2年間で5→16名に拡大。結束力のある“フリーランスのチームづくり”において大切なこと
フリーランス広報ユニット「ふたり広報」の立ち上げから、今月で2周年を迎えました。現在、16名のメンバーで広報の支援事業に取り組んでいます!
仲間と一緒にオンラインスクールを運営していることもあり、フリーランス仲間や起業を目指す方に「どうやってチームを運営しているの?」と聞かれることがよくあります。
わたしも始めるまでは、「半年、続けられるかな…」と継続できるか不安でした。
なぜならこれまでチームづくりを試みて、短期間で頓挫した経験や、わたし自身が所属する意味を見出せなくなり、辞めてしまった経験が多々あったから。
でも、それらの経験があったからこそ、ふたり広報は今まで続けることができていると感じます。
過去の失敗や経験を踏まえて、チームづくりにおいて大切にしていることをお伝えします!チームの立ち上げを考えている方や、フリーランスのマネジメントに悩んでいる方に読んでいただければ嬉しいです。
”フリーランスのチームづくり”で、大切にしている10のポイント
0. チームづくりの前に、仕事を定期的に生み出せる状態をつくる
まずはじめに、チーム運営は自分の手から仕事が溢れるようになってから行うことをおすすめします。
もちろん仕事の仕込み段階に仲間を必要とするケースもあると思いますが、基盤となる「金銭的メリット」を用意できる状態までは自分で整えて、そこから仲間を増やしていく方が賢明でしょう。
仕事をするには、時間が必要で、その時間はお金と結びついています。マネタイズ部分を疎かにすると、メンバーのモチベーションをコントロールする難易度がグッと高くなります。
業務委託だとしても、毎月チームとの接点を持ち、時間を確保してもらえるように、まずは自社・クライアントワークの仕事をしっかり育てていきましょう。
1. チームのバリューを言語化する
仕事量を担保することができ、チームをつくることを決めて、最初に行ったことは、「価値観」の言語化です。
ふたり広報では、チーム自体とクライアントへの広報支援の「継続」、コミュニケーションや仕事の「丁寧さ」、「専門性」と「チームワーク」の掛け合わせなどを大切にしています。
自分の中で指針として持つことはもちろん、サービスサイトで明言したり、オンボーディングの際に説明したり、チームとしての価値観を伝えていくようにしました。
2. 一緒に仕事を経験した後に、チームメンバーとして迎え入れる
ふたり広報は、基本的にスカウト制で、「一緒に働きたい!」と思った方にわたしから声をかけています。前職のお仕事で繋がりのあった方や、スクールの同期など、アウトプットや仕事に対する姿勢を見て、信頼できる方々にチームへのジョインをお願いしてきました。
特に立ち上げ時は、そのメンバーのカラーが強くチームに反映されるので、「今後もこんな人に入ってもらいたい」と思えるような、ロールモデルとなる方に入っていただけるよう働きかけるのが良いと思います。
3. 自分の名前よりも、チームの名前で仕事をする
ふたり広報は、フリーランスとして始めた事業ですが、立ち上げ後はわたしの名前は前面に出さず、「チーム」を主語にして活動をしてきました。
チームの代表者は、どうしても目立ちやすいですが、あくまで「個」ではなく「チーム」にスポットライトが当たるように意識しています。
最初はわたし宛に依頼をいただくことが多かったですが、徐々にチームとして認知いただけるようになり、1年後にはメンバーに任せる割合がどんどん増えていきました。2年後の現在、記事制作は完成までメンバーのみで完結できる状態になっており、わたしはアポや戦略企画、自社の広報活動などに時間を充てることができるようになっています。
「仕事が手放せない」というお話はよく聞きますが、仕事を効率化するためにチーム化の道を選んだはず。ミスが起きてもカバーできる体制をつくり、メンバーの実力と成長を信じて、少しずつ仕事を任せていきましょう。
わたしは仕事をしていて、「これは自分ではできなかったな…!」と思うクオリティのものがメンバーからあがってきた瞬間に最もテンションが上がります(笑)。
4. 所属しているだけで「プラス」になる制度づくり
メンバーは全員フリーランスで、所属先を選ぶことができます。
だからこそ、ふたり広報のチームに所属しているだけでプラスになるように、仕事の発注だけでなく、定期的な交流会、撮影会、勉強会、ワーケーションなど、さまざまなイベントや特典を考えました。
回を重ねるごとにメンバー同士が仲良くなり、お仕事やプライベートのつながりが生まれ、チームワークが良くなっています。
5. メンバーの声を拾い、実現していく
