結婚指輪を買った。うれしい。

正直、結婚指輪はつけなくてもいいと思ってた。
私は大事なものもしょっちゅう落としてしまうので、きっと無くしてしまう。高価なものなのに、それも結婚指輪なんて唯一無二感満載なのに、とてもじゃないけど自分には扱いきれないだろうと思っていたのだ。

酔っ払うとピアスやネックレスとか外しちゃうし、そのままトイレとかに置いてきちゃうし、彼がくれた手袋だって一回片方落っことしている。鍵や財布やスマホも無くす。(しかし、日本はとてもよい国なのでだいたい戻ってくる)
だから、いらない。つけたくないと言うよりは、怖くてつけられないという感覚。でも彼は、結婚したら指輪はつける派だったようで、入籍前のタイミングでお店へ見に行くことにした。


つける派ではあるものの、いろいろ調べたるだとか、たくさんみて回るだとかは好きじゃない彼。一方で私は、どうせつけるならそれなりには見て回りたい。
インスタでちょいちょい指輪ブランドを見つつ、「近場でいーじゃん」な彼にニイニイ言って、少し遠出して横浜の元町へ行くことに。地図で見る限り、結婚指輪を取り扱うお店がたくさんあるっぽかったからだ。銀座や表参道も視野にはあったけど、少し敷居が高く感じられたので元町がいいなあとなった。


指輪なんて、ほとんど見たことがない。私が身につけるのはピアスかネックレスが多いけど、それらは全部数百円から数千円程度。キラキラした宝石の付いたアクセサリーなんてまったく縁がなかった。

歩きながら、気になるお店を二人で探す。「ダイヤモンドなんちゃら」をはじめ、我々でも知ってるような名前のお店を彼は何となく避けていた。私はこんな機会でもなけりゃ入らないからちょっと(嘘、けっこう)見てみたかったけど、彼はゴリゴリ接客されるのが嫌だったみたい。
とりあえず、なんか適当に路面店へ入ってみた。インスタでも見た気がするロゴだ。結婚指輪のコーナーに案内されると、百貨店とかの館に入るお店よりもたくさんの品揃え。私たちよりも若々しい、接客上手な店員さんに出してもらう指輪をひたすら「もっとシンプルでよいね」と二人で言い合い、デザイン要素をどんどん削ぎ落としていく。

実際に見てみて良かったなーと思うのは、実物見ながらの方がお互いのイメージが明確になることだ。マットなのが良いと思ってたり、宝石はいらんけどちょっとした彫りの装飾が欲しいと思ってたりと、家で会話するだけじゃ気づかなかった細かい好みが店員さんとの会話の中で見えてきた。

印象にのこってるのが「ふたりとも同じデザインを付けたいと思ってる」のが明確になったこと。カタログとか見てると、女性の指輪の方が華やかだったり、それぞれ違うデザインの指輪をつけてたりみたいな例もあったけど、私も彼も「お互い同じもの」という前提であることがそのとき分かった。
しかし、なぜ女性だけあんなに華やかなのが標準なんだろうね。今は男性もお化粧するし、華やかな服を好むし、この先はもっと変わっていくのかな。

最終的に決まったのは、店員のお姉さんがふむふむと話を聞きながら出してくれたドシンプルな指輪。つるつるピカーン。
そもそも相場がよく分かってないけど、値段も私たちが考えていた予算に収まる金額。いくつか見たお店の中にはもっと安いものもあったけれど、安すぎるとそれはそれで不安になるんだなと気付かされた。

そのときは「まだ一店舗目だから他にも色々見たい」と言ってお店を出たものの、結局、その日の帰り道で二人とも「あそこ良かったよね」となってその店に決めた。本音を言えばあと何日かにわけて色々見たかったけど、めんどくさがられる気がして言うのはやめた。私もそこが良いなと思ってたしね。

こだわったのは幅くらい。あと、オリジナルの刻印が無料でできるというのでそれは非常にワクワクしながら考えた。

サイズは、お店で散々「外してなくすかもしれないから」と弱音を吐いていたため、最終的には私が簡単に外さないようにピッタリなものにしてもらった。周りの友達は太っても良いようにワンサイズ大きくつくったりしてるから最初は自分もそうしようかなと思ったけど、お店の人が二人がかりで時間をかけて「このサイズが良いと思います」と測ってくれたものだ。いざとなれば、この先サイズを交換して貰えばいいもんね。

決済を終えて、今できあがりを待っている。
個人的には、素敵なあしらいや宝石が入ってるよりも、オリジナルの刻印が入ったものの方が価値の高いものに感じられる。
余談だけど、結婚指輪はそんなに高く売れないそうで(笑)「いざというとき売ること考えなくていいなら!」と、刻印の内容はかなり自由にさせてもらった。

手書きの似顔絵。シャッと一筆書きで書いたぐらいシンプルなやつ。何枚も似たようなのを書いて机に紙をばらまけていたら、その様子を彼が写真に撮っていた。気に入ったものができたので親戚に見せたら「もっと笑わせれば!?」と言われたけど、コレが私たちらしくていいのだ。

早く出来上がってほしいな。
結婚してるかどうかにこだわってるつもりはなかったけど、いざ付けて生活するのだと思うと楽しみが込み上げてくる。

出来上がるまで、あと1ヶ月ほどだ。
楽しみ。

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