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2023年バスケ新春記事(その2。島根のバズソーは大好き、優勝できる力はある、でも「最後まで持つのか?」)。【#Bリーグ】【エッセイ】

 前記事エントリーのリンク添付

 まず、前回の記事、(その1)をリンク添付させて頂きます。



 では、執筆を進めます。


 なぜ自分は、「アクアマジック」を、SEINAさん、HINATAさんを応援したいと感じるのか。





 いま、目下「マイブーム」であること。
 「アクアマジック」(島根のチアリーダー)の、「SEINA」さんと「HINATA」さんです。
 (トップ画像の写真の、左下が「SEINA」さん、右下が「HINATA」さんです。)

 SEINAさんが大好きであることは、このnoteで以前から公言しています。
 「とびっきりの笑顔」。「まっすぐさが伝わる姿勢」。「長い髪がとても似合うこと」。
 これらが理由です。昨季(2021-2022)からアクアマジックに在籍で、今季は「在籍2年目」です。

 で、SEINAさんに加えて、昨季から好きでしたけど、今季に入って推し度合いをより高めているのが、HINATAさんです。
 「2020-2021」からアクアマジックに在籍、昨季は在籍2年目にしてバイスキャプテンに抜擢、今季もバイスキャプテンを務めていて「在籍3年目」です(昨季は高校3年生でのバイスキャプテン抜擢だったとのこと!)。
 何故、HINATAさんに惹かれるようになったのかというと、シンプルに「笑顔が素敵だから」「ひたむきさが伝わるから」です。



 いや、理由を並べているけどさあ、結局は「かわいいは正義」ってことでしょ?と。
 はい、素直にこれは「否定はしません」。実際、「かわいい」ですから。
 確かに、SEINAさんもHINATAさんも、容姿は「かわいい」です。
 でも、それ以上に、「成長し続けようという姿勢」、「自分も仲間も観客も共に輝こうよ、楽しもうよという姿勢」が伝わるのが、一人の人間としてとても応援したくなるのです




 それと余談ですけど、島根の魅力の一つに「アクアマジック」(チアリーダー)があると思ってます。
 Bリーグのチアリーダーって、いかにも「きれいな人間による美の職人」の傾向が正直強いと感じてますけど、島根のチアって、いい意味で「ファン代表」なんですよね。それでいて「チームと共に成長し続ける」感じが伝わる、だから心を揺さぶられる感じで

 (2022年10月1日のnote記事「Bリーグ(2022-2023)開幕直前の自分的な展望(その5。西地区の展望)。」、「島根(現スタイルの2年目。完成度が高まればCS決勝は現実的)」の節より。)


 自分の応援球団である「はんなりん(京都)」「BT(大阪)」だって勿論、素敵であると感じてます。ダンススキルの高さは、素直にかっこいいと感じます。
 でも「アクアマジック」の方が、より自分好みです。これはもう、心が「より好みである」と反応するのだから仕方ないのです。
 「はんなりん」「BT」は、より「プロの集団」色が強いことに対して、「アクアマジック」は「自分たちファンの代表」色がより強いと感じるからが、正直大きいんですよね。

 ですけど、アクアマジックの中で「最も絶対不可欠な1人は誰ですか?」と聞かれたら、一バスケファンとしては「MINAMIさん」と即答します。あのオーラとスキルは唯一無二でしょう?と。
 勿論「ビュフォード」「ニック・ケイ」「安藤」の「BIG3」も大きな魅力ですし、この3人の存在なくして、いまの島根はないです。ですけど、コート上での「BIG3」と同等以上に、「MINAMIさんの入団」は島根を一球団としてのステータスを高めた大きな一助になっているのでは?と。
 (MINAMIさんは「在籍2年目」、つまり「安藤」「ニック・ケイ」と同じ「2021年夏に入団」です。)


 HAPPY NEW YEAR
 新年、明けましておめでとうございます!!

 昨年はたくさんのご青援ありがとうございました。
 どんな時も側には島根スサノオマジックというホームがあり、皆さんと熱くなれる瞬間があること、とても幸せなことだと感じています。当たり前だと思わず日々感謝です。

 今年も島根スサノオマジック、アクア☆マジックを
 よろしくお願い致します!!!

 みなさんにとって2023年が笑顔の絶えない素敵な一年になりますように。
 そして、島根スサノオマジックが昨年以上に飛躍し輝く一年になるよう今年も一緒に応援していきましょう!

 (「2023年1月1日」、SEINAさんのInstagramより。)
 [原文での絵文字は句読点に変換させて頂いてます。]


 いま、太字で強調させて頂いた箇所。

 「皆さんと熱くなれる瞬間があること、とても幸せなことだと感じています。」
 「当たり前だと思わず日々感謝です。」

 一人の人間として、この気持ちがとても嬉しいです。
 そう、携わりたくても叶えられなかった人間がいること。負傷や病気に倒れたら、その期間は必然的に離れざるを得なくなること。
 それに、いまこうして携われているのは、たくさんの人間の支えがあるからできていること。
 それを学んでいる、感じていることが伝わる。アクアマジックの一員になった当初から、確実に成長していることが伝わる。

 拝読させて頂いて、実は嬉し涙が溢れ出てきました。
 「ありがとう、SEINAさん。『生きる勇気』、いままで以上にもらえたよ。」と。


 勿論、SEINAさん、HINATAさん、あるいは他のメンバーも、いつか「アクアマジックを卒業する」、つまり「ポンポンを置く」ときが訪れます。
 でもその「ポンポンを置く」ときは、その人個人として「より大きな目標を叶えるために、あるいは叶えたから」の「前向きな感じ」であって欲しい、そう強く願うのです。
 そして「ポンポンを置く」ときは、「ありがとう。アクアマジックでの時間・経験・学び・仲間は、自分の『永遠の心の財産』だよ。」と思える感じであって欲しいです。

 そして、「ポンポンを置く」そのときまで、

 「『自分らしさ』を追い求め続けて!」
 「後悔のないように、全力を出し切って!」
 「つらいこと、壁にぶつかった感覚が起きたら、仲間を頼って、仲間を信じて!」
 「一つでも多くのことを学んで感じて!」
 「アクアマジックを志したときの『初心』『原点』をずっと持ち続けて!」

 このことを、強く伝えたいです。特に1つ目と5つ目、つまり
 「『自分らしさ』を追い求め続けて!」
 「アクアマジックを志したときの『初心』『原点』をずっと持ち続けて!」
 は、声を大にして伝えたい想いです。

