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「家族みんなの希望を叶えたい」からこそ、生まれるもの。

「塩鮭、ごぼうサラダ、小松菜のお味噌汁、ごはん。さつまいもは、大学芋にしようかな、それとも芋けんぴにしようかな」
しとしとと雨の音を聴きながら、夕食の献立を考えていた。

リビングにいる、長男と長女に聞いてみる。
「俺は、カリカリの芋けんぴがいい」
「私は、三角の形の大学芋。タレがたくさん絡まっているのがいいな」

意見が分かれてしまった。

「じゃあ、他の人にも聞いてみるね」

お風呂から上がってきたばかりの、次男にも聞いてみる。

「細く切った芋けんぴを、カリカリ食べたい」

ついでに、夫にも。
「俺は、大学芋がいいな~。ちょっとカリッとして、しっとりしているの」

結局、やっぱり意見が割れてしまった。

みんなの意見を聞いて、「カリッとしているけれど、タレが絡んでしっとりしている大学芋」を作ってみることにした。

カリカリを意識して薄く切った大学芋

さつまいもを薄く切って、カリカリしているけれどタレが絡んだ大学芋を作りたかったのだけど。結局中途半端にしっとりして、でもあまりカリッとはしていないものが出来てしまった。

家族の評判は、賛否両論。
「いつものが良かったな」となってしまった。

今回の結果は残念に終わった。
けれど、「美味しい我が家の味」が誕生するときって、たいていこんな感じかもしれない。
「みんなの希望を叶えたい」気持ちから、レシピを検索したりせずに、「ちょっと試してみる」ことから、始まる。

家族が家族として、育っていく時は、「家族の希望を叶えたい」「家族を笑顔にしたい」という気持ちが、起爆剤になる。

失敗も恐れずに、むしろそれすらも笑いながら、「家族の味」や「家族の思い出」を作っていきたいな。

そう思いながら、「ごちそうさま」と手を合わせた。

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助産師hana【子育てを、安心であたためる】

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