2022年秋、吉田正尚、一野球ファンとして「最も美しい打撃をする選手」、一人でも多くの野球ファンに伝えたい!【野球】【NPB】【エッセイ】
最高に感動だよ!「生涯で最も完璧な本塁打」を、日本シリーズでのサヨナラ本塁打でだよ!
なんと美しい、なんと劇的なエピローグだろうか。
(まだオリックスの日本一は決まっていませんけど。)
昨日(10月27日木曜日)、「日本シリーズ第5戦」。
「9回裏、2死1塁」、「4-4」の同点、打者は吉田正尚。
いわば、村上宗隆(ヤクルト)と双璧の「現役のNPB最強打者」。
第4戦までは「12打数2安打、打率.167」と「逆シリーズ男」になりかけていたけど、この第5戦では第3打席(5回裏)にバックスクリーンやや右に2点本塁打を放って、「1本打ったから、きっと何かが起きるかもしれない」という感じではありました。
それに、舞台は「大阪ドーム」(現在は「京セラドーム大阪」という名前ですけど)。大阪ドームは吉田正尚にとって、本拠地にして最も得意な球場。いままでも、いくつもの「伝説的な本塁打」を放ってきました。
カウント「0-1」からの2球目。打ったのは、真ん中高めのスプリット(SFF。落ちる球の1つ)、いわば「失投」です。でも、この「失投を確実に仕留める」ことがすごい。
「打った瞬間」、本人が確信。普段はクールに、でも「どうだ、入っただろ!」という感じで確信歩きをするのですけど、このときの吉田正尚は、打った瞬間に右手を突き上げた、そう、「感情を爆発させた」感じで。
弾道はまさしく「美しい放物線」。高々とまさしく「舞いあがり」、吉田正尚の代名詞である、右翼席の「5階席」へ。打った時の「会心さ」をも含めて、「生涯で最も完璧な本塁打」、そう強く映ります。
で、観客は打った瞬間に「本塁打を確信」の如く、総立ち。というか、打った瞬間に「きゃー」「うおー」「いったー」と大歓声。
本当は、いまは「声出し禁止」です(一スポーツファンとしては、「声出しをもう認めて欲しい」と切実に強く願ってますけど!)。でも、バスケのブザービーターでもそうですけど、劇的な終わり方になるときは、「本能的に声が出てしまう」んですよね。
いつだったかの野球中継で、こんな記憶があるのですけど、かつて現役時代の阿部慎之助(元巨人。「2000安打、400本塁打」に到達)は、
「ドーム球場、特に東京ドーム・大阪ドームは、『ある角度』に打てれば、『ほぼ高確率で本塁打』になる。」
と言及していたことがあったと記憶します(東京ドーム・大阪ドームは「見た目の広さ」の割に、「実際の感覚的にはそこまで広くはない」といわれてます)。
で、吉田正尚は、いままで何本も「5階席への本塁打」を放っていますけど、自分も関西在住の一野球ファンですので、大阪ドームはいままで何試合も通ったことがありますけど、「本塁打になる角度」は恐らく存在する感じで、あの本塁打のときの観客は、もう「打った瞬間」に、「あっ、本塁打になる角度で間違いない」と本能的に感じたと想像するんですよね。
私事ながらですけど、この試合、実は7回表から9回表まで、疲れからか寝落ちしてしまっていて、目が覚めたら9回裏でした。
で、吉田正尚のサヨナラ2点本塁打。もう、最高に美しい!
