超簡単! アートとは。② ~ほんでアーティストって、何してんの?~
アーティストって、なんだか一日中妄想に浸って超繊細で過敏とか、変人とかなイメージじゃないですか??こちらNYにいると、イマジネーションを膨らませる為に*ウィード(大麻)をよく吸うというイメージもあったりします。
*私は嫌いなので使用した事がありませんが、世界の至るところでは合法化もしくは非刑罰化されており、多くの人が使用しています。
でも、、
「どうやって生きてるの?」
「日々何してるの?」
「お金は?」
「一日のスケジュールは?」
「何考えてるの?」
などなど、色々と不思議な事や未知な事があるのではないでしょうか?
前回はそもそも「アートって何?」をお話させて頂きましたので、本日は
「じゃあアーティストって何してるの?」についてお話させて頂こうと思います☆
予想通り不思議なところもあれば、
意外とめちゃめちゃビジネスマンやん!
な新しい発見もあると思いますので、是非ご一読下さい☆
アーティストも他の職業(ビジネスマン、料理人など何でも)と同じく人、スタイルそれぞれであり、以下の記載内容が全てのアーティストに当てはまる訳ではない事を始めにお断りさせて頂きます。
①めちゃめちゃ壮大な事を考えてる。
人々の深層心理/倫理観/現象/政治/自然/数学/科学/宗教/戦争/人権...
つまり哲学的な事や社会の問題や既存の事実などなど、
一言でいうと”世界”について、日々考えています。
(*以下では全てまとめて”世界”と表記します。)
アートは、
現在の世界を見る為、
その中の真実や偽りをさらけ出す為、
そしてその世界と真実/偽りをつなげて、私達が理解してより良い世界に変えていく為に、
非常に重要な存在をしてくれています。
その真実や偽りは、上手く世界に紛れてなかなか発見する事が難しかったり、一見取るに足らないように見えたりします。
しかしアーティストは、それらが非常に大きな事(良い意味でも悪い意味でも)だということを見逃しません。
そしてそれを人々に上手く伝える方法として、彼らはアートを用いています。
言い換えれば、
今の世界を良くしたいという願望があったり、
今の世界の動向や、生き方/考え方などの哲学的な事や、既存の事実に対する新しい発見を見つけようと、常に色んな事を考えているのです。
もしくはそんな壮大な目標を掲げていなくても、元々そういう事を考える性格だったり、その人にとっては当たり前のように見えてしまていたりするのです。
しかし多くの人々には見えていない事/とても重要な何か/新しい発見なので、自分達に見える事や、自分達が変えたい/伝えたい事など自分達のアイデアを人々にシェアする為に発信します。
なので、芸術大学/アート系スクールのポリシーにはよく、
「アートの力で社会を変える」
「アートが分かれば世界が読める」
などというような、なんだかとても壮大な言葉があるのですね。
(⇧京都芸術大学)
「ほんまかい。」
「何やたら難しいデカい事言うてはんの?」
「たかが絵とかの作品で世界変わる訳ないやん。」
、、、ってこれは、実はアートを知るまでの私です(^^;)
そんな私も現在は
「アートの力で、一人でも多くの人が生きやすくなる社会に。」
と一丁前に言わせて頂いてますが、以前の私はこんな感じでした。
非アートの世界から来た私だからこそ、
敷居の高いアートのイメージをぶち壊して間に立って上手くお伝えする事が出来るとポジティブに(笑)、活動しております。
ちなみに、前回の記事ではアートの種類を大きく以下のように分けました。
①作者の思考: 作者の考えや、問題提起、新たな視点。
②作者が思う美 : 作者によるオリジナルな美の表現。
③デコレーション系 /エンタメ系: 周りを装飾するもの。目や身体で直観的に楽しめるもの。
④写真/記録用 :風景画、 肖像画、歴史画など。
一見①以外はそんなに複雑な事考えてないかのように思えますが、どれもめちゃめちゃ考えられてます。
②のオリジナルな美を作るには既存の美、現在社会の動向を知る事が必要ですし、
③のデコレーション系/エンタメ系でもオリジナリティを持ちつつも流行を知る事が必要です。
④の写真/記録用でも、何をどのように工夫して、過去のモノよりリアルだったり素晴らしい表現するかにオリジナリティが必要です。
つまり、コピーではダメなんです。
なので、
どのアートもたくさん考えられています。
どのアーティストも、色んなことを熟考しているのです。
②めちゃめちゃ繊細な事を観察してる。
色、感触、感情、何かと何かの差異などを、とっても繊細な小さい単位まで観察しています。
こちらに関してはイメージしやすいのではないでしょうか?