 人間は、上り詰めるまではとても長い時間と労力を要します、ですけど初心を忘れて無意識的に慢心に襲われたら、堕落するのはそれこそ一瞬です。
 大好きだからこそ、ずっと応援し続けたいからこそ、「初心忘れるべからずだよ!」と強く伝えたいのです。



 で、いつかアクアマジックを卒業する(=ポンポンを置く)ときが訪れても、島根の最高の応援者であり続けて欲しい、それが一バスケファンとしての強い願いです。
 ですけど、欲を言えば、これはアクアマジックに限らず、どの球団のチアリーダーにもいえますけど、チアリーダーを卒業した人間の中から、その球団の職員になりました(いまも球団職員として携わっています)、という人間が生まれたら、一人のスポーツファンとしてはもっと嬉しいです。


 島根のバスケ自体は、昨季も生観戦していますし、今季も生観戦させて頂く構想です(現時点では、4月23日日曜日の「京都vs島根」を観たいと構想してます)。
 ですけど、アクアマジックは「バスケットLIVE」でしか見られないのが、正直もどかしいです。いつか松江(あるいは鳥取)を訪れる機会が叶い、そこでアクアマジックを観られたら、自分はどんな景色を観るのだろう。そう強く感じてます。



 で、SEINAさんが大好物であるという「さつまいものスイーツ」
 なんだろう?とずっと考えさせられていたのですけど、
 「ああ、『スイートポテト』『大学いも』『さつまいものパウンドケーキ』とかも『さつまいものスイーツ』に含まれるんだ。」
 と。自分が難しく考えていたんですねと気付かされます。


 「アクアマジック」自体は、これは後述で述べますけど、島根の「バズソー」という志向するバスケスタイルが大好きで、それでアクアマジックにも触れるようになり、そこでSEINAさんに一目惚れして、応援させて頂くようになった感じです。
 島根は、昨季も今季も、一バスケファンとしての「要注目球団の一つ」として、楽しみに観させて頂いています。

 いずれにせよ、SEINAさん、HINATAさん、そして「アクアマジック」、これからもずっと、ささやかながらですけど応援しています


 島根の「バズソー」は自分は大好きです。優勝は現実的な射程圏内とも思ってます。でも大きな疑問、「この出場時間で、最後まで持ちますか?」。



 【今季の島根、各選手の出場時間。】
 (2023年1月5日時点での集計です。☆は外国人枠、★は帰化枠。)
 (〈〉内は出場時間の全体ランキング。)
 ([]内は「30分換算でのEFF」。)

 安藤誓      35分26秒〈2位〉[11.82]
 ビュフォード☆  34分54秒〈4位〉[25.72]
 ニック・ケイ☆  31分08秒〈14位〉[20.49]
 津山       29分22秒〈27位〉[6.72]
 ニカ★      24分37秒〈91位〉[16.99]

 阿部       17分41秒[9.07]
 白濱       17分39秒[1.27]
 エペ・ウドゥ☆  16分52秒[15.65]
 谷口       10分07秒[2.85]

 北川       1分36秒
 後藤       1分18秒


 【今季のB1リーグ、各球団の正PGの出場時間。】
 (2023年1月5日時点での集計です。☆は外国人枠。)

 安藤誓(島根)    35分26秒
 久保田(京都)    29分54秒
 富樫(千葉J)     29分14秒
 テーブス(滋賀)   29分10秒
 河村(横浜BC)    27分23秒
 コブス(A東京)☆  27分05秒
 
 寺嶋(広島)     26分49秒
 並里(群馬)     26分24秒
 佐々木(三遠)    26分22秒
 澁田(新潟)     26分22秒
 橋本(北海道)    26分17秒
 藤井(川崎)     26分11秒

 岸本(琉球)     25分41秒
 鵤(宇都宮)     25分33秒
 熊谷(信州)     24分48秒
 齋藤(名古屋D)   24分39秒
 デンプス(富山)☆  24分35秒
 長野(三河)     24分16秒

 ベンドラメ(SR渋谷) 23分46秒
 鈴木達(大阪)    23分27秒
 平尾(茨城)     22分45秒
 小林(仙台)     22分28秒
 石川(FE名古屋)   21分14秒
 長谷川(秋田)    17分24秒


 (←リンク添付の1つ目が「島根の選手それぞれの出場時間」、2つ目が「B1リーグの出場選手それぞれの出場時間」です。)


 島根が志向するバスケスタイル、「バズソー」
 このスタイル自体は「観ていて楽しい、『わくわく感』の塊、大好き!」ということは、昨季から自分は公言していますし、いまもずっとそうです。
 実際、一バスケファンとして、島根は昨季からずっと「最大の要注目球団」であり続けていますし、いまホットなチームといえば「東の横浜BC(中地区ですけど)、西の島根」であると自分は映ってます

 ですけど一方で、「最後まで持つのか?」の疑念も、実は昨季のいま頃以上に強く感じています。
 その理由は、いま示させて頂いたように
 「中心選手の出場時間が『程度問題を超えている』こと」です。

 最初に述べますと、自分は「必ずしもタイムシェアありきではない」です。それはチーム事情に応じて柔軟に考えられて然るべき、つまり「ケースバイケースである」とも感じます。



 【今季の京都、各選手の出場時間。】
 (2023年1月5日時点での集計です。☆は外国人枠、★はアジア枠。)
 (〈〉内は出場時間の全体ランキング。)
 ([]内は「30分換算でのEFF」。)

 ユトフ☆     32分14秒〈7位〉[21.34]
 ディアロ☆    30分06秒〈22位〉[20.49]
 久保田      29分54秒〈24位〉[14.21]
 ライト★     26分01秒〈73位〉[10.33]
 満田       24分05秒〈96位〉[5.31]

 水野       21分19秒[5.74]
 ガドソン☆    19分38秒[17.57]
 小西       9分53秒[6.63]

 小澤       9分50秒
 青木       8分14秒
 モーア      7分29秒
 トビン      6分39秒
 小室       3分39秒


 (←「京都の選手それぞれの出場時間」のリンク添付です。)


 いま、今季の京都の各選手の出場時間を、示させて頂きました。
 京都は「志向するスタイル」「現有戦力の選手編成」的に、「島根の完全下位互換」であると自分は解釈してますけど、京都の現有戦力的に、ガチガチのタイムシェアをしていたら、正直「勝負になってない」でしょう
 (尤も、開幕前からある程度覚悟はできていたとはいえ、「選手層の薄さ」はイライラ感を精一杯堪えているのが正直な感じでもありますが…。)

