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たけのこ@マンガライターが2023年7月に読んで面白かったマンガ!

というわけでの7月です!
暑い日々がつづいていますね。おとなしく家にこもって積読崩したいところです。積読ってほんといつまでたっても減らないのなんなんでしょうね。……え?増えてる?まさかねははは。

というわけでの7月に読んで好きだったマンガです。

今月はおもしろいマンガばっかりでしたよ。下手したら今年一番の豊作じゃないでしょうか。あと、今のわたしの趣向として、海外ものは毛色が違うんで楽しいです。もっとたくさん出てほしいです。

さて、いきましょう!

『テラ麺』2巻

『テラ麺』好きなんですよ。
世間にはなにげなく宇宙人がとけこんでいて、一般の人は気がついていない。でも一部の「麺バー」の人は宇宙人がいることを知っているし、なんなら宇宙人が店をやっていたり、お客さんとして一緒にラーメンを食べに行ったりすることも。

宇宙人がいるからってなにっていうわけでなく、日常にひそむちょっとした「不思議」。それを多少の驚きはあるものの、ぬるっと受け入れてしまう寛容な空気感が好きなんだと思います。

地味と言えば地味なのかとも思いますけど、わたし大好きだからみんなも読んでよ。


『三毛猫モブは猫缶を稼ぎたい Mobu’s Diary』

今月一番好きな気がします。台湾マンガ!
いやなんていうんでしょ、今月はおもしろいマンガとっても多くて、一番は選びがたいんですけど、あんまり期待していなかったわりにこのネコの「ブサかわいさ」の一本づりにやられてしまったという(笑

基本的にはわりとコミュニケーションがとれるネコもので、自分でネコカフェで働いて、猫缶分くらいは稼ごうっていう意欲的なネコです。ただもうね、とにかく顔がいい。見てこの顔。

黑山 キャシー・ラム『三毛猫モブは猫缶を稼ぎたい Mobu’s Diary』1巻1話より

このびみょーーーにかわいいとだけ言い切れない憎めなさ加減(笑
いやーもうね、ほんと最高。大好きです。ぜひとも課金させてほしい。アクスタをよこせ。


『地元最高!』3巻

そして女の子たちの姿をとっているから見ていられるけれど、実際はかわいくもなんともない若い男の子たちとかが餌食になっているんだろうなぁと思うと、ちっとも笑えない作品がこちら(笑

やってることがエグすぎます。
お金がなくてコンビニの廃棄弁当をあさり、どう考えても怪しい仕事にも飛びこみ、渡さなきゃいけないヤクをキメてしまったり。結果、上役にクギバットで殴られて額われたり。いろいろ本気でエグイ。

これエグさを売りにして、イカツイ男たちとかがやっていたらわたしたぶん読んでないんですよね。なんかすごい時代になったもんだな、なんて思ったりします(笑


『神作家・紫式部のありえない日々』3巻

平安時代に同人活動にうちこむ紫式部の3巻です。

紫式部といえばみなさんご存じ『源氏物語』の作者です。しかし女の人がものを書くなんて一般的じゃなかった時代。その存在は王道の書物とは一線をかくす、いわば「同人誌」のような立ち位置だったのではないか。

そんな思いつきを実際にそのスキームで形にしてしまったのが今作です。

その創作にかける感覚や、読者の感想などもかなり現代的に描かれ、推しごとにいそしむ女性たちの態様を模しており、時代物であるにもかかわらず圧倒的な読みやすさにつながっています。そう、要するに推しごとものなんですよねこれも。


『入味 この娘と食卓を囲む日から』

こちらは中国マンガかな。
もとはタテ読みマンガですね。いろんなほかの設定も効いてきそうですが、基本路線は女の子ふたりで同棲して料理を作るマンガです。

お金持ちで世間知らずと、金欠イラストレーターのふたりの掛けあいも面白いし、キャラクターの造形もとってもかわいい。
基本的には世界で売り出す前提で作られているので、個別地区とかそういうローカライズはされていないんですけど、出てくる料理はどうみても日本料理ではない(笑