だからこそ、アーティストは様々な色やモノを使って、美しい景色や人の複雑な感情を絶妙に表現出来るのです。
その複雑な感情の動きや絡み具合をも観察しているから、人の心を動かす作品を作る事が出来るのです。
私達のような身体を使うダンサー/アーティストであれば、感情や色をイメージして動きにするのはもちろんの事、普段全く意識しない事、一見それ意味あるの?みたいなことまで意識したりします。そうする事によって、繊細なより細かい表現力を養います。
例えば、
・動いている時に着ている服が肌の上を移動する感触に意識を向けたり、
・自分の身体をサイズや形がバラバラなゴツゴツした石の積み重ねとして動いてみるか、踏み石の様な平たい石の積み重ねとして動いてみるか、
・またはたった一枚の大きなティッシュペーパーとして動いてみるかなど、
あらゆる現象と自分の身体そのものを観察し、その違いを表現したりします。
以上、
①めちゃめちゃ壮大な事を考えてる。
②めちゃめちゃ繊細な事を観察してる。
でした。
なので、ぼーーーーーーっとしている人がいたとしたら、もしかしたらその人はバリバリ仕事中のアーティストかもしれませんね☆
③学んでいる。インプット。
上記のように物事を考えてシェアするには、そもそも十分な知識とテクニックがないと出来ません。
アートは社会を表すもの。つまり、アートも社会と同じように進んでいるので、いくらすばらしい作品でも全く同じモノを全く同じ方法で作っているばかりでは過去に置き去りにされてしまいます。
伝えたいメッセージや、その時にテーマにした問題も、もう解決済みで、人々の心をキャッチ出来なくなっているかもしれません。
その時画期的だったテクニックも、もう飽きられてしまっているかもしれません。
なので、常にあらゆるところからインプットをして、自分をアップデート。
自分が今持っている知識、テクニック、アイデア、に付け足したり、新たなインスピレーションにしたりしています。
読書、映画、他のアート作品やアーティストの話、
ジャーナリズム、、テレビ、ポップカルチャー、等々、なんでも彼らにとっては学びやインスピレーションとなり得るのです。
④自分をプロモーションしている。
実は、ここがものすごく大事で、アーティストの知られざる姿かもしれません。
いかに素晴らしいアート、アーティストであっても、まずは知ってもらわなければ誰にも買ってもらえません。
よって、以下のような方法で自分のプロモーション活動にも時間と力を注いでいます。
<アーティストステイトメント=自己紹介文=営業資料の作成>
アーティストステイトメントとは簡潔な作品/または自己紹介文で、いわば自分や自分の作品を売る営業資料のようなものです。
「自分はどういう作品をどのように作っているのか、なぜ作っているのか。」
など、人々が自分/自分の作品をより理解できるようにするものです。
ビジネスでいうところのコンテンツやオリジナリティの説明、社会的意義やミッションや企業理念を掲載した営業資料のようなものです。
ギャラリー契約など仕事やコンテストや支援金に申し込む時にも必ず必要ですし、自分のウェブサイトに貼って活用します。
読み手に分かりやすく、かつ読み手の心をつかむ文章であればあるほど良い為、まるでライターかのような、なかなかの時間と労力を要します。
<自分をSNSで売り込む>
現代ではSNSを使って自分の作品をどんどん投稿し、その度に有効なハッシュタグを付けることで、それを求めている人が自分のところにリーチしやすくしています。
自分からそのようなグループやプロモーターやキュレーターをフォローし、一人でも多くの人に自分を知ってもらう努力をしています。
例)
ニューヨークのモデルであれば、ハッシュタグに#nycmodel #nycphotographyとしたりすると 、ニューヨークでモデルを探しているカメラマンの目に留まる可能性が出てきます。
<その他。会話の練習も!?>
その他にも、新しい出会いがあった時には、先ほど述べましたアーティストステイトメントを活用して自分や自分の作品の事を簡潔にいつでも説明する準備をしていたりします。
はじめましての挨拶から自然に小話をしつつ、自分を売り込めるような会話をする為のワークショップも、こちらNYでは行われていたりもします。
(日本でも芸術大学等専門機関ではあるのかもしれませんが、一般向けにというのはないでしょうか、、、あれば是非教えて頂きたいです。)
⑤情報収集している
コンテスト、ギャラリー、自分のアートを買ってくれる場/オンラインショップなど仕事につながる事全般、支援金などなど、これらの情報をゲットしないことには何も始まりません。
その為、日々の情報収集は欠かせません。
⑥コミュニティに参加している。
アーティストはアーティスト同士、お互いに刺激し合う為、インスピレーションを受け合う為、サポートし合う為、コミュニティを大事にし、参加しています。
具体的にはギャラリーに行ったり、共同スタジオで共に作成したり、単にカフェでお茶したり、資金集めやチャリティーやワークショップを共に開いたり、お互いのイベントをSNSで宣伝し合ったりなど、様々なカタチでコミュニティに参加しています。
⑦あとは切実に、副業している。
自分の作品だけで食べていける人というのは一握りではないでしょうか。
多くは、自分のテクニック(画家なら絵画、ダンサーならダンス)を教えたり、美術館職員や何かしら芸術に関わる仕事をしています。
もしくは、全く関係のない仕事/アルバイトをしていたりもするでしょう。
どちらも、自分の創作活動とは別の時間を使っている訳ですので、なかなか忙しいですね。
終わりに
ボーっとしてばかりなのかと思いきや、結構ディープ且つ繊細な事ばかり考えていたり、
一人でこもって黙々と制作活動ばかりしてるのかと思いきや、かなり社交的で積極的に外に出てコミュニティを大事にしていたり、
副業で忙しかったり、
アート以外の事には見向きもしないのかと思いきや、娯楽も含め色んなことから積極的に学ぼうとしていたり、
真っすぐ過ぎる位真っすぐで頑固で少し不器用なところもあるのかと思いきや、いかに自分を上手く宣伝出来るのかというプロモーションの事を営業マン並みに考えていたり、
結構意外性があったのではないでしょうか??
私は特に、自分を積極的に売り込みまくっている社交的で会話上手な(単に口達者なだけの人もいる)アーティストがたくさんいることに驚きました。
私は絶賛、彼らを見習って精進中です(^^;)
今回の記事によって、少しでもアートが皆さんの身近になれば幸いです。
社会を変える力も本当にあるアート。
なのになんだか近づきがたい、理解しがたい、敷居の高いイメージのアート。
そんなもの、ぶち壊したい。
まず壊さないと、私の人生の軸である
「アートの力で、一人でもより生きやすくなる社会に。」
なんて出来る訳がないので、これからも非アート界隈からきた私の目線で、分かりやすく興味深いアート関連記事を執筆させて頂きたいと思います☆
次回は、「なんでアートって必要なん?」です。
アートの、すっっっっごい力についてです☆
本日もありがとうございました☆
Aika.
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