 開幕前から、ある程度の想像はできてはいました。
 「コアメンバー6人『+α』」。「コアメンバー6人」とは、「久保田、満田、3外国人、アジア枠」の6人のことです。この6人は、ある程度計算はできると。
 で、久保田は今季、「オールスター級」へと成長を遂げました。自分の中では、今季開幕前と現在とでは、久保田への解釈、推し度合いは正直全く違ってます。リーグを代表するビッグマン相手でも全く臆せずにリングアタックできてますし、いまの久保田は「最高にかっこいい!」と映ってます。

 あるいは、満田。スタッツ的には「最大級に努力しての結果」(まあ尤も、自分的には「よくも悪くも想像通り」です)ですけど、今季はコート外での振る舞いに「リーダーの自覚」が感じられます。
 で、京都を去った鈴木達(大阪)、加藤(仙台)、永吉(B2福岡)も、移籍先でキャリアハイのパフォーマンスですし、久保田、満田をも含めて「win-win」の感じで、結果的にはこれでよかったかなと感じてます。


 で、ユトフ、ディアロ、ライトは、「ある程度の計算はできる」と目されていました。実際、ここまでは期待値通り、ユトフに至っては「期待値以上」といえますし、「攻守両面で絶対不動のエース」です。
 ディアロ、ライトは「だめなときは全くだめ」なのが玉に瑕ですけど、勝負どころでは「さすがは元NBA」「さすがは元フィリピン代表のスター選手」と感じさせてくれます。この3人はコート外でも「若手の手本」になっていることも含めて、とても大きな戦力です。

 第3外国人はTJロールをILから復帰させるのか、ガドソンのままにするのか、これは「どちらでもよい、最終的な判断を尊重」と自分は考えてますけど、ガドソンは「守備面での脆さも想像通りだけど、攻撃面での爆発力はとても頼りになる、6thマンとして理想型」と感じてます。
 (ちなみにTJロールは、12月24日の富山戦以降、アウェーへの帯同もできるようになっており、復帰できる体制は恐らく整っている感じです。あとは球団[というかラナHCの意向]がどう判断するかでしょう。)


 で、「コアメンバー6人『+α』」、京都の場合はこの「+α」に何人が入ってくるかがとても重要と感じていましたけど、現時点でだと「水野、小西」の2人に目途が立っています、特に水野はコンスタントに先発入りで「21分台」と主力の扱いです。
 ただ、個人的には小西はもっと出場機会を与えてよいと思っていて、確かに得点面ではほぼ全く望めませんけど、小西は得点面以外のプレーの質(アシスト、守備、ルーズボールなど)はとても高いと思っていて。それこそ、森井(横浜BC)、伊藤(名古屋D)のようになれると。

 今季の開幕当初は、小西は「盛り上げ番長」でしかなかったので(それはそれで重要な役割ではありますが)、それを思うとここまででも小西の成長は「大きな収穫」といえます。

 ただ、特に「SFの控え」「第4ビッグマン」(とりわけ前者)は未だに目途が立っていない感じで、12月以降は「久保田-小西-水野」の「3ガード布陣」の時間が少なからず起きています。スピードやボールムーブの面では大きなメリットがありますけど、どうしてもサイズ面を考慮するとこれは「長くて10分程度まで」しか使えない。
 特に大きな誤算はモーアで(名指ししたくはないですが…)、「出場13試合」で「未だに得点ゼロ」です。中には完全ドフリーでシュート失敗の場面もあり、これはさすがに擁護し切れません。


 で、いま「30分換算でのEFF」で示すように、まともに戦力として計算できるのは「8人」で、このうち「満田、水野、小西」は「ロールプレイヤー」として考えた方がよい。そう考えると、京都の場合は「タイムシェアをしたくても現実的には難しい、ある程度は主力への依存度が起きてしまう」ことが理解できるかなです。
 とはいえ、特に小西は「コンスタントに12分程度の出場時間は与えてよいし、エースキラーが欲しい場面でだとその存在意義はより上がる」ことは、明確に伝えたいですけど。

 尤も26試合終了、つまり今季も「折り返しになろうとしている」現時点で、未だに「控えSFに目途が立っていない」ことは看過できない(まあ、満田を「控えSG/SF」と解釈すればどうにかなっている感じにはなりますが…)感じです。今オフの移籍市場で「積極的かつ狡猾な立ち回りがとても重要になる」球団の一つが京都であることは、はっきりしています

 それと、今季の京都は「スタイル構築1年目」であることを考慮すると、現実的には「勝率.300(18勝以上)を確保」と思っていて(現時点で「10勝」、つまり「あと8勝を確保できれば最低目標はクリア」ですけど、実は特に3月以降の日程が対戦相手的にハードなんですよね)、「18勝確保」に目途が立てば、例えば小室、トビン、益子[特別指定で入団の]により積極的に出場機会を与えて欲しいと思ってますけど。
 (本音を述べれば、4月に突入の時点から「より若手に出場機会を与えて、来季につなげる」感じになって欲しいです。)


 (←リンク添付の1つ目が「B1リーグの各球団のチーム合計EFF」、2つ目が「B1リーグの順位表」です。
 「チーム合計EFF」と「チーム勝敗」は「ある程度の相関関係」があると自分は考えてますけど、例えば「FE名古屋は『チーム合計EFFは16位』だけど『全体順位は9位』と健闘している」、「茨城は『チーム合計EFFは12位』だけど『全体順位は19位』と苦しんでいる」ことが読みとれます。)


 …という感じで、気が付けば京都のことの話が長くなってしまい、話を完全に脱線させてしまいましたけど(激汗)、何故ここで京都のことを一例として持ち出したかと申しますと、京都の場合は、まずは現実論として「B1に絶対に残留する」(今季は2枠の降格があるから)に向き合わざるを得ないから、どうしても「勝てる試合は勝利を確実に拾う必要がある」、それに照らせば「若手により出場時間を与えるのは、思ったよりもなかなか難しい」ことがあります。
 ちなみに京都の場合、「チーム合計EFFは20位」ですが「全体順位は18位」です。現時点では「思ったよりも勝利できてる」が、正直な実感です。

