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梅雨のころ、土砂災害から身を守る

梅雨のころ、西日本ではすっかり梅雨入りしましたね。関東でもすでに梅雨入りしているものかと思ったら、実はまだ梅雨入りしていませんでした。

(出典)気象庁:令和3年の梅雨入りと梅雨明け(速報値)


遅かれ早かれ雨のシーズンは来ますので、今日は雨がもたらす災害の1つである「土砂災害」についてお伝えします。

ひとたび発生すると、大きな被害をもたらす土砂災害。

昨年、3密を避けたお出かけ場所でがけ崩れが発生しました。ご家族での楽しいお出かけのはずが、一瞬にして状況が変わってしまいました。


こんな悲しい思いをしないために、また、自分や周りの方が安全に過ごせるようにぜひどうすればいいか、今一度ご覧いただければと思います。


なぜ、いま、土砂災害!?

ズバリ、「梅雨」の時期だから。
梅雨時期は強い雨も降るし、長時間雨も降り続くことがありますよね。
そうすると、地盤が緩んで、土砂崩れが発生しやすくなるためです。

よく、天気予報で「大雨の予報ですので山間部などでは地盤が緩んで、土砂崩れに注意が必要です」って聞きますよね。


6月は土砂災害防止月間でもあります。

今は、がけ崩れ防災週間(6月1日~7日)です。(あじさいも初めて知りました。)

国土交通省と各都道府県では、1983年から毎年6月を「土砂災害防止月間」として、土砂災害の防止と被害の軽減を図るための各種活動を実施しています。これは、前年1982年7月に発生した長崎大水害が契機になって制定されました。

出典:国土交通省 「6月1日から土砂災害防止月間が始まります!」


ご存知の通り、日本の国土の2/3は山間部です。日本は、傾斜が急な山が多く、台風や大雨もありますので、土砂災害が発生しやすい場所が多く存在します。また、山でなくても小さな沢やがけ地がある場所も注意が必要です。

土砂災害が発生するおそれのある区域は、日本全国で約68万区域にのぼると推計されています(※令和2年度末時点の推計値)。

つまり、山間部や小さな沢やがけ地は、全国のあちこちに存在します。
がけ地のような場所であれば、東京23区内でも、ちらほら存在しています。

土砂災害は、全国各地で1年に1,000回以上も発生しています。
土砂災害の中でも、特にがけ崩れと土石流*が多く発生しています。

*がけ崩れ:斜面が突然崩れ落ちる、急な斜面で発生する災害
*土石流:大雨がきっかけとなり、谷や斜面にたまった土砂が、雨による水と一緒に一気に流れ出して起こる災害


出典:政府広報オンライン


土砂災害から身を守るために

では、土砂災害から身を守るために出来ることは何でしょうか。

1.特に大雨のときは「天気予報」を確認すること

大雨の際は、ニュースで「土砂災害警戒情報」について伝えているケースが多いです。ですので、テレビ離れが進んでいる今ですが、ニュースで確認する、天気予報のアプリを見るなど、こまめに確認が必要です。

例えば、Yahoo!では、大雨警戒レベルマップというリアルタイムで土砂災害や河川氾濫の危険度が分かる情報を提供しています。


2.近くに土砂災害の危険な場所がないか確認すること

これもよく聞くかもしれません。「ハザードマップ」を確認すること。
以下のサイトでお住まいの場所の土砂災害情報が確認できます。

「ハザードマップって信用できる?」という声も時々聞きますが、毎日仕事でハザードマップを使っている立場からすると、やっぱり危険な場所はおおむね当たっているな、侮れないなと実感します。

上記のハザードマップポータルサイトのうち、重ねるハザードマップは直感的に作業できるので、ぜひ一度ご覧ください!使い方は以下から。

ハザードマップの注意点はこちらから↓


3.土砂災害危険情報の警戒レベル4相当までには避難完了

やはり、危険で逃げる必要があるならば、早めに動くことが大切です。
早めに安全な時間帯に逃げる、これが大切だと思います。
避難に困難がある方々は、もっと早いレベル3の段階で逃げるなど、状況に応じて判断することが必要です。

万が一、逃げられない状況にある場合、斜面から離れた場所で上層階(2階建てなら2階)に留まることも有効です。

非常用物資は、実は2階に置いておく方が便利ということもあります。
避難のタイミングについては以下の記事に詳細があります。


4.雨が止んだからと言って、危険がなくなったわけではない。大雨の後はしばらく、がけ地や斜面からは遠ざかっていること

大雨からしばらくしてがけ崩れや地すべりが発生するケースはあります。
冒頭の長崎の轟峡の被害も、大雨が降ったあとに発生しました。

どうしても、雨が止んだら大丈夫!と思いがちですが、土は大量の水を吸い込んで滑りやすくなることもあります。
雨が降った後もしばらくは様子をみるということが大切です。


自然災害も感染症も一緒だなぁと思います。


おわりに

今回は、梅雨時期、土砂災害から身を守るというテーマでお伝えしました。
是非、今一度、身を守るために必要なこと、準備されることをおすすめします。

土砂災害の被害により、その後、たくさんの人の人生に影響があること、泰三子先生のハコヅメという漫画にも描かれています。


最後に……、「土砂災害防止月間」という名称、「土砂災害防災月間」とかであれば理解できるんだけどなぁ……。

砂防施設を作るというのもあるから「防止」かと思いますが、現実には土砂が崩れてしまう現象自体を防止するのは難しいので防災とか対策という言葉の方が適しているのではないかな?と個人的には思いました。

最後までご覧いただきありがとうございました!

あじさい

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