見出し画像

たけのこ@マンガライターが2022年12月に読んで面白かったマンガ!

というわけで12月はもう少しありますが、今年のまとめも今年のうちにあげたい気持ちもありますので、12月のまとめはこの辺で出してみましょう。

例によって10作品選んでみました。
12月は「面白いやつはやっぱり面白い」みたいな月でしたね。とはいえその中からなるべく新しいものを選んでみたつもりです。
今、もう今年面白かったマンガも書いているのでかぶってくる部分もあるのですが、あまり気にしないで行こうかと思います。

ではいきましょう!
まずはまとめ画像から!


『女の園の星』3巻

押しも押されぬ感が出てきましたが、やっぱり面白いですね。受注生産のアニメはどうだったのでしょうか。
まあこの人気っぷりから行けば、遠からず普通に地上波でアニメ化も間違いないでしょう。そのときに同じキャストで見れたりすると嬉しいですね。とはいえ、まだあと3冊くらいは続いてもらわないと分量が足りません。

1巻が出たのが20年の7月ですから、3冊出るまでに2年半かかっている計算ですか。6冊貯めようと思ったらまだ2年半かかることになりますね。まだまだ長いなぁ。


『令和のダラさん』

ヘビーな過去とおどろおどろしいビジュアルを持ち、能力的にも恐ろしい力も持っているにも関わらず、ちっとも物おじしない姉弟のおかげでギャグ的存在になってしまった半蛇の怪異。

だんだん令和にも順応し出して、TPOにも配慮してくれるようになったり、長く生きているだけあってか、とにかく適応能力が高い。間違ったらすぐ謝ったりするし、長いものには巻かれるたちなのかもしれません。ヘビだけに。

こちらで今年のイチオシキャラとしても選んでみました。


『コワい話は≠くだけで。』

めちゃめちゃ怖かったです。

基本的に読者?等からあつめた怖い話を伝聞形式で紹介していくホラー短編集です。それで導入部分は、ざっくりデフォルメされた先生本人のキャラとかが出てくるんですけど、ホラー部分がはじまると写実的な絵に近づいて、その怖さを倍増させます。

そして伝聞形式にそのまま絵をつけるという形式が、今、まさに話を聞いている気分にさせられます。しかも内容も「現代」って感じの話を収集してるんですよね。このまえ友達の誰かがゆってた。くらいの距離感。この辺がミックスされて、なんだか想像を軽く超える恐怖感を生み出しておりました。

わたしたぶん生まれて初めて「マンガを読んでいて、怖くなって途中で本を閉じる」という行動をとりました。背中側がどうにも気になって気になって……。結局、その夜は読むのやめて、明るくなってから読みましたよ。

とても怖かったです。すばらしい。


『エアドラ』

カサハラテツロー先生の最新作。
連載で続いていくのかと思いきや、これ1冊で終わりだそうで。先生らしいメカの魅力溢れたいい作品だったんですけどね。でも連載で長いこと続けていくつもりなら、「お金を稼ぐために仕方なく従軍にきた売れない(その上さえない)マンガ家」が主人公ということはなかった気もいたしますね。

カサハラテツロー先生のメカメカした感じ、好きな人もっといると思うので、なにかの機会があるとき読んでみてほしい作品です。


『MADK』完結3巻

あまりに衝撃にTwitterでなにも言えなかったBL作品。
この3巻で最終巻です。

BLですし、カニバリズム?といいますか、これをなんと表現したらよいのか。とにかくエグいカラミのあるBLなので人にはオススメいたしませんが、こういう作品が刺さったときのダメージってホント膝から崩れ落ちるくらいの衝撃があります。

わたし的なBL読みづらさの基準で言ったら、そこまで読みづらくはないと思います。その辺はさすがに一般でも描かれているから、そこまでアクの塊みたいな感じはないと思います。内容はエグイですけどね。

怖いもの見たさで、カラミありのBLが大丈夫な人はどうぞ。


『EVOL (イーヴォー)』

5巻も面白かったです!

