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【感覚コーディネーター⑤】嗅覚と味覚

嗅覚へのアプローチ

ボディワークやセラピーに使用される嗅覚に対するアプローチとして思い浮かぶのはアロマお香でしょうか。
良い香りをかぐとリラックスできますね
私自身はその人にあった好みの香りを用意するのは大変なので、自分のセッションには使用していません。

逆に嫌なにおいをかぐと「鼻をつまむ」、「鼻周辺にぐっと力を入れる」などするでしょうか。これは大きなリアクションですが、このとき鼻周辺の張力が高まってカラダのつながりは切れてしまっています。
街中にはいろいろなにおいが溢れているので、気付かないうちに鼻周辺が緊張しているかもしれません。

鼻周辺が緊張することによる影響

鼻と言えば、当然顔の中心にある鼻を思い浮かべるでしょう。
では、鼻はどこにつながっているでしょうか。
鼻の筋膜は鼻腔、副鼻腔、篩骨、大脳鎌、小脳テント、硬膜、尾骨へとつながっています。つまり、鼻は脳、背骨にも影響があるということです。

鼻呼吸で頭の中を満たすように呼吸を入れていくと背骨に伝わっていくのがわかります。
胸式呼吸や腹式呼吸など胸やお腹に向けて呼吸を入れるのではなく、この呼吸法もお勧めです。

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講義の動画はこちらからご覧ください。


味覚へのアプローチ

味覚はボディワークセッションに取り入れるのは難しいですね。
・セッション前後にお茶を出す
・ガムをかむ/飴をなめる
などが思い浮かべますが、私は取り入れていません。

その代わり、味覚を刺激するためにおいしいものを食べたり、飲んだりしています。

味覚と言えば舌。舌や口へのアプローチとしてご紹介していきます。

顎、口腔へのアプローチ

咬筋を押すと痛がるなど顎周りをかためてしまっている人は意外と多いです。そういう場合は次のようなアプローチをすると緩みます。

①動かす
単純にただ動かすだけでも良いです。左右、前後、斜めなど普段動かさないような動きを加えるとさらに効果的です。
顎、顎関節、側頭部を指で触れてから顎を動かすと筋膜リリースにもなります。

②下顎をただぶら下げる
普段下顎は上顎についていると思います。これには当然筋肉が働いているわけです。そこでただだらんと下顎をぶら下げてみます。口を開けるではなく、下顎をぶら下げる、です。意外とぶら下げられないのではないでしょうか。
難しければ下顎の皮膚/筋膜を下に誘導すると良いでしょう。
口の付け根に割りばしを挟んで軽く噛んでみても良いでしょう。

③口腔を感じる
口腔は腹腔につながります。口腔の広がりを感じていると段々腹腔の緊張も取れてきます。

口腔~腹腔

舌を弛緩/活性化する

舌を動かすとき、喉やお腹へのつながりを感じるでしょうか。
舌をうまく使うと腹圧がコントロールできます。(上の図参照)

舌を弛緩/活性化する方法を紹介します。

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①軟口蓋に舌をつける
舌は休んでいる状態だと、軟口蓋と歯の付け根にした先が付いていて、さらに軟口蓋についているのが正しい位置と言われています。浮いてしまっている人、下に落ちている人は弱っている可能性があるので要注意です。
舌先を付け根に当てて、ゆっくりと軟口蓋(上のドーム)に付けていきましょう。無理をするとどこかがつってしまう可能性があるので、それ以上動かない状態で無理をしてつけようとせずに、首を左右に回したり、体を左右に回したりして(制限を外して)から続けます。

②舌を垂らす
ベーっと舌を出してただただ下に垂らします。(ヨガのライオンのポーズのように)
そうすると段々緩んできます。

③舌を動かす
遠くのものをなめるイメージや、首の動きを舌を左右、上下に動かして、その動きに首を連動させるのも良いです。下の動きが先で首が後からついてくるようなイメージです。舌をつかんで引っ張る舌剥がしは緊張してしまうと思いますが、こちらは負担なく行えます。


講義動画はこちらからご覧ください。


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