 余談を述べれば、実は京都よりも宇都宮の方が「チーム合計EFF」は下です(宇都宮は22位)。今季から比江島に新たに複数年契約(恐らく3年契約?)を結んだといわれてますが、せっかくの比江島との長期大型契約の一方で、宇都宮は懸念された「選手編成の高齢化」「得点面で比江島への依存度が高すぎる」ことが、いよいよ限界に達していることが伺えます(宇都宮の総得点は「リーグ最下位」です。それに比江島不在の6試合は「1勝5敗」です)。
 で、「全体順位は16位」です(11勝15敗。得失点差もマイナス)。宇都宮が岐路にあることは、はっきりと伺えます。ただ、高島を獲得して(自分を含めて、高島は「大阪が事実上の予約済みだろう」と思っていたバスケファンは多いのではと想像です、正直とても驚きでした)、宇都宮は「課題自体はとても認識している」んだなと感じますけど。



 【今季の島根の主力選手の「出場時間、30分換算でのEFF」。】

 スタメン(安藤誓[35分26秒、11.82]-阿部[17分41秒、9.07]-ビュフォード[34分54秒、25.72]-ニック・ケイ[31分08秒、20.49]-ニカ[24分37秒、16.99])
 主な控え(津山[29分22秒、6.72]、白濱[17分39秒、1.27]、谷口[10分07秒、2.85]、エペ・ウドゥ[16分52秒、15.65])


 では、島根はどうか。
 「チーム合計EFFは6位」「全体順位は3位」です。
 特に攻撃力の高さが特徴で、「総得点は4位」です。
 「3P試投数、3P成功率が2位」(これは津山の補強でチームカラーがより鮮明になったといえます)で、「FG試投数は8位」ですけど、「平均アシスト数が12位」です。
 恐らく攻撃回数は多い部類と想像しますけど、「1on1(アイソレーション)の数が多い」ことが読み取れます。


 そう、島根のバスケスタイル(バズソー)は「観ていて楽しい」
 「速いバスケ」「攻撃は最大の防御」を追い求める姿勢が伝わって、その方向性はとても共感できる感じです。

 ですけどその一方で、自分の中では「最後まで持つのか?」という疑問符が拭えないでいます。その理由はシンプルで、
 「中心選手の出場時間が『程度問題を超えている』こと」です。


 1月5日時点で、B1リーグは「312人」の出場記録があります。
 「28分以上」が「41人」、「20分以上」が「145人」、「10分以上」が「243人」です。「100位」ですと「23分50秒」です。

 で、島根の場合、出場時間の上位5人は「5人全員が100位以内」ですけど、このうち「28分台以上ラインの41人のうち、4人が島根の選手」です。これほど出場時間に偏りがあるのは「B1の24球団」で「島根だけ」です。



 で、いま、島根の主力選手の「30分換算でのEFF」を示させて頂くと、
 「まともに戦力として機能できているのは、事実上『7人』のみ」
 です。裏を返せば、この「7人という限られた戦力」で「B1で6位のチームEFF、3位という全体順位」であることはとても驚異的であるといえます。

 白濱、谷口は戦力として機能できているとは言い難いですし、北川、後藤は「とても申し訳ないけど、言わずもがな」です(北川、後藤は昨季中盤以降の起用法では、今季のこの扱いは正直想像できてましたので)。
 白濱は確かに昨季は「見た目の数字以上の貢献度」はあったといえますし、白濱のようなタイプの選手は「数字に現れにくい」考慮は必要でしょう。ですけどそれでも「EFF4.00を大きく切っている」現況では、「よくいって12分程度(「主力の休憩時要員」及び「守備強度向上要員」として)」がより望ましいのでは?と正直感じます。

 確かに、特に「ビュフォード」「ニック・ケイ」の2人は、「Bリーグの歴史上でも最高レベルの外国人選手」ですし(この2人が同じチームであることは、「味方だととても頼りになる」「相手だと恐怖感が極まりない」です)、この2人がどうしても出場時間が多くなるのは、ある種やむを得ないでしょう。
 特にニック・ケイは、恐らくほとんどのB1球団で「絶対的エース」でしょうし、その気になれば「20得点超え」を連発できると思います。圧倒的な個人能力を持つニック・ケイが「no.2オプション」で、しかも「全体バランスをとるように振る舞う」ことがどれほど恐ろしいかです。

 実際、ニック・ケイは12月5日の川崎戦で「33得点、9リバウンド、5アシスト、40EFF」というすさまじいスタッツを叩き出してますけど、「スコアリング全開モードになれば、能力的にはそりゃあ可能でしょう。」と、正直全く驚きません。


 それと、帰化枠であるニカ。シュートレンジがほぼゴール下に特化で、よくも悪くも「ゴリゴリのパワー型」で、物足りないと少なからずいわれたりですけど、ニカは実は今季は「優良な帰化枠」のパフォーマンスです
 というか昨季の「30分換算でのEFF」も「16.50」と、実はイメージよりは充分に優良の数値でした。

 で、今季のニカの「30分換算でのEFF」[16.99]は、同じ帰化枠選手である「ケネディ(茨城。15.10)、エドワーズ(千葉J。14.86)、エヴァンス(FE名古屋。12.58)、ブラウン(大阪。11.65)」を上回っています
 どうしても、「ビュフォード、ニック・ケイ、安藤誓」の「BIG3」の陰に隠れがちですけど、この良質のビッグマンを帰化枠で擁せていることがとても貴重であることが伝わるかなです。


 で、ビュフォード。今季は「異次元のパフォーマンス」です(出場25試合)。

 「トリプルダブル(4試合)」
 「30EFF以上(13試合)」
 「28得点以上(7試合)」
 「20得点-10リバウンド(6試合)」
 「20得点-10アシスト(4試合)」

 特に10月22日のSR渋谷戦では
 「30得点(FG11/11、3P2/2、FT6/6)、10アシスト、17リバウンド、2スティール、4ブロック、57EFF」
 という「超絶レベルのスタッツ」を叩き出しています。


 個人的には、Bリーグは今季から「日本人選手MVP」「インターナショナルMVP」と「2つのMVP」を設けて欲しいです!と思ってますけど、これが実現すれば

 「日本人選手MVP(河村。横浜BC。22.35)」
 「インターナショナルMVP(ビュフォード。島根。25.72)」

 で「すっきり収まる」でしょう?と強く伝えたいです。



 そして、「安藤」。島根での安藤は、見た目の数字以上に「とても生き生きしてます」。「河村(横浜BC)、齋藤(名古屋D)」の異次元の2人は別格ですけど、自分は
 「安藤は、見た目の数値以上にプレーの質が高い。現実に日本代表への招集が叶うかはともかくとしても、『代表クラスに近いオールスタークラス』といえるのでは?」
 と自分は感じてます。

