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「お参り」の習慣は、子どもを支える最強のサポーターになる!

うちの息子は、腰の怪我で半年の運動禁止を余儀なくされて以来、もう完治した今も、毎朝「氏神様」と「お墓さん」へのお参りを続けています。ボクは今、庵治石でお墓さんを作る仕事をさせていていますが、それまでは約20年ほど小学校教諭をしていました。その間、心理学なども一生懸命に学んできました。そんなボクが「朝参り」に行くようになった息子の変化を見ていて、今確信をもって言えることがあります。

それは…

「お参り」の習慣が、子どもを支える最強のサポーターになる。

ということ。

これは、「氏神様」に参ることや「お墓参り」などは、「神様が見守ってくれる…」といったようなスピリチュアルなことではなく、漠然とした感じで「いい!」という話でもありません。うちの息子の変化であったり、「朝参り」を続けた感想として話したりしたことから考えて、間違いなく「子どもたちにとっていい!」と感じているのです。これまでとことん勉強してきたことから考えても、これは確信に近いものがあります。それはどういうことかってことを、これからちょっとお伝えしていきたいと思います。

心からお願いをしているうちの息子の姿から

うちの息子が、「朝参り」をするようになったのは、怪我をしたことがきっかけでした。「運動を止められる…」という検査結果に号泣した彼は、

「”おとう”と一緒に朝、お参りに行く。」

と一言。それから毎朝のお参りに一緒に付いてくるようになりました。寒い日も、暑い日も、彼はひたすら「腰の怪我が治りますように…。」と、お願いし続けたのでした。そのころのことについて、怪我が治ってから、彼はお参りを始めた理由を話してくれました。

お参りをすれば、神様にお願いしたら願いを叶えてくれて治るかな…って思ったからです。あと、お墓のご先祖様が見守ってくれているから、お参りしたら協力してくれるかな…と思いました。

この話からも、彼の中には「神様」と「ご先祖様」という2つの対象があって、それぞれ、

「神様」は願いを叶えてくれる存在
「ご先祖様」は見守ってくれてて、協力してくれる存在

だという興味深い言い方をしています。

この息子の話を聞いて、彼はそれぞれ「神様」や「ご先祖様」と対話をしているんだろうな…ということを想像していました。この姿を想像している時に、

「ん?これって『カウンセリング』とそっくり…というか、ほぼそのもの!」

と思ったのです。

彼が「お参り」に行ってお願いをした時のことを考えてみると、彼がお願いをしたことについて「氏神様」や「お墓さん」は、絶対に彼を否定することはありません。そして、彼が話したら話した分だけ全てを聞いてくれます。彼に説教をすることもないし、彼を絶対的にとことん応援してくれます。

これは、まさに「カウンセリング」の考え方と合致している!と思うのです。「カウンセリングマインドの基本」は、「受容」・「傾聴」・「共感」です。うちの息子が感じているように、「氏神様」や「お墓さん」は、だまってとことん話を聞いてくれて、ずっととことん応援してくれる、協力してくれる心の拠り所のような存在になり得ると思うのです…というか、すでに彼にとってはそういう存在になっています。

「神様」や「ご先祖様」のように、とことんサポートしてくれると確信できる対象を持つこと、そしてその存在と心の中で「対話」をする…という習慣を手に入れることは、子どもたちをとことん勇気づけてくれる存在を手に入れることと同じだと思います。特にしっかりと話を聴いてもらえること、応援してもらえることなどは、「カウンセリング」だけでなく、「メンタリング」や「コーチング」の考え方とも多くが重なってくる部分があります。


息子の言葉を借りるなら「神様」はちょっと遠い存在だけど、「ご先祖様」は見守ってくれていて、協力してくれる存在…ということは、特に「ご先祖様」は強烈なサポーターであり、カウンセラーであり、メンターであり、コーチになり得る!と思うのです。


この話を、心理学の専門家のお友達にも伝えてみたところ、
「確かに…。自分の子も『お墓参り』に連れていきたくなった…。」
とお返事をいただきました。専門家のお友達も、心理学の知識と「お参り」がつながる…ってことはあまり考えてなかったそうですが、専門的な知識のある方でも、思わず「うちも子どもを連れて『お参り』に行きたい!」って思えてしまうように、子どもたちの中で「お参り」が習慣になれば、子どもたちは本当に力強い味方を手に入れることになる!と確信しています。

怪我をした息子が、一生懸命にお参りをする姿を通して、大切なことをボクに教えてくれました。それ以来、我が家ではできるだけ機会を捉えて、弟たちも連れて家族みんなで「お参り」に行くようにしています。彼らが「ご先祖様」を大切にして、しっかりとサポートしてもらいながら、これから先の人生を力強く生き抜いていってくれることを願っています。

庵治石細目「松原等石材店」三代目 森重裕二


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