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何かをやり抜く力をつけるには

好奇心で色々と手を出すけど、1つのことをじっくりやるのが苦手な私です。SNSでは、特技を存分に発揮していて「この人すごいなぁ」と思う人を大勢見かけます。どうすればこんな凄い人たちみたいになれるんだろうと思っていたところ、本の表紙に書かれた「やり抜く力」と言う文字が目に入ってきました。そんなわけで今回は『実践GRITやり抜く力を手に入れる』という本を紹介します。

GRITとは

本書のタイトルになっている「グリット」とは何でしょうか?英英辞典を調べてみると、次のような意味で使われる英単語のようです。

1 very small pieces of stone or sand (とても小さな石や砂の粒)
2 determination and courage (決意と精神力)

本書では2番の意味で使われていて、グリットは「やり抜く力」と訳されています。そしてこのやり抜く力を支えている3つの要素「情熱」「長期的な目標」「粘り強さ」が紹介されています。

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長期的な目標に向かって情熱を燃やし続け、たとえ途中困難に出会ったとしても粘り強く目標達成への努力を続ける、これがやり抜く力です。

今GRITが注目される理由

身の回りや有名人やインターネットで活動している人たちを見ると、まさにこのグリットを持って活動に熱心に取り組んでいる人たちが見つかると思います。

一方で、子供の世代に注目してみると、子供が失敗しそうな時に親が前もって障害を取り除くなど「ヘリコプターペアレント」が時々話題になっています。このような環境で育った子供たちは、失敗を経験することが少なく、過度に失敗を恐れたり、途中で挫折しやすくなると予想されます。グリットはまさにこれから活躍する世代において希少な能力となりつつあります。

GRITにも良し悪しがある

ではとにかくグリットを高めればいいのかというとそういうことでもなさそうです。本書のメインとなるテーマはグリットの中にも良いグリットと悪いグリットがあると言う点です。

何が何でも目標を達成する人はグリットが高いと言えますが、この場合、目標達成のために手段を選ばない人もグリットが高いことになります。例えば、自分の目的を達成するために、他人を傷つけてまで達成する人はグリットは高いのですがそれは良いグリットとは言えないでしょう。

良いグリットとは周りの人にポジティブな影響を与えることです。その人が目標達成のために情熱を燃やしている姿を見て、自分も頑張ろうと思えるようなグリットが良いグリットです。

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良いGRITを手に入れるには

では良いグリットを手に入れるにはどうすれば良いのでしょうか。良いグリットは「情熱」「目標」「粘り強さ」の三つに加えて、さらに5つの要素「幸福感」「自制心」「リスクテイキング」「謙虚さ」「忍耐」からなるとされています。

これらの要素は自分の行動によって高めることが可能であり、その方法は下の図にざっくりとまとめました。

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また、本書では演習問題の形式で、具体的にグリットを高めていく方法が紹介されています。興味がありましたらぜひ一読をお勧めします。


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