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『たまご1日1個まで』は、間違いです!

日本では、まだ多くの人が『たまごを1日1個しかたべてはいけない』と思っています。それは、たまごをたべると血中コレステロール値があがると信じているからです。これは間違いです。

私は栄養学のプロではありませんが、できるだけわかりやすく説明したいと思います。

なぜ、お医者さんは血中コレステロール値を気にするのでしょうか?
コレステロールは身体機能に不可欠ですが、血流中にコレステロールが多すぎると、心臓病のリスクが高まる可能性があります。血中コレステロール値が高いと、血管に脂肪沈着物が蓄積し、最終的には破れ、心臓発作や脳卒中を引き起こす可能性のある血栓を形成する可能性があるのです。お医者さんが、血中コレステロールをチェックするのはそのためです。

なぜ、たまごが1日1個という摂取制限の対象になったのですか?
それは、食事から摂取するコレステロールと血中コレステロールの因果関係がその当時解明されていなかったからです。卵黄に含まれるコレステロール値は高く、大きな卵1個に約185mgのコレステロールが含まれいます。いつのまにか、コレステロールの多いたまごを食べると血中コレステロール値を上げる可能性があるので、たくさん食べない方が良いということになってしまいました。

しかし、最近の研究により、食事から摂取するコレステロールは、血中コレステロール値にほとんど影響を与えないことがわかってきました。これは、体が血液中を循環するコレステロールの量を自然に調節しているためです。例えば、食事からより多くのコレステロールを摂取すると、体はそれを補うためにコレステロールの生成を減らします。よって血中のコレステロールは増加しません。*実は食事から摂取する飽和脂肪酸が血中コレステロールに大きく影響することがわかってきました。

これらの研究成果は各国の施策に影響を与えています。
オーストラリア国立心臓財団は、健康なオーストラリア人が食べることができるたまごの数を制限することをもはや推奨していません。同様に、アメリカ心臓協会は、健康な人が毎日たまごを摂取することを推奨しており、高齢の成人には1日あたり最大2個の卵を推奨しています。さらに、カナダ心臓血管学会、心臓脳卒中財団、カナダ糖尿病などの主要なカナダの保健機関による現在の食事ガイドラインは、健康な成人の食事中のコレステロールに制限を設けていません。

たまごの持つ栄養パワーの凄さは、日本人はみんな知っていますが、コレステロールを気にするあまり、1日1個という制限を課してしまっています。お医者さんですらそうなのです。実は本当にもったいない話なのです。

たまごを1日1個以上食べても全く問題ありません!
あなたの大切な人のために、たまごを!


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