 スタッツを観ると、今季の安藤は

 「FG試投数に対する3P試投数(3P試投率)が増加傾向」
 (昨季「3P試投411/FG試投706、58.2%」→今季「212/318、66.7%」)
 (3P成功率は、昨季35.8%→今季37.7%)
 「アシスト数が減少傾向」(昨季5.7→今季3.9)
 「FT成功率の高さも特徴」(昨季87.7%→今季90.2%)
 「eFG%がとても高い」(昨季52.5%→今季55.0%)

 ことが伺えます。つまり「『スコアリング型PG』の傾向がより顕著に」であることが伺えます。



 で、今季の島根は「BIG3」と「ロールプレイヤー」の棲み分けが顕著な傾向です。「USG%」(攻撃時でのその選手の関与度合いの指標)がありますけど、

 ビュフォード(28.91%。昨季は30.77%)
 ニック・ケイ(21.90%。昨季は18.21%)
 安藤誓(19.92%。昨季は22.58%)

 他の選手は「18%台以下」です。

 ちなみに現在IL入りしているトラビスは、「USG%」が「昨季29.80%、今季30.79%」、「今季の30分換算でのEFF」は「20.43」です。
 球団がトラビスをどのような位置付けで考えているのかが読めない感じですけど、自分が島根のGMならば、「第3外国人はエペ・ウドゥのままで問題ないのでは?」と正直考えます。実際、トラビスがいなくなって、むしろ「各選手の役割がより明確になった」感じですし、エペ・ウドゥの入団は「守備面ではよりプラスになっている」感じがはっきりとありますから。
 (そうなると、トラビスは今オフの移籍市場で「再注目選手の一人」に躍り出ることになりますけど。)



 で、いまリンク添付させて頂きましたけど、「THE DIGEST」さんでの「エペ・ウドゥのフェネルバフチェ時代」に光を当てた記事、とても読み応えがある素敵な記事ですので、シェアさせて頂きます。
 膝の大怪我で1年以上試合から離れていて、年齢も35歳と高齢ですので、かつての機動力が失われてないか不安感でしたけど、エペ・ウドゥは少なくとも現時点では「機動力」「守備力」は健在ですし、最大の特徴である「ブロック技術」は、それだけで「銭が取れる」とはっきりといえます。
 「15~20分程度」と出場時間を管理できれば、「第3外国人としては良質な戦力である」と自分は感じます。




 で、今回「島根は『最後まで持つのか?』」というテーマで綴らせて頂こうと考えたのは、大きな理由の一つに、いまリンク添付させて頂いた『ダブドリ vol.15』の「122頁~135頁」が「島根のポール・ヘナレHCのインタビュー記事」であるからです。とても濃密なインタビュー記事です。

 細かくはダブドリを購入の上で当該記事を拝読されたしですが、簡潔に述べれば「出場時間(プレータイム)は与えるものではなく、勝ち取るもの」という趣旨を、はっきりと述べています。「タイムシェアなんて知るかよ」とばかりにこれほどはっきりと述べると、とても清々しいですと感じます。


 繰り返しになりますけど、自分は「必ずしもタイムシェアありきではない」です。それこそ「ケースバイケース」である、と考えてます。

 で、今季の島根の場合、「まともに戦力として機能できているのは、事実上『7人』のみ」です。それでいて「CS出場」は勿論、「優勝を現実的目標とする」チームです。実際に昨季は「CS準決勝」まで辿り着いてますし、今季は「スタイル構築2年目」で、昨季のメンバーがほぼそのままいます。
 そう考えると、確かに「出場時間にある程度の偏りが生じること自体は、仕方ないかもしれない」です。


 ですけど、です。「中心選手の出場時間が『程度問題を超えている』こと」、これが自分はどうしても気に掛かるのです。
 「最後まで持てば、CS決勝進出、そして優勝は現実的なターゲットといえる」と感じてます。実際、それにふさわしいバスケの質ですし、特にその攻撃力は特筆であるといえます。
 で、順位表では、「ワイルドカード3位」である群馬(東地区3位)とは「実質5勝差」です。少なくとも現時点では、よほどガス欠しなければ「少なくともワイルドカードは確保できるのでは」と読んでいます(そして「ワイルドカードの2枠は、2枠共に西地区が持っていく」可能性も高いと読んでいます)。
 ですけど、「島根は最後まで持つのか?」、それ自体が疑念としてどうしても拭えないのです。

 確かに、「ビュフォード」「ニック・ケイ」が同じチームにいること自体が「奇跡である」といえるでしょう。それこそ「Bリーグの歴史上でも最高レベルのスーパーデュオ」です。これに安藤誓を含めての「BIG3」が、「バズソー」をとても魅力的なバスケスタイルへと昇華させていると映ります。



 【「ビュフォード」「ニック・ケイ」「安藤誓」の「島根のBIG3」の今季の「出場時間の長さ」、どういうことか。】

 (1)「ビュフォード」(34分54秒)
 ・今季の出場24試合(1試合はテクニカルファウルでの退場で出場時間が短かったのでノーカウント扱い)は、全試合が「28分以上の出場」。
 最も短い出場時間で「10月2日の新潟戦、29分20秒」、それ以外の全試合で「30分以上の出場」。
 ・「35分以上の出場試合」が「11試合」、このうち「40分以上の出場試合」が「4試合」。特に「12月18日の名古屋D戦」では「OTを含む45分フル出場」。
 ・大差がついた試合でも長い出場時間が。「12月5日の川崎戦、28点差での勝利、39分53秒」「10月26日の滋賀戦、24点差での勝利、30分50秒」。


 (2)「ニック・ケイ」(31分08秒)
 ・26試合全試合に出場。今季序盤は「28分以内に出場時間の管理」がされていたが、トラビスの負傷離脱である程度は仕方ないとはいえ、「11月20日の仙台戦から14試合連続で『30分以上の出場』、うち6試合でフル出場(「39分53秒の出場」であった「12月5日の川崎戦」もフル出場とみなせるので、それだと「7試合」)」。

