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自然災害と家:やっと水害リスクも重要事項説明に!

ついに、重要事項説明に入ったか!!!というか、家というめちゃくちゃ重要な資産を購入するのにハザードマップ見ないのはどう考えてもNGよー。

国土交通省は8月下旬から、住宅購入や賃貸などの契約前に水害リスクを説明することを不動産業者に義務付ける。浸水想定区域で浸水被害が相次いでいることを受け、省令を改正した。住み始める前から危険性や避難場所を把握してもらい、逃げ遅れを防ぐ。日本経済新聞より

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こんばんは、宅建士(登録済み)のあじさいです。

思わず熱くなってしまいました。ようやくかー!と。
逃げるシリーズを書いていたのですが、このニュースを目にして3秒で切り替えました。

鳩のマークの全国宅地建物取引会連合会

共同通信ニュースより

水害リスクも重要事項説明に!

ん?重要事項説明って何って方もいらっしゃるかもしれません。簡単に解説しますね。

宅地宅建取引業者は、取引の相手方等に対し、契約が成立するまでの間に、
相手方等が水害リスクを把握できるよう、当該取引の対象となる宅地や建物が存する市町村が作成・公表する水害(洪水・内水・高潮)ハザードマップを提示し、当該取引の対象の宅地や建物の位置等を情報提供していただきますようお願いします。 
出典:【依頼】不動産取引時のハザードマップを活用した水害リスクの情報提供について(全国宅地建物取引業協会連合会)文書

不動産取引を行う場合には、宅建業法において重要事項説明(35条)(家を買ったり、借りる前に不動産屋さんで説明を受けますよね、あれです!)というのが契約の成立前までに行われ、重要事項説明書(35条書面)というもの(説明の紙)を交付します。このときに、これからは水害情報に関する情報提供が義務化されるようになったということです。

えっ、これまで義務化されてなかったの?……そうなんです。

私は昨年の10月に宅建士を受験・(本当にギリギリで)合格したのですが、勉強していたときに本当に驚きました。

宅建士として登録する際、実務経験が2年未満の場合は登録実務講習というのを受けるんですよね。ここでは、物件の売買契約の実務を学びました。
「ここで、自然災害の話聞けるのかなぁ」なんて期待していたら全く聞けず……(今年2月)。

「えっ!?家だよ、家。数千万円の資産を買うのも借りるのも水害リスク見ないの?」ってビビりました。西日本豪雨や台風で日本各地が被害を受けた後でしたから。

ハザードマップって何!?って方はこちらをご覧ください!

今回の義務化されますが......

実は、今回、「水害(洪水・内水・高潮)ハザードマップを提示し」とありますが、ほとんどの場合、洪水のみの提示になるかと思っています。

というのは、洪水は主要河川に対してはハザードマップが作られているのですが、高潮は沿岸部ではないとハザードマップが存在しません(そもそも、高潮ハザードマップが公開されている都道府県が少ないのです。)

今回の豪雨(令和2年7月豪雨)の場合、球磨川の大きな被害は河川の堤防決壊による洪水でしたね。。

また、内水という聞きなれない言葉があると思いますが、これは、雨が降った時に下水道等が雨水を処理しきれず街中に水があふれてしまう現象です。この、内水氾濫ハザードマップって、都市部では公開されているケースもありますが、実はまだあまり公開されていません。

これから、中小河川の洪水ハザードマップ、高潮、内水氾濫のハザードマップの作製・公開が急務になってくると思っています。
(どちらの会社が受注するのかな。。)

内水に関する簡単な説明、ハザードマップの注意点はこちらをご覧ください!

どんな自然災害が説明義務化されているの?

自然災害関連で重要事項説明において説明されるのは、以下の3つです。

・造成について
造成宅地防災区域か否か(土地が、盛土されている?)

土が盛られて高くなっている、もしくは谷を土で埋めて斜面にしているされている場合、地震時に盛土がすべって建物に大きな被害が及ぶ可能性があります。

・土砂災害
土砂災害(特別)警戒区域か否か
、など。

土砂災害が発生した時に危険な区域というのが、都道府県によって定められています(特別警戒:レッドゾーン、警戒:イエローゾーン)。該当する場合、重要事項説明をしないといけません。土砂崩れ、地すべり、土石流が発生した場合に被害を被る地域が指定されています。(これは、実は都道府県の全ての場所では指定が終わっておらず、現在進行形で指定されています。なので、残念ながらリスクの網羅性という観点では「?」です。)

あとは砂防三法もありますが、要すれば土砂災害について説明必要です。(土砂災害は色々複雑でございます。。)

・津波
津波警戒区域内か否か

津波が発生した場合、危険な区域が指定されています。津波が危ない!というのは、イメージが他の2つに比べて湧きやすいと思います。

意外と物件を購入するとき、自然災害に関する情報を伝えてくれないものです。上記以外だと液状化とかね。

東日本大震災の時、ディズニーランドがある千葉県浦安市では液状化被害が多発しました。

安全のために、そして、自然災害で大きな被害を受けないためにも、自分で調べておくことって本当に大切です。

最後までご覧くださいましてありがとうございました!

あじさい

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