Still,Still,Still
10/5。
4:41起床。
天気は曇り。
*
「もったいないことをする」
誰かがいいました。
なんのことでしょう?
とぼくはいいましたが、答える人はいませんでした。
なぜなら、ぼくはそこで目を覚ましたからです。
つまり、さっきのことばは、夢に出てきた誰かがいったんでしょう。
誰だったんでしょう。
けれど、一生わからないことはたしかです。
なぜなら、ぼくの夢には知らない人ばかり出てくるからです。
「もったいないことをする」
なんのことでしょう?
心当たりがないわけじゃありません。ただ、心当たりがありすぎて、どれのことだか、わからないだけです。
もったいないことなんて、生きている中でたくさんしています。たとえば……命の無駄遣いとか? それは、人によりますね。
ぼくは、あと数年すれば30歳になります。
現代でいえば、まだまだ若者。
大昔でいえば、だいぶ長生き。
どちらにせよ、自分が「充分生きた」のかどうか、ぼくにはわかりません。
「充分生きた」として、この人生を終わらせるのは、時期尚早だと思いますが。
まあ、少しも思っていませんよ。「充分生きた」だなんてね。たしかに、年齢的には「充分生きた」かもしれませんが、その中をのぞいてみると、まだまだ充分とはいえないのです。
「人生、楽あれば苦あり」といいますが、今のところ、『苦』の方がぼくの人生の7割を占めています。数年前までは、9割でした。だいぶ減りましたね。『楽』の方が増えてきましたね。この調子でお願いしますよ、自分。
「もったいないことをする」
あれは、警告だったんでしょうか。「死にたい、死にたい」と常日頃いっているぼくへの。だってぼくは、まだ「充分生きた」とはいえないんですから。「充分生きた」と思えるまで、生きていろ。そういうことなんでしょうか。
大丈夫ですよ。
もう二度と会うことのない夢の住人にいいます。
ぼくは、まだ、まだ、まだ生き足りないんです。
まだ、まだ、まだやらなきゃいけないことが、たくさんあるんです。
だから、まだ死なないと思いますよ。
お気遣い、どうもありがとう。
ぼくは、うんと背伸びします。
昨日を生きることはできません。
明日を生きることもできません。
ぼくにできるのは、今日を生きることだけです。
だから、「もったいないこと」がないように、生きようと思います。
*
「僕だけが、鳴いている」
これは、
ぼくと、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。
連載中。
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