そこは逆に目新しくて楽しいなって思いました。フルカラーだからちょっとお高めかな。でも面白いですよ。オススメです。


『コワい話は≠くだけで。』2巻

なんでこんなにコワイのかわかんない。
でも、たしかにコワイ。とにかくコワイ。

伝聞形式で描かれるゆえに、バックが自然に暗くなるとかそういう技術的な要素はあると思うのですが、なんかコワイんですよね。読者をひきこむのが以上にうまいといいますか。

2巻の冒頭のカラーにその技術の高さをよく表している部分があります。
「こういう漫画描くのって怖くないかって?」としゃべっているときに、唐突に説明なくコマが暗くなるんです。――で、次のコマで電気の絵と「たまに消えるんだよね……最近」と続く。
これとか読者をまきこむ見事な仕掛けだと思います。急に暗くなることで、読者をお話のなかに引っ張りこむんですよね。

こういう見せ方が随所に効いてるんだろうなぁと思ってます。とってもコワイのです。


『女性に風俗って必要ですか?』2巻

女性向け風俗店で働く主人公を描いたマンガです。
そもそも女性向け風俗という目新しいテーマ。そしてあくまでもそこで事務方としては働く女性が主人公。女性の目線から、風俗を利用する女性の気持ちとか、そこで働くキャストさんたちの気持ちなんかを描いているので、エロいなにかだと思って敬遠するにはもったいないドラマがそこにあります。

もっと話題でもいいのにって思います。
ドラマとかにしたらいいのに。


『トリリオンゲーム』7巻

ドラマも好調の『トリリオンゲーム』です。
わたし、2か月間が開くと前巻の話ほとんど忘れていることよくありまして(笑 毎回、どうやったかなぁと半分寝ぼけながら読みだすので、その巻のなかでちゃんと引っ張ってくれるととてもうれしいわけです。

その点、『トリリオンゲーム』は毎巻毎巻、これでもかってくらい破天荒に話を進めてくれて、くどいと感じる人もいるかもしれませんけど、わたし的には毎回毎回新鮮に楽しくてとってもありがたい作品なのです。

いやもちろん毎回的確に引っ張るというおそろしいクオリティあってのことなんですけど、いつも楽しいです。


『生き残った6人によると』5巻

というわけでの5巻です。
そもそもさ、ゾンビに追われて男女数人でショッピングモールに集まり、衣食住に困らないから生死をかけた恋バナにうつつを抜かすマンガだったわけじゃないですか(笑 
にもかかわらず、アクションパートのこの迫力ですよ。雫がバット振りまわすシーンのなんとカッコいいこと。そうくるのか!?みたいな構図?迫力?なのかなーなんかもうその一枚の絵だけで心をつかまれちゃいます。

そのうえ恋愛パートも楽しいっていう異常事態。そりゃあ好きにもなるってものです。


『東東京区区』

前情報なして読んだのですが楽しかったです。
今月なんか特にそうですけど、最近のわたしは『国際色』というのがツボに入りやすいポイントなんですよね。いや、最近でもないか。昔から国際色あふれるマンガは好きな気がします。

そんな今作は、あくまでも東京散策マンガながら、ムスリムの大学生にエチオピア人の両親を持つ小学生、不登校の中学生と国際色豊かな面々で東東京を散策するのです。普段、目にする光景とはすこし違った視点でみる区区(まちまち)の姿。
わたしはこれまで東東京に縁はないのですが、一緒に新しい街のすがたを楽しむことができました。

デジタルだからこその魅力だと思うのですが、背景がまさにそのままの?背景っていう感じでして、キャラクターと一緒にそこを歩いているような気分になります。デフォルメされた絵というもいいものですが、写実性が逆にいいなって思いました。



というわけでの10作品でした。
今月はほんと好きな作品ばかりでした。

そして新刊以外も結構強くて――

『ひとりぷれい』

というお尻に特化したギャグマンガも最高でしたし、

『こぐまレンサ 完全版』

も良かったです。『すべてに射矢ガール』のロクニシコージ先生の過去作ですね。

というわけでの7月に読んで好きだった作品たちでした~。
8月ももう半ばですけど、やれるうちにやれることをやっていくことにいたしましょう!


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