英検に関する古い書物を見て考えたこと(前半)

国会図書館に行った時に、古い英検に関する書物を見てきた。

そもそも、なぜ、古い英検の書物に興味を持ったかというと、実は中学時代に2級をとった知人がいた。その知人はかなり年配で、その当時はまだ、準1級がなかったくらい昔だったの人。

それで・・・「そこまでできたなら後は1級を残すのみだったと思うのだけど、1級にはチャレンジしませんでしたの?」と聴いたら、まず、1級は一次はまだいいとしても、二次が単純に英語の学力を問うというものではなくて、その当時は日本文化などを英語で説明したりするような問題が出て、通訳を目指す人が対象じゃないかという感じがしたそうだ。

お花やお茶などそういった背景知識を調べたりしなければならず、そもそも、どうやって勉強すべきか?どこまで深くやるべきか?というところもわからなかったので、あまり、深入りする気がなく、あまり1級を取得する意義を感じず、それなら、高校で理科の科目の勉強を深めたかったということだった。

正直、あの当時でも東京の大型書籍店であれば、何か、参考になりそうな本が見つかったかもしれないが、あいにく、地方の片田舎、あの当時は、当然ながらインターネットもあるわけもなく、その手に詳しい人がいなければわからなかったという状況だったので、まあ、仕方がないかと。なお、その片田舎は私の出身地でもある。

ただ、私の世代では、二次では社会問題などそっちの系のプレゼンのような問題があるので、どうも、どういう感じだったのかがよくわからなかったという状況。

実際、最近はこんな問題が出るらしいが・・・。

どうも話題的には時事問題のような感じがする問題がでるので、どうも「???」となった。

そこで、古い時代の英検の本があれば何かわかるかなと思って、調べていたら、国会図書館のホームページで見つけたので、レッツらゴーした次第。

それにしても、実用英語検定の設立期の本もあるのか・・・。

その本とは、これのこと。

実用英語技能検定試験受験の手引

おそらく、これは、最古の英検に関する書物だと思う。というのも遠隔によると1963年からスタートしたらしいから。

1963年?あれっ?確か、英語というか海外との関係で考えると、1964年に東京オリンピックがあったなあ・・・2020年ではなく、2021年にもあったが、れは置いといて、もしかして、関係がある?という流れで調べてたら、こういう記事があった。

ああ、昔から東京オリンピックの時期になると英語に力を入れるようなことが起きてたんだねと。

さてと、余談は脇に置いといて、実際のところ、どんなことが書いてあったかというと、実用技能検定協会の設立の経緯などのあいさつが書いてあった。

それにしても、この時代は「読む」ことに重点を置きすぎていて、「書く」「聴く」「話す」が必要になっていたということか。まあ、音の媒体がこの当時ではどこまであったかわからんから、「聴く」は難しかったと思う。確か、まあ、レコードを使えばできなくはないだろうが、この当時の価格が分からないので何とも。ちなみに、ラジオのカセットは普及してたのだろうか?そういう意味では、YOUTUBEなどの動画でいくらでも英語に触れるようになったので、いい時代になったなと思う、例えば、こんな感じに。

それにしても、ここまで、発達して、seeとsheの発音が未だにうまくないのが不思議なと最近は思う。まあ、やはり、「聴く」だけではなく、意識的に「話す」必要があるということなのだろうか?まあ「話す」はなかなか相手がいないと難しいと思うので、確かに今でも訓練しずらい。まあ、「書く」はツイッターなどのSNSがあるから、まだやりやすい。もっとも・・・入れ子構造の文をうつのは難しいけど・・・。だって、140文字しか打てないから。まあ、「話す」以外は未だと、いろいろと訓練しやすくなったなと思う。

それにしても、「検定に合格すれば」の項では「社会的待遇」まで具体的に想定しているのか。就活で有利というのもこの項目にあるし、大学・高校などの入学資格や卒業資格とも結びついたり、通訳・ガイド試験などの国家資格に関連付けることも考えているようだったが・・・。

まあ・・・就活はいいとしても、卒業資格に結び付くね・・・あっ、そういえば、大学のシラバスだかに、英検準1級合格で英語分野の単位が2単位、英検1級合格で4単位とかいうのがあったな・・・。まあ、なんというか、普通に講義に出た方が楽なので検討してなかったが・・・まあ、こういっちゃなんだが、理系しか周りにいないと、あまりこういったことに関心を持たなくなったりすることが多いしな・・・。まあ、院時代にここから転向したが・・・いや、あまりにも、社会的な事柄に周りが無頓着すぎたから。正直、青ざめたレベルだった。まあ、くるみロールあたりが、頭が痛くなってるのもわかる・・・いや、実態はもっと・・・。

