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子どもが0歳なら、親も0歳。​ 子どもが3歳なら、親も3歳。

おはようございます。​
気持ちの良い朝ですね。​
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今朝読んでいた雑誌の中で​
印象に残った一節があったので、​
紹介させてください。​
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18歳で妊娠した精神病歴のある女性に対して​
地域の他職種が連携して周産期の支援をした​
事例が紹介されていました。​
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「Aさんはシェルターを利用するが、そこで施設スタッフに親の支配的な態度を重ね、施設を飛び出す再演(エナクメント)が生じた。​
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それでもAさんと支援者のつながりは保たれ、自傷や解離は生じずに困難な状況を生き延びた。​
Aさんと支援者との肯定的関係や援助希求行動は、入院、出産後の産後ケア施設を利用後、精神科訪問看護スタッフへと引き継がれた。​
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施設から帰宅後は母乳が出ないパニックでの病院の緊急電話など、Aさんならではのにぎやかでユニークな子育て体験のスタートとなった。​
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熱中し、楽し気で感受性に富んだ育児をスタートしていた。児童福祉施設の友人で1人親の子育てをしている女性に、出産後は自傷していない事を「自分の周りにはおせっかいな人たちがたくさんいて、頭の中が空っぽな場所がなくなったみたい」と説明していた。​
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赤ちゃんの存在の下での他職種の支援チームによる妊娠初期からのドゥーラ的な継続的な関わりでケアされた体験が反映的な「考えるパートナーとして」として内在化されつつあると考えられた。」​
山下洋(2020).母子と家族のための乳幼児臨床 乳幼児医学・心理学研究29 (1)3-12 より引用。​
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社会の変化の中で、​
子育てを身近にみる経験がないまま​
親になる人は増えている。​
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そんな現代の親にとって、​
赤ちゃん誕生後いきなり親として​
役割を果たさなければならないという現実は​
あまりに試練が多い。​
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この事例のAさんのように、​
母乳が出ると思ってたら出なかったり​
赤ちゃんがなかなか泣き止まなかったり​
うんちが2〜3日でないなんてことで、​
新米のママたちがパニックになるのは​
当然のことだと思う。​
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「子どもを守らなければ」って思うけど​
0歳ママが1人で子どもを守るのは​
荷が重すぎる。​
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赤ちゃんが誕生した瞬間に​
初めて親としての自分も誕生する。​
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だから本当は​
ちゃんとやろうとか​
かっこつけようなんて​
思わなくていいんですよね。​
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どうしたらいいかわかんない!​
助けて助けてー!って​
騒ぎ散らして、周り巻き込んで、​
そんな親としての産声をあげるのも​
悪くない。​
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子どもが泣き止まないことを​
児童相談所に通報されることを恐れたり​
する必要はない。​
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児童相談所の職員の方も、​
通報した方も、​
みんなあなたの大切な子どもを​
一緒に守ろうってしてくれてる​
だけなんですよね。​
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行政の力を借りたり、​
子育てを手助けしてもらうことについて​
「自分は親失格だ」なんて思う必要はない。​
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 ​
そもそも1人で子どもを育てることなんて​
絶対にできない。​
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 ​
もっともっと​
ママたちがにぎやかに​
困ったり泣いたりできて、​
SOSを気軽に出せて​
 ​
 ​
周りの人もそのSOSを​
カジュアルにキャッチできる​
そんな社会になったらいいな。​
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 ​
🌿高橋藍🌿​


【子どもが0歳なら、親も0歳。​
 子どもが3歳なら、親も3歳。】

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