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ひと言添えるだけで劇的に変わる

いつも、例外なく
トゲトゲ、カリカリした口調で
しゃべりまくるある男性。
その口調は私を批判しているように聞こえる。
そうして
私は自分の心の奥の方で
自信を無くしていくように感じてしまう。
あぁ、私って、そんなに、あらゆることに
できないのだろうか・・と。

彼は30歳代後半だろうか。
その仕事に就いて、20年以上経つらしい。
次々と飛び込んでくる仕事たちを
サクサクとこなし、パフォーマンスが高い。
そこは、とても尊敬する。

しかし、目の前でしゃべっている彼は
イライラモードにスイッチが入っていることに
本人気づいていないようだ。
数々の責任ある業務をく並行して
効率よく捌きながら
加えて、上司から何か言われるようで
心のゆとりがないのかもしれない。

いつも、彼との会話は、仕事の話だけで
ひと通りの話が終わると
「じゃあ、よろしく!」で
締めくくられる。

あるとき、私は一呼吸いれて
雑談っぽい話をしてみた。

彼だって、機械じゃあるまいし
どんな思いを持って仕事しているのだろうか?と
興味があった。

「いつも、意欲的に楽しそうに仕事してますね。
 尊敬しますよ!」
と言ってみました。

そうしたら
なんという質問するのだろう?といった様子。
もしかしたら
このように聞かれたことが、ないのかもしれない。

彼の普段吐きださないだろう言葉が
次々と出てくるではないですか。

「いやーそんなことなくて、
クソ○○さんらに、いつもコキ使われて
疲れまくってますよー!
冗談じゃない!とい言いたいけど、
はい、としか言えないのが悔しいですね。」
と言います。

私はこう言います。
「あなたは無くてはならない存在なのですね。
そのクソ〇〇さんは、あなたのような人材が
もっと欲しいと言ってましたよ。
効率よく、たくさんの業務を並行してこなして
素晴らしい活躍ぶりだと思います。」

そうしたら彼は、
まるで、私にその褒め言葉のお返しをするかのように
私のことを初めて認めてくれました。

「あなたに来てくれたおかげで、とても助かってます。
色々な面で、前向きにチャレンジしてくれるし
頼りないメンバーを取り纏めてくれたり。」

これまでは
「勘弁して下さいよ。
前にも説明したでしょ。
もっと早くできないんですか?」

などどいった、不必要で批判的な言葉しか
出てこなかったのに。

たった一言の質問で
お互いにとって、ほっとできる心地いい場を
作ることができます。

相手の心に隙間を作ってあげることは
結局、自分にとっても、よいものをもたらすようです。

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