後述で説明しようと思いますけど、実は自分、「最も大好きな野球選手」は、「投手ならば今永昇太(横浜DeNA)、打者ならば吉田正尚(オリックス)」で即答です。
ですので、昨日のあのサヨナラ本塁打自体が「最高にとても美しい」のですけど、「自分が最も大好きな野球選手」で決めた訳ですので、なおさらもう心が興奮の感じで、寝付けたのは24時を過ぎてました。
吉田正尚の打撃の神髄とは(門田博光、若松勉、榎本喜八を高次元で融合させた「小さな努力の天才」)。
最初に説明しましょう。吉田正尚って、
「『データ・スタッツでの吉田正尚』と『実際に試合を観戦しての吉田正尚』とでは、恐らく全く異なる選手像になる。」
と、自分は解釈しています。
「8.27→8.33→9.23→9.05→9.48」。
「RC27」は「5年連続で『8.00以上』」です。
一つの目安として、「RC27」は、下記のように解釈されています。
今年(2022年)、「流行語大賞」の本命として、
「村神様」「きつねダンス」
この2つが有力視されていると伺います。
「村神様」。そう、村上宗隆(ヤクルト)のことです。
「打率.318、56本塁打、134打点」。
そう、今季、「三冠王」に輝きました。
確かに、今季の村上は「異次元」でした。
特に、8月28日の横浜DeNA戦。エスコバーが投げた内角低めのストレート、まさしく「渾身の1球」でしたけど、それをすくい上げて右翼席への本塁打(49号本塁打)、しかも中段へ。
この1球を打たれたら、「投げるコース、投げる球種がない」。この1場面だけをとっても、その「異次元さ」を説明するに充分、異なるスポーツを持ち出すことが許されるならば、例えば「2008年有馬記念、ダイワスカーレット」のような感じです(ちなみにこのダイワスカーレットは、「37年ぶり2頭目の『牝馬による有馬記念優勝』」を叶えたし、その直前の天皇賞秋では「日本競馬史上最高の名勝負、ウオッカ、ディープスカイとの激闘(結果は2着、優勝はウオッカ)」を演じています)。
で、「56号」。55号を打ってから56号を打つまでに、「13試合、本塁打なし。その間の打率、『.337→.318』」ととても苦しみました。
だからこそ、この「56号本塁打」は、一人の野球ファンとして、とても感動しました。それも「今季の最終打席」で、「最も完璧な本塁打」で。
(2022年8月28日、「vs横浜DeNA」、49号本塁打[投手、エスコバー]。
「首位攻防戦の3試合目」、勝利すればヤクルトが絶対優位とされてた。
結果、この一打が「ヤクルトの優勝を大きく引き寄せる一打」に。)
(2022年10月3日、「vs横浜DeNA」、56号本塁打[投手、入江大生]。
展開的に今季の最終打席と目されていた。この打席を迎える直前の時点で既に三冠王は確定であったが、三冠王を本塁打で自ら祝う形に。
打った瞬間に確信、ガッツポーズ。背番号55は松井秀喜[元巨人]へのリスペクトといわれており、「背番号を超える本塁打」になった。)
ですので勿論、村上は「とてもすごい野球選手」です。打撃のみならず、走塁や守備にも全力なところをも含めて、好感な感じですし。自分も村上は、「好きな野球選手の一人」ではありますので。
ですけど、より強く心を惹かれるのは、「吉田正尚」なのです。
選手としての「データ・スタッツ的なすごさ」は前述で説明させて頂きましたので、ここでは「データ的なだけでは説明できない、実際の試合でのすごさ」を、いくつかの動画を用いながら説明させて頂きます。
(「吉田正尚の魅力を凝縮した動画」といってよい、「2022年9月の吉田正尚のプレー集」。
特に圧巻は「2:19、投手は坂東[15号本塁打]」、「5:48、投手は東浜[19号本塁打]」。いずれも本塁打を打った瞬間、吉田らしい「どうだ、いっただろ!」とクールかつ優雅な確信歩きがたまらない!)
(2022年9月12日~9月13日、「vs東北楽天」、非公式記録ながらも「史上初めての快挙」である「3球連続本塁打」の動画。
いわば完全に「ゾーンに入った」ことが伺えます。)
(「吉田正尚の魅力を凝縮した動画、その2」といえる、「2021年のホームラン集」。吉田正尚の本質、「異次元の弾道」「美しい打撃フォーム」が伝わるかなです。)
