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Still,Still,Still

10/5。

4:41起床。

天気は曇り。





「もったいないことをする」


誰かがいいました。


なんのことでしょう?


とぼくはいいましたが、答える人はいませんでした。


なぜなら、ぼくはそこで目を覚ましたからです。


つまり、さっきのことばは、夢に出てきた誰かがいったんでしょう。


誰だったんでしょう。


けれど、一生わからないことはたしかです。


なぜなら、ぼくの夢には知らない人ばかり出てくるからです。


「もったいないことをする」


なんのことでしょう?


心当たりがないわけじゃありません。ただ、心当たりがありすぎて、どれのことだか、わからないだけです。


もったいないことなんて、生きている中でたくさんしています。たとえば……命の無駄遣いとか? それは、人によりますね。


ぼくは、あと数年すれば30歳になります。


現代でいえば、まだまだ若者。


大昔でいえば、だいぶ長生き。


どちらにせよ、自分が「充分生きた」のかどうか、ぼくにはわかりません。


「充分生きた」として、この人生を終わらせるのは、時期尚早だと思いますが。


まあ、少しも思っていませんよ。「充分生きた」だなんてね。たしかに、年齢的には「充分生きた」かもしれませんが、その中をのぞいてみると、まだまだ充分とはいえないのです。


「人生、楽あれば苦あり」といいますが、今のところ、『苦』の方がぼくの人生の7割を占めています。数年前までは、9割でした。だいぶ減りましたね。『楽』の方が増えてきましたね。この調子でお願いしますよ、自分。


「もったいないことをする」


あれは、警告だったんでしょうか。「死にたい、死にたい」と常日頃いっているぼくへの。だってぼくは、まだ「充分生きた」とはいえないんですから。「充分生きた」と思えるまで、生きていろ。そういうことなんでしょうか。


大丈夫ですよ。


もう二度と会うことのない夢の住人にいいます。


ぼくは、まだ、まだ、まだ生き足りないんです。


まだ、まだ、まだやらなきゃいけないことが、たくさんあるんです。


だから、まだ死なないと思いますよ。


お気遣い、どうもありがとう。


ぼくは、うんと背伸びします。


昨日を生きることはできません。


明日を生きることもできません。


ぼくにできるのは、今日を生きることだけです。


だから、「もったいないこと」がないように、生きようと思います。





「僕だけが、鳴いている」


これは、
ぼくと、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。


連載中。


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