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★4レビューの書き込み〜評価が気になる〜

ネタバレレビューに遭遇した。

今読んでいる本の評価が気になって、Amazonのレビューを確認。(この時点で自業自得)
好奇心は抑えられなかったのである。

ミステリー小説で犯人を知ってしまったようなものだ…

気分が沈む…
心が海の底に沈んでいくのと裏腹に、黒い感情が自分の中から湧き上がってくる。
怒りのようでもあり、虚無感を孕んだモヤモヤとした劣情。

簡単には切り替えられない。
記憶を消してしまいたい。
なんとかしてそのネタバレレビューを物理的に消し去りたい。

楽しみにしていたのに。
結末がわかってしまったらつまらないじゃないか。

いや、待てよ。

そういえば、犯人が最初に明かされるミステリー小説もあるよな、と。(発想の転換だ。)
確かに、そういう小説は存在する。

そして、犯人が既知の小説が現在も生まれ続けていることから一定の魅力を持っているのだと思う。
もちろん、好き嫌いはあるだろうが、、、

では何が魅力なのか?
犯人の動機、トリック、犯人と被害者の関係性、文章そのものの魅力。
おそらく小説ごとに犯人の存在だけではない魅力が散りばめられているはずだ。

今日、わたしはネタバレレビューを見てしまった。そこで、犯人のわかりきった小説を読む気力が失せていたわけだ。しかし、これは裏を返すとその小説の魅力を「犯人の存在・特定」の1点にのみに絞っていたのではないのかということ。つまり、犯人の特定こそがこの小説の魅力であると勝手に決めつけていたのではないだろうか。

もちろん、ネタバレされているわけなので、初めて読んだ時に感じる新鮮な感覚は得られないことだろう。しかし、その新鮮な感覚を100点だとして、犯人を知ってしまっただけで0点になるのだろうか。

なることもあるよな…(上記のように理屈をこねくり回しているが、実際には、自分も0点だ。しかし、ここは自分の気持ちを封印する)

だが、完全に0点と決めつけてしまう前に、自分の中で他の魅力を削ぎ落としていることに気づく。
つまり、ネタバレレビューによって明かされたレビューは物語全体からすると一部であるのに、それを物語全体からの総意、答え合わせかのように感じてしまうことがあるのだということ。

実際に最後まで小説を読んだわけではないのだ。そのため、犯人を特定することが実はその小説のすべてとは限らないのである。

今回の件を当てはめるならば、犯人の存在以外の魅力があるにも関わらず、それを無意識のうちに魅力なしと断定してしまっていたのではなかろうか。

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