 (3)「安藤誓」(35分26秒)
 ・26試合全試合に出場。全試合が「28分以上の出場」。
 最も短い出場時間で「11月19日の仙台戦、29分04秒」、それ以外の全試合で「30分以上の出場」。
 ・「35分以上の出場試合」が「12試合」、このうち「40分以上の出場試合」が「2試合」(さすがにフル出場はないが)。
 ・大差がついた試合でも長い出場時間が。「12月5日の川崎戦、28点差での勝利、33分54秒」「10月2日の新潟戦、30点差での勝利、31分57秒」「10月26日の滋賀戦、24点差での勝利、33分34秒」。


 特に問題は「安藤誓」です。今季の出場時間「35分26秒」は「リーグ全体2位」(勿論、日本人選手ではダントツ1位)で、「日本人選手で出場時間2位」の「久保田(京都)、29分54秒」とは「5分32秒差」、他球団のPGに比してだと「5分30秒~13分」もの大差です。
 河村(横浜BC)でも「27分23秒」です(これは正直、青木HCがよく出場時間を管理できているなあと感嘆ですし、森井という「良質の第2PG」の存在もとても大きいでしょう)、安藤誓と河村の出場時間の差は「8分3秒」もあります

 ニック・ケイはある程度のエクスキューズはあるにせよ、ビュフォードも出場時間が正直長すぎます。「Bリーグの歴代でも最高レベルの選手」ですので、例えば「平均32分台」でならば仕方ないと感じますけど。
 それでも、特に安藤誓は「最後まで持つのか、とても心配」になってしまいます。今季は「第2PG」として津山を補強していますし、津山も「第2PG」「6thマン」の両面で良質なプレーを示せています(3P成功率「38.6%」、eFG%「56.2%」と、求められる役割にしっかりと応えているといえます)。


 それと、阿部は「12月24日の信州戦」から「正SGでの起用」ですけど、一バスケファンとしては「待ってました。やっとそうしてくれましたね」の感じです。
 阿部は確かに、攻撃面では拙さがあります(3P成功率「31.4%」、eFG%「45.6%)。ですけど今季の阿部は、いまや「リーグ最高レベルの守備力」といえる輝きでして、特に「30分換算でのスティール数」は「2.54」で、これは今季のスティール数が日本人1位である中山(秋田)の「2.35」を上回っています
 そう、いまや阿部は「守備一本で銭が取れる」選手へと上り詰めている特に優勝を目指せるチームだからこそ、「エースキラー型」はその存在意義をより大きく放てるのです。自分は、阿部は「もっと評価されて欲しい!」と思ってます。


 「ビュフォード」「ニック・ケイ」「安藤誓」の「BIG3」はとても良質ですので、3Q終了時までは「BIG3のうち2人はコート上で、1人はベンチ待機で」とうまく管理する時間をできるだけ設ける(勿論、場面次第で柔軟に対応することが前提です)、そのような感じであって欲しいと思うのです。

 これが自分が今回、特に伝えたいことです。


 「偏った出場時間」は「バズソーを遂行できるほどの選手層が薄い」からでは?そう考えると、「今季の優勝を目指す」と共に「今オフの移籍市場での立ち回り」も併せて大切である感が。


 【今オフ、島根の「バズソー」がより輝けるのでは?の理想布陣。】

 スタメン(安藤誓[11.82]-〈田中大〉[6.58]-ビュフォード[25.72]-ニック・ケイ[20.49]-〈ロシター〉[23.09])
 主な控え(津山[6.72]、阿部[9.07]、〈シェーファー〉[7.42]、エペ・ウドゥ[15.65])


 正直、昨季といい、今季といい、「主力選手を極端なほどに酷使するヘナレHCの選手起用法」は、「現有戦力に不満である」といわんばかりであるように、自分には映ってます
 繰り返しになりますけど、島根の「バズソー」スタイルは、「観ていてとても楽しい」です。「アクアマジックが最高の輝きを放てている」のも、コート上での「バズソー」が観ていて楽しいからが大きいと感じます、いわば「相乗効果」です

 ですけど、浮き彫りになっているのは、「ヘナレHCの選手への要求レベルがとても高いのでは?」ということです。それ自体はむしろよいことですけど、結果として「主力選手の過剰な酷使」になってしまっているのでは?と。


 そうであれば、今オフの島根の移籍市場での立ち回りは
 「『日本版デスラインナップ』の形成を目指す。」
 それに振り切った方が、ヘナレHCが求める「バズソー」の完成により近付けるのでは?と強く考えるのです。
 勿論、いま挙げた「ロシター(A東京)、田中大(A東京)、シェーファー(三河)」は、「『バズソー』に符合できそうで、状況判断に対応できそうな選手」として挙げてます(しかもこの3人はいずれも、現行契約が今季で切れるといわれています)。



 ロシター(A東京)は、「昨季の11月13日の島根vsA東京」で、ヘナレHCと長い間の談笑がありました。それも、ロシター側からヘナレHCに声を掛けて、5分以上の長い談笑で、恐らくですけどロシターがヘナレHCの「バズソー」に強い興味を示していた感じでした。
 ロシターは「現役最高の帰化枠/アジア枠の選手」です、これはコート内外の両面でです。で、A東京は練習環境が整備されていて、年俸面もリーグno.1といわれています(これは12月に発表された各球団の決算から明らか。A東京と千葉Jは「トップチーム人件費」で他球団を圧倒しています)。

 今季のロシターは、個人でも宇都宮時代を彷彿とさせる輝きで、得点面での貢献は落ちていますけど(実はキャリアワースト)、むしろオールラウンダーとしてより輝きを増していると映ってます。長年の課題であったFT成功率が「83.1%」と高いことも特筆です。
 A東京はいま絶好調ですし、CS出場は恐らくほぼ濃厚でしょう。それこそ「ボールはロシター側にある」といえます。

 あとは、ロシターが「新たなる挑戦を求める」かどうか。仮に島根への移籍を決断すれば「no.4オプションを受け入れるか」が論点であるといえます。ですけど、オールラウンダー感をより顕著にしている、少なくとも宇都宮時代のように「スコアリングのno.1オプションではない」いまのロシターであれば、「島根のバズソーにとてもフィットできる」といえるでしょう。「機動力、バスケIQは言わずもがなの良質ぶり」ですので。
 ニカも「良質の帰化枠」ではありますけど、「今夏で36歳」です。勿論、ニカの残留でも一定の貢献は見込めるでしょうけど、インサイドでのプレーエリアに照らせば、ロシターの方がより望ましいといえます。
 ロシターが今オフに島根に移籍する可能性は「ゼロではない」の域を出ませんけど、「A東京から移籍を決断する」とすれば「ほぼ島根しかない」と考えます、これはスタイル面と資金面を総合すると


