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”幸福な静謐”を、どうか君にも

11/10。

5:30起床。

天気は曇り。





これでも前日に、「明日は何を書こうか」と考えている。でも、いざ翌朝になると「これじゃないな」とボツにする。そして「さて、何を書こうか」とキーボードの上で指先がさまよっている。


どうしてだろう? 昨日のぼくと、今日のぼくは違う。そんな、ありきたりな理由だろうか?


ぼくは、日記を書いているこの時間を、「時間が止まっている」と思う。


ぼくが目を覚ます時間は、いつも真っ暗で。部屋の電気は点けず、間接照明を点けて。ぼくは、肩にブランケットをかけて。白湯をすすって、体を温めて。


この時間だけは、いつも変わらない。今日のぼくも、昨日のぼくも、明日のぼくも、全て混じり合ってここにいる。


バカみたいって、思うかな。でも、そんな気がするんだよ。


ぼくは、この時間を幸福に感じるんだ。


ぼく以外は、誰も目を覚ましていなくて。車の音一つしなくて。(田舎だからね。)キーボードを打つ音だけが、しんと響いている。とても、とても静かだ。


”幸福な静謐”


なんて、大げさかな。


けれど、音に溢れている毎日で、それを感じられる時間は、ぼくをすごく安心させるんだ。


もちろん、ぼくには好きな音もあるけどね。大好きな音楽もそう。それに、雨の音。風の音。時々触るギターの音……。


でも、苦手な音もたくさんある。(それは、ぼくだけじゃないよね? 君はどうかな?)外に出たときは、特にね。


ぼくは、一度に大量の情報にさらされると、ぐったりしてしまう体質なんだ。視覚的な情報も、そして聴覚的な情報もね。


ああ、そっか。だからこそ、休憩時間が欲しいのかな。何の情報にも脅かされない、静かで穏やかな時間が。


ぼくは朝型人間だから、朝にその時間を作るけど……。君はどうかな?


もし君が夜型人間でも、それなりに時間は作れると思うんだ。夜だって、真っ暗で静かで、穏やかな時間を孕んでいるからね。


1時間とはいわない。30分でも、15分でもいい。君にとっての、”幸福な静謐”があればいいと思う。


ぼくは今、とても幸せだよ。ここには、余計なものは何もないんだから。ただ、自分とぼんやり向き合うことができるから。だから、幸せだよ。





「僕だけが、鳴いている」


これは、
ぼくと、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。


連載中。


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