見出し画像

社労士資格の勉強をやめた

約2年ほど社会保険労務士の資格を取得するため勉強していた。

しかし、辞めた。諦めた。
目指すきっかけから勉強を辞めるまで、その経緯を書く。

・社会保険労務士を目指した理由

私が社会保険労務士という存在を知ったのは15年前に遡る。

そのきっかけは、親の病気発覚。

もし亡くなったら年金やらどうなるの?と調べるなかで社労士を知った。

しかしその時は社会の仕組みを知ることだけに着目していたため、社労士になろうとも思わなかった。

そのまま時は過ぎ13年後。

社労士試験を勉強しようと思い始めたきっかけとなる出来事が起こる。

サービス残業

残業が増えたものの残業代が支払われない。
会社いわく「年俸制で管理職だから」

実際には管理職とは名ばかりであり、何の権限も有しない管理職である。

そもそも雇用契約書には残業代について支払われる旨がきちんと書かれていた。それにもかかわらずだ。

そこから労働基準法を調べるうちに、社労士になって働く人たちを支えたい、力になりたい。そんな思いが出てきて社会保険労務士を目指すことを決めた。

他にも将来独立できたらいいなくらいの軽い気持ちもあった。

・勉強開始1年目

1年目は挫折するかもと思い、まずはユーキャンの速習レッスンと過去問を本屋で購入し、勉強することにした。

それが11月くらい。

目次を見て章ごとに区切り、今週はここまでするという風に毎日のように勉強するようにした。

1ヶ月くらい経ったある日、スタディングに出会う。

お試しで動画を見たところ、分かりやすい!
そう思ったものの、挫折したらなあという意志の弱さもあり、1番安いプランを申し込みした。

スタディングの動画を見ながら速習レッスンの本で該当する部分を勉強する。

全く別会社ではあるが、これが思ったより親和性が高く理解しやすかった。1日1時間、休みの日は3時間ほど勉強していた。

数ヶ月が経ち、5月になった。

その時、急に勉強辞めよ!となったのである。

その年は受験する予定をしていなかったということもあるが、もういいや!という感じで急に辞めてしまったのである。

外に出かける予定が多くそっちが楽しかったこともある。

その後、勉強しないでいると気持ちがとってもラクになった。

勉強がストレスになってたのでは?と思いバッサリと勉強を辞めた。

それにもかかわらず、8月に再び勉強を開始することになった。

・勉強開始2年目

8月、何があったのか。

8月といえば社労士試験の本番月である。

何気にTwitter(X)を見ていたら、社労士受験生の方たちの呟きが流れてきた。

そういえばそんな時期かと。

そこでまた通信講座のサイトを見始めたら、また勉強してみようかなという気持ちになりポチってしまったのである。

衝動的である。

流されやすく意志の弱い性格であることがまた露呈した。

今度はフォーサイトの通信講座を始めた。
前回と違って、あちらのペースで教材が届くのでペース配分もしやすいかなと思い申し込んだ。

教材が届いたのが9月初旬。そこから冬までは順調に進めていき、やはり社労士の勉強楽しいなという気持ちで勉強していた。

しかし、勉強を妨げる問題が発生するのである。

めっちゃ残業が増える。

毎月50〜60時間の残業時間となった。
サービス残業である。

仕事でいっぱいいっぱいとなり、隙間時間で勉強を進めると休みの日は疲れてしまい手をつけられない状況に陥る。

もちろん、同じような境遇でも勉強して合格している人もいると思う。

しかし受かっている人と私は別の人間なので比べても仕方がない。

私に両立は無理だったのだ。

・目指すことを諦める

それでも受験を申し込み、何とか勉強を続けた。

圧倒的に勉強時間は足りていないし、受けてみた模試もボロボロ。

会社に見切りをつけて退職もすることになったので、試験はダメでも労務の仕事に応募してみようと応募することにした。その中には、社労士事務所も含まれる。

そして、いくつか面接を受けてあることに気づく。

あれっ?私は社労士になりたいのか?
なって自分の望みは叶うのか?

私は「働く人」、そちら側を支える仕事がしたいという気持ちがあった。

しかし社労士は企業とそこで働く人、両方を考える必要がある。企業の社長が関わることもある。

今まで様々な社長と会うこともあったが、一筋縄では行かない人ばかりだった。トップにのぼりつめるのだからそれはそうだろう。

で、そんな人たちと私は渡りあえるのか?
性格的に弱々なのに無理では?
えっ、無理。

また、どこの事務所も給与計算がメインだった。
給与計算からその会社の問題が見えるからその仕事をしているそうなのだが、またもや頭に疑問が浮かぶ。

給与計算みたいなミスできない仕事、
私の精神が耐えられないのでは?

そう、総合的に社労士の仕事は私の精神力からして耐えられない仕事であることに気づいたのである。

今までお客様からのクレーム対応などもしたことがあり、そういう耐性はある。

しかし、給与計算のような締め切りまでにミスなく終えるという経験が少ない。どのような人にも意見をいえるメンタルがない。

そんなのやってみないと分からないと言われるだろう。他にも社労士の仕事はあるよ?勉強始める前にもっと調べなかったの?という声もあるだろう。

そのとおりである。

もう一つ面接を受けるなかで、働きづらいかもと思ったことがある。

担当制。

それをうたっている会社が多かった。今までチームで仕事をしてきたため、担当というプレッシャーにおそらく潰れると思った。

休めなさそう。

休んだら誰かやってくれるの?
緊急時はどうなるの?
他の社員が休んだ時は?

様々な疑問がわきおこる。

残業はもう懲り懲りで、これから先は程よいバランスで仕事をしたいと考えていた。

私の性格上、社労士の仕事はうまく休めない気がしたのだ。

独立するとなったら尚更だ。私が急死したら企業側に迷惑かかるし、独立する場合に迷惑かからない方法がないのでは?プレッシャーである。

これもやはり事前に調べれば分かっただろうという話。

ね、つめが甘い。

社労士にできる仕事は、企業人事や年金、講師など他にも可能性がたくさんあり、向いているものがあるかもしれないが自分がしたいことかと言われると疑問である。

そのような様々な理由で私は社労士になることを諦め勉強もやめた。

試験の受験料がもったいないが、こればかりは致し方ない。

勉強したこと自体に全く後悔はない。関連の面接を受けられたのも勉強をしていたからだし、知らない会社や業界を上辺だけではあるが知ることができた。

労働や社会保険の知識は増えたし、実際退職時に役立った。今後も関連本を読んだりすることもあると思う。

出会えたことに感謝している。

勉強している人の中には何年もかかって合格している人もいる。それだけで私は尊敬する。意志の強さがなければ到底できない。

勉強している人たちそれぞれの幸せの道が見つかりますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?