(「吉田正尚の魅力を凝縮した動画、その3」といえる、「2019年のホームラン集」。特に大好物といえる本拠地の「大阪ドームの5階席への本塁打」が何本も堪能できます。)
(2022年6月24日、「vs千葉ロッテ」[投手は八木彬]、5号本塁打。
場所は千葉マリン、屋外球場だけど場外本塁打はほぼゼロといわれる球場で「あわや場外」の超特大本塁打。
勿論、安定の「確信歩き」「バット置き」。自分が記憶する吉田正尚の本塁打の中でも、飛距離では1,2位を争う、それほどの「異次元ぶり」です。)
(2021年4月20日、「vs埼玉西武」[投手は宮川哲]、3号本塁打。
吉田正尚の代名詞である「大阪ドーム、右翼席の5階席への本塁打」。
当時は集客制限の影響で、5階席には「執念」の横断幕が。
東京ドームでいう「看板への本塁打」と同等以上の価値といえます。)
(2022年10月15日、CS第2S第4戦、「vsソフトバンク」[投手は和田毅]、先制の2点本塁打。
なんと打球は「大阪ドーム、バックスクリーンの右横、右中間の5階席」という、恐らく吉田正尚史上でも「1,2位を争う圧倒的な飛距離」。
この試合に勝利して、2年連続の日本シリーズに進出を叶えました。)
いま、7つの動画をリンク添付させて頂きました。
吉田正尚の魅力が、これだけでも伝わるかな、と想像です。
で、吉田正尚の打者としての本質。見出しで、
「門田博光、若松勉、榎本喜八を高次元で融合させた『小さな努力の天才』」
と述べました。どういうことか。
いずれの打者も、自分はリアルタイムでは存じません。
資料とか、野球殿堂博物館(東京ドーム内にある)の説明・映像とかで把握の存在です。尤も若松さんは、ヤクルトの監督時代は存じていますし、「名選手でも名監督でもあった」「信念と情緒を高次元で兼備していた」感じで、「スポーツ指導者としてとても素敵と感じる1人」と自分は感じてますけど。
で、門田さん、若松さん、榎本さん。いずれも「2000安打到達」の名選手です。勿論、3人共に「野球殿堂入り」をしています(榎本さんは没後の殿堂入りですけど。というか特に、門田さん、若松さんなんて、引退からかなり経っての殿堂入りとか、「いや、一発での殿堂入りじゃないんですか?」が正直な感じですけど)。
吉田正尚の何がすごいかって、この3人の名選手それぞれのよさを、しかも高いレベルで兼備していることであると思うんですよね。
そう、吉田正尚、門田博光、若松勉、榎本喜八。
4人に共通するのは、御世辞にも「身体能力に恵まれていない」ことです。そこから「異次元の努力で、球史に語り継がれる名選手へと上り詰めた」ことです。
「努力に勝る天才なし」。「自分の大好きな言葉」かつ「座右の銘」の一つです。吉田正尚は、この言葉をまさしく体現する存在、とても尊敬できます。
勿論、村上の「三冠王」「56本塁打」も、とても賞賛に値することです。
ですけど、表現が適切かは自身がないですけど、
一人の人間、一人のスポーツファンとして、そう強く抱くのです。
そう、吉田正尚は「門田博光の再来」と、しばしばいわれます。
そのままなぞっているとまでは感じませんけど、「相通ずるところは少なからずある」と感じますし、「見た目の本塁打数以上に、記憶に残る本塁打が多い」意味では、吉田と門田さんは共通していると映ります。
ですけど自分は、確かに吉田正尚は「門田博光の再来」であるかもだけど、それと共に、吉田正尚は「若松勉の再来」「榎本喜八の再来」という解釈もできると思うよ?と伝えたいのです。
昨日の、最高にとても美しい5階席へのサヨナラ本塁打にとても感動したのは、「吉田正尚の魅力」を綴るのに絶好の機会であると感じたこともあり、この機会に「吉田正尚」をテーマに綴らせて頂こうと。
特に「若松勉の再来」は、自分の中ではとても「すとんと落ちる」感じで、若松さんって「生涯打率.319」と、とてもすごい記録を持っています(「歴代2位」。日本人選手に絞ると「歴代1位」)。
で、吉田正尚って、現時点で「通算打率.327」。
選手としての特徴は、若松さんと完全になぞれる感じではないかなですけど、「異次元のバットコントロール」は、特にとても共通する感じと映るんですよね。
今オフの「ポスティングでのMLB挑戦」は、「今後への青写真」の意味でも充分にあり得るのでは?そう考えると、今季の「日本一の実現」をなおさら叶えて欲しい!
