元自衛隊ヘリパイロットが語るヘリコプターの面白さ
こんにちは、株式会社AirXの多田です。
初めての方がほとんどだと思うのですが、AirXは「エアモビリティ」と呼ばれる、空の次世代交通を開発するスタートアップです。
”空”を自由に使える世界を目指しており、現在はヘリコプターの遊覧と移動便をメインとした事業を展開しています。
今日はAirXの中で、珍しい職歴を持つ宇野さんにヘリコプターの面白さについてインタビューでお話しを伺ってみました。
自己紹介
まずは簡単に、自己紹介をお願いします!
はい!宇野彰人(うのあきと)です!
今年30歳の大阪出身で、高校の途中から自衛隊に入隊。ヘリコプターのパイロットや整備に携わった後、2019年10月からAirXにジョインしました。
初めてnoteも書いてみたので良かったらご覧ください!
自衛隊からスタートアップへ
自衛隊からスタートアップ企業に転職というのは珍しいですよね。自衛官になろうと思ったのは、どうしてですか?
父親が元々自衛官だったので、その影響ですね。
中学生の頃に「人と違うことがやりたい」と思ったのがきっかけで、父親に高校生で自衛官になる道を勧められたので、高校を中退して入隊しました。
あまり自衛官の仕事はイメージが湧きづらかったんですが「人と変わったことができる!」となぜか意気込んでいました(笑)
ヘリパイロットを目指したきっかけ
父親の影響なんですね。
最初からヘリコプターのパイロットになりたい!と思っていたのですか?
最初は全く考えていなかったですね。
入隊してからヘリコプターパイロットの道があることを知って、「空を飛ぶって夢あるな」というのと、シンプルに「かっこいい」と感じたので途中からパイロットを目指しました。
自衛隊のヘリ活用方法は?
AirXはヘリコプターによる遊覧飛行と移動利用のサービスを展開していますが、自衛隊ではどのようにヘリコプターを利用されてましたか?
長くなってしまいますが…
自衛隊は陸海空に分かれていて、それぞれの自衛隊で航空部隊を編成しています。(海空は固定翼機が多いのですが、陸はヘリが9割以上を占めているんです!)
ヘリコプターの用途は多岐にわたり、
・ヘリ火力戦闘
・航空偵察
・部隊の空中機動物資及び人員輸送
・指揮連絡
・災害派遣活動
が主な任務です。
災害派遣活動では、
・山林火災の消化活動や地震や台風などの自然災害
・原子力災害派遣
などがあり、国際任務では国際平和維持活動(PKO)などが挙げられます。
私が所属していた部隊では、主に大型輸送ヘリコプター(CH47)で人員空輸や物資空輸、山林火災の消化活動などを行っていました。
(ニュースで見たことあるヘリコプター…!
山手線1両の1.5倍の全長30mもあるらしい)
※引用元
また民間ヘリと自衛隊での運用の違いは、大きくは用途と規模ですね。
自衛隊では
・ドクターヘリ等を除いて人命に関わるような任務
・航空法上の制限を度外視した運用(危険物の搭載など)
など、非常事態などでもヘリを運用できるようになっている点が挙げられます。
民間では実現できないようなことも、自衛隊では可能になっているんですね…!
自衛隊を経験して感じたヘリコプターの面白さ
最後の質問ですが、自衛隊のヘリパイロットを経験して感じた、ヘリコプターの面白さってありますか?
体験という観点では、空からの四季折々の景色などが楽しめたり、普段地上でしか見ない風景を空から見れるのは楽しみの一つですね。
また、個人的な話ですが、フライトのセルフイメージとフライト当日の離陸から着陸がほぼ完璧にこなせると快感です。
今日も無事に生きて帰ってこれたんだ!と思ったり、空に飛ぶ経験を積むと日々エキサイティングな生活が過ごせますね。
あと、ヘリコプターという乗り物にも面白みはあって、ヘリっていわゆる空飛ぶ鉄の塊で、言葉では信じがたいですが実際に空を飛んでるんですよね。
それ自体が不思議だし、面白いですね。
また、構造の違いにも面白みがありまして、ヘリコプターは回転している翼が上に持ち上げる揚力を発生させることで機体を持ち上げるんですが、メーカーによって機体構造や仕様に大きな違いがあります。
例を挙げると、多くの機体はヘリを上方から見てメインローター(主回転翼)が半時計周りに回転するのですが、フランス製は時計回りだったりします。
どちらでも問題なく飛行はできますが、メインローターに対してそれぞれ逆方向の力が作用するので、操縦するときに逆の操作が必要になるのでパイロットは少し大変ですね。
長々と話しましたが、とにかく面白い部分がたくさん詰まっているのがヘリコプターってことです(笑)
プロペラの回転方向が違うだけで操縦方法も異なるんですね…!
ありがとうございました!
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あと、宇野さんのTwitterもマニアックな話題多めなので是非。
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