それにしても、入学資格に結び付くのはいいが、卒業資格というのは・・・ところによっては難しいような気がしないでもないな。一部は考慮できても、例えば、医療系だと、医療に関わる英語が必要になるようだし、大体、国試で英語の問題が出るわけだから、英検の範囲ですむ話でもないだろう。

なお、知人から聴いた単語では・・・

dental caries : 齲蝕(うしょく)→いうならば、虫歯のこと

Periodontal disease : 歯周病

saline : 生理的食塩水

saliva : 唾液

over-the-counter : (カウンター越しで)処方箋なしで(買える)

cosmetic dentistry : 審美歯科

後、こんな感じの問題が歯科医師の国試ででるらしい・・・。

Seaweed-derived (   ) forms an elastic and hydrocolloid impression material through a chemical reaction.

(a) agar (b) alginate (c)polyether (d)zinc oxide eugenol (e)polydimethylsiloxane

(112C-8より引用)

ちなみに、答えは(b)

という感じで、英単語の方向性が少々違うしな。まあ、卒業後、チャレンジしてみるといった感じになるんではないかね・・・。あの手の分野では。

なお、某分野でみた単語のうち、眼にした4つを上げるとしたら、これ。

saturation : 飽和 

semiconductor:半導体

まあ、これは理系でなくても使う気がするが・・・

ferroelectric : 誘電体の

liquid crystal : 液晶

といった感じに、進んだ分野によって使う単語が違ったりするしな。

まあ、医療系以外の場合は、まだ、時間的に余裕があるのと、教養課程がどれだけしっかりあるかや、教職課程をやるかで、少し、この手の差異は軽減されるとは思うが・・・。

なお、polar regionと言われて、極地・・・?ってなんだと、教養課程の際に言われて、???になったというのはなかなか懐かしい思い出。

なので・・・

この見解には賛成のところがあるな・・・。

実際問題、地学が分からんとこまることもあるし。

なお、火山の分野ではこういう英単語があるらしい。

上から、溶岩流、火山灰、軽石ということだが・・・火山に関わらないとまず、出てこないというか、中学で日本語名はやっているけど、英語で急に出てこられたらえっ?となるわな、なお、volcanic ashは除く。

といった感じで、その分野を収めるにはその分野ごとの英単語があるので、卒業要件にどれだけ入れるのかは疑問だが・・・まあ、2~4単位くらいならね・・・。とりあえず、現時点では余裕のある人向けになっているという感じしかしない。ただ、これはあくまで、理系や医療系の場合だが。文系の場合は詳しい人に聞かないとわからない。

ただ、最近、入学資格に結び付く程度ならいいが、それ以上、具体的には、大学受験の合否にかなり大きく影響することに関しては疑問視はしている。実際、英語の入試はその大学ごとに本来は望む学生をとるために、自分のところで作るというのが必要なことだと思うし、そういった教育面からも外部の試験からの干渉があるのは疑問な点もあるということにもまして・・・。

さすがに、ちょっと、料金が上がりすぎだと思う。まあ、私が高校の頃は、正直、英検、漢検、数検は、英語の基礎学力の腕試しの場にすぎないと考えていたので、ある種の「ゲーム」の一種だとしか考えてなかったので、ここまで、抗議する者かと思っていたが、最近はどうでもないらしい。

まあ、正直、共通テストに民間試験の導入が検討されていることを考えるとね・・・。

ただ、民間試験を受けて加点されるのはいいのかもしれないけど、独自試験を廃止するというのは、いささか疑問の余地があるし、今のようなコロナ禍では、むしろ、民間試験を受けるチャンスが減ってるから、独自試験が重要になると思う。それは、共通テストだけではなく、私大の独自試験もそうだけど。

ちなみに、就職の際に有利になるというのは本当みたい。就職はTOEICが最近はやたらともてはやされていたけど、英検の項目もきちんと見ているところもあるみたい。まあ、そういう意味では、狙い通りなのだろう。

にしても、この本、結構、昔はいろいろと書いてあったんだな・・・。

おせっかいではないかと思うくらいに、いろいろと・・・とりあえず長くなったから、後半にそのあたりは書いておこうと思う。

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