アートのすゝめ#4|モディリアーニ展 愛と創作に捧げた35年
こんにちは。
毎度毎度タイムラグありすぎではございますが、お付き合い、よろしくお願いします。
アートのすゝめ#4
モディリアーニ展 愛と創作に捧げた35年
@大阪中之島美術館
大阪中之島美術館
今年2月、大阪に誕生した待望の美術館「大阪中之島美術館」。
1983年に美術館の構想が発表されて以来、幾たびも押し寄せてきた荒波に難航し、ようやくオープンするに至った美術館です。
美術館の計画自体は耳にしていたものの、本当にできるの・・・?と長年疑ってきたわたし。
そんな中でのオープンということもあって、実際に建物が着工したとの知らせを受けた際は、大変感激したのを覚えています。
展示会のタイトルに注目
本展示タイトル「愛と創作に捧げた35年」。
・・・35年!?
モディリアーニという人物の存在は知っていたものの、まさかこんなにも短命だったとは驚きでした。
こんな時、いつも思うことがあって。
短命だったからこそ後世に語り継がれることになったのか、そもそも最初から短命という運命を背負っていただけの天才だったのか。
ピカソやモネ、シャガール(百年近くというから驚き・・・!)など、美術の世界では比較的長命な方々が多いイメージだったのですが、ここ最近足を運んだ展示会においてそのイメージが覆されるほど、実は多くの画家たちが短命だったことに気が付かされました。
実は短命だった画家たち
名だたる面々。
その中に、本展示会の主役「アマデオ・モディリアーニ」がいます。
モディリアーニによって生み出される独特の人物画とは異なり、ご本人のお顔立ちの端正さに衝撃を受けたのを覚えています。
モディリアーニとの出会い
わたしが初めてモディリアーニを知ったのが、母が大好きなテレビドラマ「愛していると言ってくれ」。その再放送を見ていた時のこと。
豊川悦司さん演じる主人公の青年(画家)が好きだという絵を描いた人物。
それが「モディリアーニ」でした。
それ以降、卒業旅行で訪れたイタリアの街中でポスターを見かけたり、もう10年近くLINEのアイコンもモディリアーニ作品を設定させてもらっていたりと、何かと縁があります。
展示会の感想
そんなモディリアーニの大規模展示会ということで、いつもとは違う緊張めいたワクワク感を感じながらの鑑賞となりました。
今回の企画展の基調色となっている穏やかなピンク色のゲートをくぐると、「ここは、100年前のパリ—」の一言とともに、モディリアーニが活躍していた当時のパリの街並みが映し出された大きなパネルが出迎えてくれました。
そこには、チャップリンを彷彿とさせるシルクハットを被りステッキを手にした男性と、ウエストが絞られ裾が丸く膨らんだドレスを身に纏った女性の姿が写っていて、ここ数年のフランス熱により早くも胸のトキメキが。
モディリアーニ作品の他、19世紀末から第一次世界大戦勃発までの“美しい時代”と称される「ベル・エポック」期に活躍した画家(ピカソ、ユトリロ、ルノワール、ルソーなど)の作品も幅広く展示されていて、見ごたえある展示でした。
ピカソやキスリング、藤田嗣治(レオナール・フジタ)など、これまた名だたる面々と親交が深かったモディリアーニ。
これら親しい友人たちを鉛筆でラフに描いた肖像画も数点展示されていて、それが本展示作品の中での私のお気に入りとなりました。
かねてから、モディリアーニ作品の中で特に素敵だなと思っていた肖像画があるのですが、それらすべてが恋人ジャンヌ・エビュテルヌを描いたものだと判明。
親しい友人に向けられた眼差しもきっと温かいものだったと想像はするけれども、愛する恋人に向けられる眼差しはそれ以上に格別なものだったんだなと、しみじみ。
あっという間に時間が過ぎて、ミュージアムショップで図録とジャンヌを描いたポストカードを購入し、ほくほくした気持ちで帰路につきました。
ご覧いただき、ありがとうございました。
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