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子育てには、「聞いてくれる人」が必要なんだ。

「うんうん、そうだよね。そういうことって、あるよね」
「わかる、わかるよ」
私は、助産院の産後ケアでは、産後のお母さんたちとお喋りをする時間を、とても大切にしている。

看護師には、「ラウンド」と呼ばれる業務がある。
受け持っている患者さんの検温をしながら、体調を聞いて回る仕事だ。
新人にとって、この「ラウンド」業務は、「いかに早く終わらせるか」が腕の見せ所だった。素早く、検温と血圧測定をして、その間に体調を聞く。
なるべく早く、ナースステーションに戻ってきて、看護記録を終わらせる。

「いかに効率よくできるか」が、大切だった。
ここでもたもたしていると、何時間も残業をする羽目になってしまう。

この「ラウンド」業務は、実はベテラン看護師の方が時間がかかる。
正確には、時間を「かけている」のだ。

「患者さんと、どれだけ近い距離で世間話ができるかどうか、が、良いナースを見極めるポイントだよ」
尊敬する先輩看護師が、教えてくれたことがある。

正確に検温することや、早く看護記録を書くことよりも、「どれだけ世間話がうまいか」が、看護師の質を決める。

新人の時には、それがどういうことなのか分からなかった。

でも、今助産師として、産後のお母さんとお喋りをしながら、「良い助産師かを見極めるポイントは、どれだけ妊婦さんやお母さんや赤ちゃんと、近い距離で話ができるか」だと思っている。

子育てにも、人生にも「うんうん、そうだよね」って自分の話を聞いてくれる存在が、とてもとても大切だと思う。

だから私は、そんな助産師になりたいと、いつも思っている。

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助産師hana【子育てを、安心であたためる】

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