 で、「第4ビッグマンと控えSFの兼任」での補強ターゲットとして「シェーファー(三河)」を挙げさせて頂きました。
 これは、「西野(SR渋谷。12.09)」も、勿論有力な補強候補ですけど、西野は恐らく「すさまじい争奪戦がほぼ濃厚」であること、それと「シェーファーの方が、機動力とリバウンド能力をより併せ持っていること」があります。
 で、昨オフの時点では「三河を退団する理由がないでしょ?」でしたけど(実は昨オフも「島根がシェーファーに興味を示している」の噂はあった。程なくして立ち消えになりましたが)、今季の三河での起用法は「確かに先発をずっと務めているけど、立ち位置的には昨季よりも明らかに落としている」感があります。実際、今季は出場時間が「26分31秒→19分33秒」と明らかに減少しています。
 ですので、いまのシェーファーであれば「今オフの移籍の可能性は、恐らく低くない」と読んでいます。これは、三河での立ち位置に加えて、三河自体が「再建モードがより顕著になっている」こともあります。

 恐らく島根への移籍だと、出場時間は今季よりもさらに減少する、具体的には「12分~15分程度」が見込まれるでしょう。イメージ的には「ストレッチ4、ロシターの休憩時要員、ビッグラインナップ時のSF」が想定でしょうか。ですので獲得が実現すれば「100kg程度に減量して頂く」イメージです(現時点では公称で「206cm,106kg」です)。
 優先順位的には、「ロシター」「田中大」よりも低いですけど、竹内兄弟が「恐らく先が長くない」いま、「日本人枠のビッグマンではB1で良質のパフォーマンスを示せる貴重な存在」であること。それと恐らく、今後の日本人ビッグマンに求められるのは「張本(名古屋D)のように、SF/PFを高次元で対応できるタイプ」になると思うのです、シェーファーならば恐らくそれに対応できるのでは?と。


 そして「田中大(A東京)」です。実はいまの島根の「バズソー」スタイルの遂行にあたり、「明らかに1枚足りていない」と感じてることがあって、それが

 「水準以上の3P成功率を見込める」
 「守備意識を併せ持っている」
 「SG/SFの両方に対応できる」
 「やろうと思えばPG的な役割もできる(=パス能力がある)」
 →上述の4つの要素のうち、1つでも多くの要素を併せ持ってること。

 「守備型」であれば、「阿部が『リーグ最高レベルのエースキラー型』に上り詰めた」ですので、補強できればより望ましいですけど、「SG/SFができるエースキラー型」となると、すぐには思い浮かびません。

 「3P成功率が高い」であれば、「細川(三遠)」は魅力的な1人といえます。ですけど「契約が恐らく来季まである」といわれてること(そもそも京都との2年の残留契約を蹴っての移籍といわれている)、「大野HCの下でのプレーにやりがいが伝わること」(これは12月17日の「京都vs三遠」での生観戦ではっきりと強く感じた)。いわば「いまの環境に不満はない」、そう考えると「今オフに移籍する理由がない」のです。
 (ちなみに生観戦での細川は、「ハンドラーもできるようになってる」「守備意識が大きく向上している」感じで、京都時代とは全く違う感じになってます、嬉しい驚きでした。)

 あるいは「森川(横浜BC)」。今季は6thマンに回り、また昨オフに契約を巡ってちょっと悶着があり、その上今季は3P成功率を落としてますけど、ここ数試合の感じをみると、球団自体には愛着がある感じで。移籍があるとすれば地元(福井)により近い球団かなと思う意味でも「島根に移籍する理由が恐らくない」ですし、少なくとも来季の横浜BCは「優勝への最大のチャンス」です。しかも森川は「横浜BCでこそ才能を開花できた」経緯がある意味でも、恐らく今オフは、少なくとも現時点では「移籍の可能性はほぼない」のではと読んでます。

 あるいは「チェンバース(群馬)」。能力的には「3&D」としてとても魅力的ですけど(特に守備能力は阿部と同等以上でしょう)、「今オフに群馬から移籍することが想像できない」こと。それに仮に移籍としても、チェンバースってずっと関東圏の球団の所属なんですよね、そう考えると西日本の球団である島根は「まずノーチャンス」になるかなです。

 もう1人、「角野(三河)」も、今オフの移籍市場で「隠れた要注目選手」と読んでますけど、実は3P成功率は「31%程度」とあまり高くはない。サイズはありますけど守備意識が高くない意味でも、少なくとも今オフの島根のニーズには合わないと考えざるを得ません。


 そう考えると、「SG/SFに対応できて、シュートレンジと守備意識を併せ持っていて、やろうと思えばPG的な役割(ハンドラー)にも対応できる」、そのような選手っているのか?と。それができそうな唯一の補強ターゲットがいます、それが「田中大」です

 確かに、田中大は「A東京のフランチャイズプレイヤー」です。ですけど、昨オフに実はA東京と契約継続の際に、少し紆余曲折がありました(田中大の現行契約は「今季終了までの3年契約」といわれてます。恐らく「プレイヤーオプションの破棄」をちらつかせた?と想像です)。

 で、田中大は昨夏の7月7日の「契約継続の公式発表」で「いろいろな思いがありますが」という意味深な言葉を残してます。



 とはいえ、今季が開幕してからは「田中大がA東京からの移籍は、やっぱり想像できないよね。」の雰囲気でした。しかし12月上旬に「腰椎椎間板ヘルニア」で負傷離脱したのを機に、雰囲気は一変します。

 「田中大の負傷離脱後、A東京は9勝1敗(1敗は年明けの琉球戦)。」
 「田中大の負傷離脱後の10試合で、小酒部、安藤周が躍動。」
 (小酒部は「オールラウンダー的な貢献の一方で、3試合で『20EFF超え』」、安藤周は「7試合で『10得点及び10EFF超え』」。
 「30分換算でのEFFは、小酒部は「6.78」、安藤周は「9.49」です。)

 田中大の負傷離脱後、A東京の「チームケミストリーが向上している」こと。復帰後の田中大の「役割の減少」は恐らく不可避でしょう。

 今季(21分49秒、「30分換算でのEFF」6.58)
 (「10EFF超え」は出場14試合中、わずか2試合)
 昨季(24分51秒、「30分換算でのEFF」12.71)
 (「10EFF超え」は出場51試合中、30試合。また「10得点、5アシスト以上」が14試合)

