三連休。始まりはちゃんちゃん焼き。
キャンプに行かない?
ホノカはいつも決まって仕事が終わりかけの午後5時。
わたしの席の右隣に立って話しかける。
今回もそうだった。
わたしの席はフロアの真ん中あたりなのだけど、
右側にはパーテーションが置いてあるから、左から話しかけられることが多い。
でもホノカはいつも右側に立って話しかけてくる。
これも決まってパーテーションに腕をのせて。。。
「来週の土曜日。倉敷のキャンプ場とってあるからさ」
久しくキャンプも行ってないな。。。
二つ返事で参加を伝え、家路に着く。
キャンプといえばなんだろう。
カレーか?
ポトフか?
ホイル焼きか?
なんでも話を聞くとそれに合う料理をすぐ想像してしまうところは、
わたしの長所であり短所だ。
そして気づく。「ホイル焼きだ」
気づくと鮭の切り身の前に立っていた。
家に帰って、フードコンテナを取り出す。
ホイルに包んでもいいけれど、
フライパンが傷みそうだし、何よりホイルはひとり暮らしにとって貴重だ。
家にあったキャベツを2枚。5ミリ幅に刻んでもやしと和える。
容器に野菜を敷いて鮭の切り身。
ボウルに味噌をスプーン1杯。砂糖とお酒も同量でお水はスプーン2杯。
よく溶いて切り身の上から優しくかける。キャベツは落ち葉でわたしは切り身。
このあとかかるサランラップはきっと寝袋。
レンジでチンして出来上がり。
それとごはんとお味噌汁。もうすぐ楽しい週末が始まる。。。
食事を終えてクローゼットを漁る。
「あった」
学生の頃、山岳部だった彼氏にそそのかされて買ったちょっとだけ高級な寝袋。
長らく家に友人が泊まりにくる時にしか登場しなかったそれ、
明日は久しぶりに現場復帰してもらおう。
袋から出すと、それは瞬く間にわたしを優しく包み込んだ。
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