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2年前、私は死ではなく、移住を決めた

2年前、2019年8月。
全てに疲れた私は、"死"ではなく、移住を決めた。

大学生の頃からお付き合いし、同棲している彼(現在の主人)。
毎日のように会っていた友人。毎週会っていた友人。

大切な人がこれだけ近くにいても、東京での生活は私の心を蝕み、疲弊していた。

毎日の満員電車。パワハラでモラハラな会社。
毎日を恐怖に陥れたストーカー。

もうこの人生いいかな。
数え切れないほど、頭をよぎった。
パニック障害、適応障害と診断された。

私は、恋愛依存体質だった。
常に嫉妬や不安が付き纏っていた。

それでも私が選んだのは、移住。

東京にはもういられない。
でも地元には戻らない、戻れない。
誰も知らないところで一からやり直すんだ。
そう決めた。

会社員時代に貯めたお金は、高い東京の家賃に消えかけていた。

こんなところで私の働いたお金を使ってたまるか。
幸せな場所で使うんだ。

そこからは早かった。
彼に移住したいと持ちかけ、彼も受け入れてくれた。
可愛い愛犬たちも私が連れて行くことに決まった。

場所は、北海道・札幌。

自然が美しく、食べ物も美味しい。
そして、便利で空気が澄んでいる。

ここだ!と決めた。

その一週間後には、札幌へ飛び、内見を済ませた。

そして、そのまた二週間後には、もう私は札幌の地にいた。

高校の修学旅行で行った札幌。
過去の恋人と行った札幌。
母と何度も旅行した札幌。

あの時、ここに私が移住するなんて考えたことがなかった。

札幌生活は私の心を健康にしてくれた。
毎日外に出るのが楽しくなった。
あんなに恋愛依存だったのに何も気にしなくなった。

自らDMをし、ラーメン屋さんでバイトをした。
ここでの出会いは、私の心を変えた。
あぁ、夢って口に出すことが大切だ。と気づかせてくれた。
それ以降、今でもやりたいことは口に出している。
そこで話した"結婚"は、口に出したからか、叶った。
30歳まで結婚しないよね、なんて思っていたカップルだったのに。


でもそんな素敵な生活は、長くは続かなかった。
札幌で働いて、いろんなところへ旅する。
そんな思い描いていた移住生活は、突然の妊娠・長く苦しいつわりにより絶たれた。


でも札幌にいるだけで、なんか大丈夫な気がした。
札幌にいる、と言うだけでとても充実していた。
SNSを通して出会った、ラーメン屋を通してSNSで繋がった札幌の人たちは、新参者の私にいつも親切にしてくれた。

ここで、私のいままでの負の感情が洗い流され、新しい自分と出会えた。

たった1年しかいられなかった札幌は、私の第二の故郷になった。
結婚を機に、1年後、東京に戻ることになったが、決してこの1年を忘れることはない。

そんな大切な地に、私の大切な家族がまた移住した。


札幌は大切なものを繋いでいく。
だから私のこれから帰る場所は、ずっと札幌なのかもしれない。



最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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