 そもそも負傷離脱以前から、今季は「新HCであるアドマイティスHCのスタイルに適応できていない」ことが、はっきりと出ています。その上、昨オフの契約継続の公式発表での「いろいろな思いがありますが」発言。
 思えば、A東京最終年のときの安藤誓も、「居場所を明らかに失いつつある、でも移籍できればきっと復活できる」感じでした(とはいえ、いまのように「復活どころかキャリアハイ」とは驚きでしたけど)。
 田中大の現況は、安藤誓のA東京最終年のときと不思議なほどにリンクして映ってます

 それだけではないです、田中大は安藤誓と「PG,SGコンビを形成」していたとき、公私両面で盟友関係でした。A東京の「ルカHC時代のPnRスタイル」と島根の「バズソースタイル」は、志向するスタイルは全く異なりますけど、田中大は「機動力」は勿論、「バスケIQ」こそが最大の持ち味ですので、「バズソースタイル」への対応は恐らく問題ないと考えます。

 しかも、田中大はビッグネームですけど、今季はパフォーマンスレベルを大きく落としています、しかも今夏で32歳です。そう考えると、
 「『半ロールプレイヤー』で『6thマン起用もあり得る』、でも『優勝を目指せる』」
 という「求められる役割」を呑む可能性は「恐らく低くない」のでは?と自分は読んでいます。


 ・「3P成功率」「3P/FG試投率」は「35%程度」
 ・「eFG%」は「50%程度」
 ・「平均4アシスト程度」で、「ハンドラーにも対応できる」
 (実際、東京五輪では「正PG」を務めていた)
 ・「守備意識の高さ」でも知られる
 ・USG%は「20%程度」(=アンセルフィッシュな傾向)


 いまの島根に「明らかに足りていないラストピース」、つまり「バスケIQが高くてオールラウンダーな正SG(または6thマン)」を務め得る「唯一の補強ターゲット」、それが「田中大(A東京)」と映るのです。
 仮に補強に動く場合、「6thマン起用もあり得る」ことを呑めるかが問題ですけど(金丸も「優勝を叶えるために6thマン起用を呑む」と臨んだけど、結局だめだったので)、「安藤誓の存在」「優勝を目指せて、かつ西日本の球団」であることを考えると、「ゼロではない」といえます。しかももとの年俸を考えると(「1億円プレイヤー」といわれている)、確かに故郷(長崎)により近い九州の球団(はっきり述べれば「長崎、佐賀」)も、移籍市場に出れば補強に動く可能性は低くないでしょうけど、「資金面と優勝可能性の両立」を考えれば、むしろ島根の方がより符合できると考えます。

 それに、田中大の魅力の本質って「ミドルレンジ」です、いわば「デマー・デローザン(現ブルズ)」に近い。故郷の球団である長崎は「3P試投数を前面に押し出す球団」であり、佐賀もこれに近いです。
 でも、ヘナレHCの傾向的には、田中大の「ミドルレンジ重視」は恐らく受容すると考えますし、何よりも金丸に比してだと「パス能力、守備意識」で田中大が大きく上回ります
 少なくとも、「田中大が今オフに移籍市場に出る可能性は恐らく低くない」といえますし(少なくとも、選手としてもう一度輝きたいならば、移籍した方がより望ましいことはもはや明らかでしょう)、移籍の場合は「島根がポールポジションである」と考えてよいでしょう。


 それと、自分が今オフの島根で「最重要の補強ターゲットとして、田中大を強く推す」理由として、島根は昨季終盤以降、「アイソレーション(1on1)の多用」傾向が徐々に顕著になっていることがあります。
 それ自体が悪い訳ではありません、1on1をうまく活用すれば有効な戦術であることは、例えば昨季のCS決勝での宇都宮(いわゆる「戦術比江島」)が証明しています。ですけど昨季の島根は、最後はこの「アイソレーションの多用」が悪い方に作用してしまい、昨季のCS準決勝第2戦(vs琉球)では「戦術ビュフォード」をせざるを得ない感じへと追い込まれて、それが敗退に直結しました。

 そう、田中大を補強・起用することで特に「ボールムーブをより円滑化させる」「タッチダウンパスで速攻の場面をより多く生み出せる」効果が期待できます。それと「守備面での強度をより高める」ことも、目的の一つです(正PGの安藤誓が「攻撃面に全振り」の選手ですので、オールラウンダーである田中大の補強はその意味でも効力が大きいと考えます)。


 とはいえ、田中大を獲れない場合はどうするか。ヘナレHCが納得できそうな有力候補は、現時点では正直「いません」。残り1年の契約解除金を支払って細川(三遠。6.58)獲りに動くのが、考え得る次善策ですが(その方が「阿部が正SG、細川が6thマン」で全体バランス的にはうまく収まるが「アイソレーションの多用」の改善の意味では効果的とはいえない)、そこまでするのがより望ましいかは、現時点では「わからない」です。

 いえることは、今オフの島根の補強の優先順位は

 (1)「田中大(A東京)獲り」。いまの島根に明らかに足りていないポジション及び選手タイプ。「6thマン起用もあり得る」ことを呑めるかが不安要素だけど、獲得実現ならば「ラストピース」と明確にいえる。
 (2)「阿部への複数年の契約延長」。守備能力はリーグ最高レベルだが、再び出場時間を落とす起用法をすれば、複数球団による争奪戦は恐らく不可避になる。ましてや「島根の貴重な生え抜き選手」であるので、その意味でも残留はマストといえるのでは。
 (3)「ロシター(A東京)獲り」。現有戦力の「ニカ」も良質な選手だが、「現役no.1の帰化選手」であり「バズソー」スタイルに興味を示しているロシターは「恐らく最初で最後の補強のチャンス」かと。
 (4)「シェーファー(三河)獲り」。あくまでも「余力があれば」だけど、補強が叶えば「中長期的なチーム作り」をも含めて「良質な日本人ビッグマンを擁せる」意味で大きなメリットが。

 この4つと考えます。


 いずれにせよ、今季の島根は「『バズソー』スタイルは観ていて楽しい」、でも「最後まで持つのか?」という「楽しさと危うさが同居」の感じです、でもだからこそ「注目し続ける」のかもしれません。
 「最後まで持てば、CS決勝進出、そして優勝を叶える可能性は、決して低くはない」と感じてます。
 いまはただ、「どうなるか、見てみよう」(Let's see)の感じです。


 【バスケットボール#21B】【エッセイ#10B】


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