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もうすぐ、「一つの家族が生まれた日」

11/9。

5:40起床。

天気は晴れ。





もうすぐ、パートナーの誕生日。


なので、ちょっと良いランチを予約したり、プレゼントの準備をしたり、そわそわした日々を送っている。自分の誕生日じゃないのに、そわそわできるってことは、パートナーはやっぱり大切な人なんだと思う。


そして、パートナーの誕生日は、ぼくらの結婚記念日でもある。もう1年経ったのか。交際期間も含めたら、2年? なんだか、5年くらいは一緒にいるような。ぼくらは出会ったときから、すでに家族だったような気がする。


パートナーは、ぼくの家族。『唯一』といってもいいかもしれない。


……ええと、実の両親も兄妹も存命だよ。でも、ぼくのことを受け入れてくれたのは――ぼくを「変」とも「みっともない」ともいわなかったのは、パートナーが初めてだったから。


ぼくは、自分が結婚するとは思っていなかった。自分は、「変」で「みっともない」らしいから。きっと、一生ひとりぼっちなんだろうって。


だからこそ、叶わない夢を見ていた。どうか、こんなぼくを受け入れてくれる人が現れますように。大切に思い、思われる関係になれる人に出会えますように。


でも、それは叶わない夢じゃなかった。夢物語だと思っていたからこそ、戸惑うこともあった。ぼくは交際し始めた当初から、パートナーに何度も確認した。


「ぼくは、障害を持っています。それでもいいですか」

「うん」

「あと、自分が男なのか女なのかわかりません。それもいいんですか」

「うん」


パートナーは、悩むそぶりを一切見せなかった。


「だって、それが相地さんなんでしょう? 全部ひっくるめて、相地さんが好きだよ」


ずっとずっと、誰かにいってほしかったことば。


ぼくはこのときから、パートナーに家族になってほしいと思っていた。ぼくも、全部ひっくるめてパートナーが好きだった。こんなに、誰かにそばにいてほしいと思ったのは初めてだった。


ぼくはあの日から、大切なパートナーを大切にできるように、毎日毎日考えている。


もうすぐ、パートナーの誕生日。そして、ぼくらの結婚記念日。それは、一つの家族が生まれた日。


パートナーは2日も休みを取ってくれた。だからその分、たくさんお祝いしようと思う。





「僕だけが、鳴いている」


これは、
ぼくと、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。


連載中。


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