新たなキャラも登場して、このまま破滅に向かう一方かと思っていた主人公たちを救いに導いてくれるかもしれません。いつもの感じでいくなら10巻前後の目標になってきているんでしょうしね。

カネコアツシ先生の過去作もいくつか読んでいますが、読みづらさを感じることも多かったのが正直なところでした。でも前作『サーチアンドデストロイ』あたりから、もう一つ上のレベルに到達したような感覚がありまして、とても読みやすいし面白いです。


『膵臓がこわれたら、少し生きやすくなりました。』

永田カビ先生の最新作ですね。
アルコールにおぼれ、膵炎になり、肝臓をこわし。入院した病院から、逃げるっていうね。『失踪日記』が頭をよぎりましたし、ある意味『失踪日記』よりもエグイしなまなましい。

レズ風俗からずっと、本当にマンガ表現のレベルはとても高いと思いますので、今後も末永くマンガを描いていってほしいと思います。だからお体は本当に大事にしてあげてください……マジで。


『犬とサンドバッグ』

『金のひつじ』などの尾崎かおり先生の最新作。
田舎の離島に帰ってきた34歳のヒロイン。そこでかなり年下の青年に出会う。しかしヒロインには本島に残してきたしがらみがあったのでした……。

妙齢恋愛もので、キャラクターも雰囲気も含め抜けるような空気感が魅力的です。これまでの作品にも通底する魅力にあふれています。

この表紙がちょっとでも気になったら買って読んでみてほしいです。


『ニシハラさんのわかりにくい恋』

cakesのコンテストあがりらしいですね。
なんかわかる、というか、無理に力の入っていないこのゆるい感じはわたしがnoteに対して持っている好印象と似ていて心地よかったです。

タイトルの通り恋愛の話ではあるのですが、たぶん皆さんも読んでみると思い当たるマンガが一つあるんじゃないかと思います。そう『まじめな会社員』です。

「そう」、とかいってそんなにみんな『まじめな会社員』読んでるわけでもないとは思いますが(笑 とにかく解像度が高くて、良くも悪くも「言葉」が先行して、感情があとからついていくような感じ
あっちと違って、徐々に苦しい方向に進んでいくわけではないのですが、似ている部分は多いと思います。

いや楽しい作品でしたよ。あの解像度の高さをいい行動をするために使った感じと言いましょうか(笑 好きな作品でした。


『あかね噺』4巻

早くアニメ化したらいいよ。
まあジャンプだし、もう話は出ているのでしょう。半年もすれば分量もこなしますしね。覇権はとれるかなぁ。題材が地味なことはたしかだけど、このまま最短で突っ切ってアニメになってくれたらいい時期だと思うんだけどなぁ。

なんにしてもすごく好きです。すごく面白い。わたしはもともと落語は好きですが、落語ということをさっぴいても関係なく面白いです。もうひとつ伸びきっていない要因が「落語」というイメージであるのであれば、みんなそんなしがらみは早くすてて読んでほしい。

これはジャンプのマンガですよ。



■その他(番外編)

というわけでの12月の10作品でした~。
ここからは上の10作に入らなかったものとか、ちょっと昔に出ていたもので12月に読んで面白かったものも軽くいくつか書いていきます。

『生き残った6人によると』5巻
『ラーメン赤猫』2巻
『恋人以上友人未満』2巻
『ここは鴨川ゲーム製作所』
#DRCL midnight children』

というあたりでして、危うく入らなかった枠が上から3つですね。『生き残った~』は相変わらず大好きなんですが、わたしの期待値がちょっと上がりすぎてしまっている状態ですね(笑

他のマンガも良きです。特に言うなれば『#DRCL midnight children』の絵には本当にすごかったです。装丁も最高で、中身も最高です。ちょっと中身に難しさはあるんですけど、田辺剛先生のラブクラフトを髣髴とさせます。

あとはスラムダンクですね『THE FIRST SLAM DUNK』。とっても良かったです。note書きました。ネタバレありありなので、もう映画見たっていう人はどうぞ。

https://note.com/ajinohiraki/n/n2dea7aa9252e


そんな感じの12月でした。
もう今年のまとめも書きだしているので、年内には出したいところです。

#マンガ #マンガ感想文 #レビュー #コンテンツ会議

この記事が参加している募集

#コンテンツ会議

30,744件

#マンガ感想文

20,104件

「欲しいものリスト」に眠っている本を買いたいです!(*´ω`*)