リーグ優勝を叶えての、このスポーツニッポンへの「独占手記」。
吉田正尚が、「将来的なMLB挑戦志望」を抱いていることは、いわば「公然の秘密」といわれています。しかし昨オフの時点では、この「将来的なMLB挑戦志望」は「いったん封印」とされていました。
ちなみに「海外FA権」の取得は、「2025年シーズン」。つまり「海外FA権の行使でのMLB挑戦」は、その年のオフですので「2026年シーズン、33歳のとき」になります、正直これは「現実的とはいえません」。
ですので、「ポスティングでのMLB挑戦」ということになる。
それで囁かれているのが、昨オフの契約更改で、表向きでは「MLB挑戦の意向をいったん封印」(このときは、「2023年オフにポスティングを容認?」といわれていた)とされていた一方で、
「『何かしらの到達ラインを満たせば』、今オフ(2022年のオフ)でのMLB挑戦を容認する、という付帯条項が付いているのでは?」
という噂です。あくまでも「噂ベース」ですので、真実はわかりません。
で、「何かしらの到達ライン」が、「個人成績」「チーム成績」「個人・チームの両面」のいずれを指すのかも、わかりません。
いえることは、少なくとも「個人成績での打撃面」では、「NPBではもう『これ以上を想像できない』領域にある」ことです。
それに、これは「一野球ファンとして、漠然と感じていること」の域を出ませんけど、
勿論あくまでも、想像の域を出ません。ですけど、そう考えると、とても「すとんと落ちる」感じではあるのです。
というのも、吉田正尚は、「1993年7月15日生まれ」ですので、今オフにMLB挑戦だと、来季は「30歳でのMLB挑戦」の計算になります。そこから例えば「3年間、2025年シーズンまでのMLB挑戦」と仮定して、「2025年オフにオリックス復帰」と計算すると、「2026年、33歳のシーズンでオリックス復帰」という計算になります。
そう考えると、吉田正尚にとって「MLB挑戦」を叶えるのは、今オフが「ぎりぎりのタイミング」といえるのではと。来オフでも「可能でない訳ではない」感じではありますけど、できれば「今オフの方がより望ましい」感じに映るのです。
そう考えると、いま「2勝2敗1分け」の日本シリーズ。
「オリックスには、今季は是非とも『日本一を叶えて欲しい』!」
一人の野球ファンとして、そう強く抱くのです。
そう、「リーグ平均レベル」の打線から、もし「9点台(日本最高レベル)の打者」が抜ければ、オリックスはおのずと「リーグ平均を下回るレベルの打線」になることは、目に見えています。
そもそも「2020年まで」は、オリックスの打線は「正尚個人軍」といわれていましたし、今季のオリックスの打線も「正尚個人軍」の声は正直少なからずありました。
仮に新外国人を獲れるにせよ、吉田正ほどの成績はまず見込めません。
今季の新外国人で最も輝いたマクブルーム(広島)でさえ「5.41」です。
FAで捕手の森を獲る、仮に森がFA宣言をすれば、オリックスが濃厚視されていますけど、森もRC27は「プラスに見込んでも5点台」でしょう。
そう、吉田正のMLB挑戦を容認すると仮定した場合のオリックス打線は、「RC27が6点台以上」の打者は、いまのままだと「ゼロ」になってしまう。
はっきり述べれば、その場合のオリックス打線は、「いまの中日打線より少しましな程度」にまで下落する可能性が、恐らく高いです。
そう考えると、今季のオリックスは、いわば
「『これからの3~5年程度』という意味では、今季が恐らく『最後のチャンス』の可能性が高い。」
そのように、自分は映るのです。そう考えるとなおさら、
「オリックスには、今季は是非とも『日本一を叶えて欲しい』!」
そう強く願うのです。言い換えれば
「今季を逃せば、いつ日本一を叶えられるのか?」
正直、そのような感じですので。
(特に千葉ロッテは、安田、山口に開花の目途が立ちつつあり、佐々木朗希、小島など投手層が厚い、しかも投手育成に定評の吉井監督になるので「手堅い野球」はある程度計算ができる。
これで仮にだけど、「中村奨吾が残留」「近藤がFAで入団」になれば、弱点である打撃面が一気に強化の可能性が高く、そうなるとオリックスとの力関係は「逆転する可能性が高い」。
そう考えると、オリックスにとって今回の日本シリーズは、「日本一を叶えたい切実さ」は「とても大きい」といえるのではないか?)
ちなみに、吉田正尚が「今オフのMLB挑戦を叶える」と仮定して、吉田がMLBで「成功」あるいは「通用」できるか?については、
これが、自分の「現時点での正直な解釈」です。
尤も「DH特化型」ですので、「獲得候補の具体的な球団」が、現時点では正直思い浮かびませんけど…(激汗)。
正直な想いを述べますと、吉田正尚には、「どのような道を歩もうとも、後悔のない道であって欲しい」、この想いに尽きます。
「やらずに後悔するよりも、やって後悔する方がよい」という言葉がありますけど、まさしくこれです。
いずれにせよ、これからどのような道を歩もうとも、
「吉田正尚をずっと温かく応援し続けたい!」
この想いはずっと変わらないし、強く伝えたい!
このことをどうしても伝えたくて、今回こうして綴らせて頂く次第です。
これからもずっと、「美しい放物線」「美しいスイング」をというか、「理想の打撃」「究極の打撃」を追い求め続けて欲しい、そう強く願います。
【野球#3A】【エッセイ#6A】
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