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合気道とは出来る人を増やす道

1.出来る人を増やす

今回は指導者目線の話になります。

私が思う指導者の最大の使命は、自分と同じことを出来る人間を増やすことです。

自分が持っている技術を隠さず全てさらけ出すことです。

通ってる人があの先生は凄いよね、と思って貰うことは当然大切です。

ただ、殆どの人は凄いよねで終わってしまいます。

というのは、自分はあの人のようにはなれないと潜在的に思っているからです。

しかし、塩田剛三先生は当時、翁先生を見て絶対、この人を超えてやる!!と

闘争心をメラメラと燃やしていたそうです(笑)

そういう情熱を持ってる人はまれにいますが、

現代人は仕事帰りにせいぜい週一とか週二で通ってる人が殆どです。

では、この合気道そのものの価値や面白さを更にグレードアップさせるにはどうすればよいか。

それは、指導者が誰もが出来るようなレベルに分解して、丁寧に教えてあげることです。

サイボーグでもない限り、同じ人間であれば同等の身体操作を行えるはずです。

それを抽象的な表現で片付けるのではなく、誰でも理解できる様に具現化することです。

2.出来ると楽しい

純粋に先生と同じことを自分も出来るようになったら面白いですよね?

もっと、通おうって思いますよね?

だって、通えば通うほど自分も達人に近づいていくんですから。

指導者の実力を周りに見せびらかすだけでは何の意味もありません。

自分の全てを曝け出してはいけないと言う人もいますが、

そういうタイプは自らの成長を止めているも同然です。

常にアウトプットしていくことで、自然と新たな情報が降ってきます。

昔の様に刀と刀がぶつかり合う危険な時代であれば、

当然、門外不出として技術を他人に教えることはあってはいけないはずです。

ですが、考えて下さい。今そんなことしたら警察に捕まるだけです。

ですから、自分の持っている技術はどんどんオープンにしていき、

指導者自身も更なる向上に躍起になるべきなんです。

3.そして継承へ

そして、出来る人を増やすということは、合気道という文化を継承していくことに繋がります。

結局、これが一番、重要なんですよ。

自分が出来ていく過程を経験した人は、合気道の魅力に気付くことが出来ます。

そうして合気道の素晴らしさに気付いた人間はこう思うのです。

「この素晴らしい文化を継承したい」と。

かく言う私もそうでした。

私の指導者は論理的に具体的に丁寧に教えて下さる方ですので、

その様な素晴らしい方の指導を受けて、

私もこの武道の素晴らしさを伝えていきたいと思うようになりました。

この文化を何としても後世に残したい!!

そう思ってくれる生徒さんをどれだけ増やせるか、それが指導者の役割でもあると思います。

とりわけ、武道の様な身体操作を継承するのは非常に難しいです。

であるが故にやりがいもあるし、それだけ素晴らしい要素を温存しているんです。

令和の時代、今後も合気道が更に世界的に評価されるような、

そんな指導者が増えていくことを期待したいと思います。

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