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それは、素晴らし「かった」ことだよ

11/7。

5:14起床。

天気は晴れ。





昨日、久しぶりにギターを触った。最後に触ったのは、いつだったっけ。それも、思い出せなかった。


たぶん、10分くらい弾いていたと思う。でも、すぐに止めてしまった。レパートリーはそれなりにあったはずなのに、何も思い出せなかった。


「あれだけ愛していたのになあ」


中学生の頃にギターを始め、大学生になってサークルに入ると、ぼくはより夢中になった。


サークルがある日もない日も、がむしゃらに弾いた。オリジナル曲を作ったこともある。先輩に誘われて、一人でライブハウスのイベントに出演したこともある。


「あんなに難しい曲が、弾けるようになったらいいな」


そんな願いも、地道に練習することで自分のものにできたときは、うれしかった。本当、ギターにべったりの4年間だった。


けれど大学を卒業し、ギターをじゃかじゃか弾いてもいい環境がなくなってからは、ケースから取り出すこともなくなっていった。


そして今。ぼくは、ギターじゃないものに夢中になっている。時間はそれなりにあるから、練習できないわけじゃない。環境だって、用意しようと思えば用意できる。でも、今のぼくには、それだけの情熱がない。


そういえば、大学に入学した頃。ぼくは小説もちまちま書いていたけど、ギターに傾倒すればするほど、さっぱり書かなくなった。今は、その真逆だ。


ぼくは、2つ以上のものを同時に愛することはできないみたい。それが、自分の手から生み出されるものなら、なおさらだ。


シンガーソングライターを目指していた時期もある。でも、諦める前に止めてしまった。ぼくなんかが作らなくても、素晴らしい音楽はあちこちに溢れているから。


「それは、小説も同じだろう?」ええ、そうだとも。でもね、ぼくには書きたいものがあるし、書かなくちゃいけないものがあるんだよ。世間様に叩き付けたいものがあるんだよ。


きっと、その違いなんだろうね。


趣味でたまに弾くくらい、いいだろうに。ぼくには何で、それができないんだろうね。あの頃と同じ情熱がないと、弾いちゃいけないって思っている。バカみたいだろう?


そんなバカなぼくは、今朝もこうやって筆を走らせている。(筆じゃない? いいじゃないか、そんなことは。)


昔のぼくには、決別を。今のぼくには……何だろうね。


「これからもどうぞよろしくね」かな。……面白くないな。まあ、いいか。





「僕だけが、鳴いている」


これは、
ぼくと、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。


連載中。


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