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サラリーマン女子の定年に思う

わたしはもうじき57歳の誕生日を迎えようとしている。
もうじき定年。
タイトルに女子といれるのはおこがましいが、ゴロがいいので、そのまま。
本屋さんに行けば、今までそんなジャンルの本があるのもきづいていたなった、いわゆる定年本が自然と目につくようになった。町を歩けば、おそらくわたしより10歳くらい年上の方が様々な立場で働いてらっしゃるのを意識するようになった。
人間てつくづく意識したら目に入る、現金なものだなあと思う。
ずっと前からそこここにあったのに、気づいてなかった。

わたしは短大卒業後、ひとつの企業に就職し、一般職として、ずっと同じ企業で働いてきた。40年間同じ企業で働くなんて、昭和な働き方の最後の世代かもしれない。
所属している会社は、昔風で保守的なほうだと思うが、それでも、入社の頃から今まで、社会も社内ルールも随分と変わってきた。
20代前半の頃はお茶くみコピーとりの絵にかいたようなOLをしてたと思う。まだ執務室内でタバコもOKで、男性社員は席でタバコを吸い、わたしたちは、今から考えるとなんで?と思うが、終業時にコップの片付けと同時に吸い殻を集め、水道で灰皿をスポンジで洗っていた。年末の大掃除でスチールの書庫を拭くと、べっとりとヤニがついた。

それでも、いつの頃からか執務室内は禁煙になり、お茶も各個人セルフになった。ワープロからwindows95に。業務効率がアップすると共に、退職社員の補充がなくなり、ひとり辞めるたびに、どんどん業務が増えていった。今では手一杯になっている。会社自体も山あり谷ありでアップダウンを何度か経験した。

40歳になった頃、人生折り返し地点だなあと感慨深く思ったのを覚えている。そしていよいよ、気持ちや感覚ではなく定年という見える形で、一旦は区切りが迫っている。
楽しいことも苦しいこともあった。辞めたいと思ったことも何度かあったが、なんとかここまでやってきた。

世間では人生100年時代と言われている。
昔で言うところの老後が40年なんて長すぎる。丁度20歳から今までと同じくらいの年数を、昔のように元気な体ではない自分と共に生きていくということだ。そしていつまで生きるかわからないところが悩ましいところ。

豪華客船の旅よりもハイキングや滝巡り。高級レストランよりもカフェの方が好きなので、支出はそれほど多くはないと思う。
これまでそれなりにしんどいことも乗り越えてきた自分をまずは褒めてあげよう。そしてこれからどうやって生きていきたいのか考えたい。

周囲を見渡してみても、わたしのように独身で定年を迎える女性もちらほら見える。未婚のままだったか、何らかの理由で途中で独りになったかはそれぞれだが。
けど、1960年代後半生まれの女性の世代あたりから、結婚しても子供を産んでも育休を取ってカンバックするひとが増えてきた。
ゆえにそのまま企業に残り、定年を迎えるというひとが、ぐっと増える年代なんじゃないかと肌感覚で感じる。

会社側は、わたしが辞めると言わない限りは65歳までは雇ってくれるはず。
でも、それでほんとにいいの?という気持ち。
チャレンジすることはないの?と自分に問うているこの頃。
人生自己満足。
このnoteでそんなあれこれを書いてみたい。



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