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「頼むから静かにしてくれ」と思うけど、

10/13。

6:08起床。

天気は晴れ。





なんの夢を見ていたのか、まったく思い出せない。


と打ったところで、一部思い出してしまった。ここでは公表できないレベルの悪夢だった。思い出せたと思ったのに、それがろくなものじゃなかったとき、なにを思えばいいんだろう。


「夢見心地」なんてことばは嫌い。夢は、そんなにいいものじゃない。


夢なんて、見なくていいよ。と思っているのに、眠りが浅くても深くても、それは見えてしまうんだ。ぼくは、ただ眠りたいだけなのに。どうして夢の中の疲労は、現実まで付いてきてしまうんだろう。


現実の方がいいわけじゃないよ。ただ、夢から覚めないよりはまし、って話だ。


夢を見ない、何も見ない。そんな眠りは、どんなに気持ちいいことだろう。何者にも何物にも邪魔されず、ただどこまでも沈んでいくそんな眠りは。


けれど、それはぼくには関係ない話。ぼくは、どうしても見てしまうんだから。悪い夢も。悪い現実も。


眠りたい、眠りたい。でも、眠るのが怖い……。なんてことは、ぼくにはない。強烈な眠気の前では、どんな恐怖も屈してしまう。悪い夢? 悪い現実? そんなものはどうでもいいから、眠らせてくれよ。早く……。


そして、やっと手に入れた眠りは、ぼくをあっさり裏切る。夢の中くらい静かに過ごしたいのに、その夢が、それを許してくれないんだ。ぼくはいつも、なにかに追いかけられたり、妙なものを食わされたり、ろくなことがない。


早く覚めてくれ。早く……。あんなに眠りたいと願っていたのに、そんなことも忘れ、眠りを放棄することを望むようになる。そして目覚めたときには、「もっと眠っていたかった」と思うんだ。まだ頭に残る眠気のせいで。


夢でも現でも、ぼくは落ち着かない。「頼むから静かにしてくれ」と懇願する相手はいない。だから、何も解決しない。ぼくは結局、静かな場所に身を置くことはできないんだ。


いつになったら、ぼくの望む眠りは手に入るんだろう。誰にも邪魔されない、ぼく一人だけの眠り……。


死ぬとき? はは、まさか。……でも、その通りかもしれないな。でも、今死ぬ気にはなれないから。いつか死ぬときの楽しみに、それはとっておくことにしよう。





「僕だけが、鳴いている」


これは、
ぼくと、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。


連載中。


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