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一日一句【菜根譚】#18 『謹慎言行、執着不舎』最後までやり遂げる

謹慎言行、執着不舎


言行には慎重を期し、約束は守り抜くべきだという教えです。

具体的には

  • 「喜んで軽諾するな」 嬉しさのあまり、軽率に約束をしないということです。約束は、その責任を負う必要があります。嬉しさのあまりに軽率に約束をすると、果たせなかったときに相手に迷惑をかけてしまうことになります。

  • 「酔って嗔(いか)りを生じるな」 酒に酔って、怒りっぽくならないということです。酒に酔うと、普段は言えないようなことを言ったり、感情的になって行動したりしやすくなります。その結果、トラブルを招いてしまう可能性があります。

  • 「快になって多事をなすな」勢い余って、余計なことに手を出さないということです。勢いで何かを始めても、後で後悔することになりかねません。また、余計なことに手を出すと、トラブルに巻き込まれる可能性もあります。

  • 「倦んで鮮終するな」飽きて、途中で投げ出さないということです。どんなことでも、最後までやり遂げることが大切です。途中で投げ出すと、成功を収めることが難しくなります。

鮮終:
「靡不有初 鮮克有終(初め有らざるなし 克く終わり有る鮮し:はじめあらざるなし よくおわりあるすくなし)」という中国最古の詩篇「詩経」にある詩。その意味は、「物事をするのに、初めは誰でも計画を立てて一生懸命にやるが、それを最後までやり遂げる者は少ない。」ということ。

詩経より

この文章は、古人の人生の知恵が詰まったものです。私たちも、この教えを心に留めて、人生を歩んでいきたいものです。

なぜか、良いタイミングで、良いアドバイスをもらえる【菜根譚】。

一日一句【菜根譚】#19『動心忍気、窮且志堅』貧困と困難をどう乗り越えるか?


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