ルールで縛るのではなく、「自主性」に重きを置いています。ただそれを謳っても形骸化するので、実行に移すために、メンバーからの「やりたい」というひと言は全力で拾いにいきます。
「採用広報の仕事を増やしていきたい」「企画やディレクションにチャレンジしてみたい」など、本人のやりたいことに応じて、プロジェクトのアサインを考えています。
交流会や面談などでポロッと出た言葉にもアンテナを張り、撮影会やメディアアップデート会、さらにはパーソナルカラー診断などもメンバーの声から実施に至りました。「相談してよかった」「言ってよかった」と思ってもらえるような心理的安全性の高いチームでありたいです。
6. 1対1の関係性も大切にする
チームで集まる機会も定期的に設けていますが、1対1でも信頼関係を築きたいと思っています。
わたし自身、機会がないとあまりフィードバックや自分の意見を言えない(言わない)性格なこともあり、任意ですが定期的に1on1の面談を行っています。
普段チームで集まっても話が止まらないくらいに仲は良いですが(ほぼ女子会)、2人で話すことで、その人のキャリアや悩みなども深く聞くことができます。
これまでの経験でも、会社において人事は何よりも重要だと思っているので、メンバーと話す時間は最優先事項です。
7. 上流の情報をオープンにする
ライティングやデザインは、商流的にすでに決まった要件のみ共有されて、任されるというケースが少なくありません。
ですが、経営方針や代表の方の想い、メディアとしての上流設計などを知って制作に取り組むのと、そうでないのではアウトプットに差が出ます。
そのため、代表としてクライアントと密にコミュニケーションを取り、そこで得た情報はメンバーにも共有するようにしています。また、クライアントのMTGや交流会などにも声をかけ、クライアントのファンになってもらうこと、解像度を高めることを意識しています。
8. チームとしての交流機会も積極的につくる
さまざまな人との出会いの中から法人化ができたので、同業やコミュニティ同士の繋がりも大切にしています。
メンバーのりんさんが代表を務める日本酒コミュニティ「酒小町」には、ふたり広報のメンバーも多く所属しており、実際に酒蔵さんのブランディングやプロモーションのお手伝いもさせていただいています。
他のコンテンツ制作チームや広報チームとも、交流会を開催してきました。
コミュニケーションがあることで、「◯◯に特化したライターさんいませんか?」「来週の撮影をお願いできるフォトグラファーさんいませんか?」など困った時に助け合いができるのもありがたいです。
9. チームの広報活動を継続する
広報を名乗っているからという理由もありますが、やはりチームとしてのアップデートや発信がないと、所属メンバーは不安になるもの。
社内コミュニケーションも、対外的な広報もどちらも意識して取り組んでいます。
月報やニュースレター、ロゴ制作や連載企画など、メンバーも巻き込んで定期的に発信しています。
▼1周年の振り返り
▼メンバーを紹介する連載
エンゲージメントが高まることはもちろん、これまで営業活動がゼロで成り立っていることも、メンバー募集時にSNSだけで30名ほど応募が集まったことも広報による効果だと感じています。
10. 成長とチャレンジをやめない
最後にマインド面ですが、チームづくりをしてから、自分自身の成長により真剣に向き合うようになりました。
これまで出会った経営者の方は、やはりその組織で誰よりも努力されていると感じているので、チームメンバーに求める前に、自分にできることがないかを考えるようにしています。チャレンジし続けるチームでありたいという思いから、昨年は法人化に踏み切り、ピッチコンテストにも出場しました。
小さくスタートして、少しずついろいろなイベントを開催したり、メンバーを増やしたりして、「このチームは今後もきっと成長していきそう!」と期待を持っていただけるようにアクションを重ねています。
チーム発足から3年目にやりたいこと
過去に、自分の目的のためにチーム運営を考えているときは、全くうまくいきませんでした。ビジョンはあったものの、マネタイズを後回しにしてしまい時間を捻出することが難しくなってしまったり、代表ばかりが目立ってしまい、メンバーのモチベーションが下がってしまったり…。
そこから「チームへの還元」を何よりも優先して運営するようになり、素敵なメンバーに集まっていただくことができ、仕事がもっと楽しくなりました。
ふたり広報3年目となる今年は、チームの広報・営業活動により注力し、「広報の可能性をもっと豊かに」というコンセプトを体現していきたいです。
今後も、やりたいことをみんなで叶えられるチームを目指していきたいです!これからもよろしくお願いします。
読んでいただき、ありがとうございます!サポートは、お疲れさまのビールとして美味しくいただきます🍻