それは、素晴らし「かった」ことだよ
11/7。
5:14起床。
天気は晴れ。
*
昨日、久しぶりにギターを触った。最後に触ったのは、いつだったっけ。それも、思い出せなかった。
たぶん、10分くらい弾いていたと思う。でも、すぐに止めてしまった。レパートリーはそれなりにあったはずなのに、何も思い出せなかった。
「あれだけ愛していたのになあ」
中学生の頃にギターを始め、大学生になってサークルに入ると、ぼくはより夢中になった。
サークルがある日もない日も、がむしゃらに弾いた。オリジナル曲を作ったこともある。先輩に誘われて、一人でライブハウスのイベントに出演したこともある。
「あんなに難しい曲が、弾けるようになったらいいな」
そんな願いも、地道に練習することで自分のものにできたときは、うれしかった。本当、ギターにべったりの4年間だった。
けれど大学を卒業し、ギターをじゃかじゃか弾いてもいい環境がなくなってからは、ケースから取り出すこともなくなっていった。
そして今。ぼくは、ギターじゃないものに夢中になっている。時間はそれなりにあるから、練習できないわけじゃない。環境だって、用意しようと思えば用意できる。でも、今のぼくには、それだけの情熱がない。
そういえば、大学に入学した頃。ぼくは小説もちまちま書いていたけど、ギターに傾倒すればするほど、さっぱり書かなくなった。今は、その真逆だ。
ぼくは、2つ以上のものを同時に愛することはできないみたい。それが、自分の手から生み出されるものなら、なおさらだ。
シンガーソングライターを目指していた時期もある。でも、諦める前に止めてしまった。ぼくなんかが作らなくても、素晴らしい音楽はあちこちに溢れているから。
「それは、小説も同じだろう?」ええ、そうだとも。でもね、ぼくには書きたいものがあるし、書かなくちゃいけないものがあるんだよ。世間様に叩き付けたいものがあるんだよ。
きっと、その違いなんだろうね。
趣味でたまに弾くくらい、いいだろうに。ぼくには何で、それができないんだろうね。あの頃と同じ情熱がないと、弾いちゃいけないって思っている。バカみたいだろう?
そんなバカなぼくは、今朝もこうやって筆を走らせている。(筆じゃない? いいじゃないか、そんなことは。)
昔のぼくには、決別を。今のぼくには……何だろうね。
「これからもどうぞよろしくね」かな。……面白くないな。まあ、いいか。
*
「僕だけが、鳴いている」
これは、
ぼくと、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。
連載中。
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