私が絶対自殺しない理由
物騒なタイトルですが、怖い話じゃないです。ほっこりする話です。
私はメンタルが激弱でネガティブなメンヘラなので、周囲には適度に心配されつつめんどくさがられてると思います。でも自殺は絶対しません。
とは言いつつ、20歳になる前までの私だったら、もうちょっと自殺は自分に"近かった"かもしれない。
自傷行為や自殺未遂なんて、そんな度胸も苦境もなかったので経験がないものの、
20歳までの自分は、どこか生きることに曖昧で、
「この先、自分はちゃんと生きていけるんだろうか」
「なんか辛いことがあったら人生投げ出すんではなかろうか」
と、何があっても生きる理由も自信もありませんでした。
物凄い苦境の中で頑張った記憶もないし、というか人生であんまり頑張ったことないし、人間としてあまりに平凡だし、と思いきや、ものすごく人間関係が下手すぎて、自分は何か欠落してるのかとも思うし、恋愛などで誰かに求められたこともないし、
こんな私、今は色々守られれたり、ラッキーで生きていけてるけど、
この先の人生で、多分余裕でうつとかになって、自殺とかしちゃいそうだなーと、それをどうしても否定できない自分がいました。
転機は20歳を迎えた年のこと。
記念すべき20歳の誕生日。
せっかくお酒解禁の20代突入なのに、誰とも予定はなく、(いや、素敵な友達はたくさんいたけど、その日にわざわざ私の誕生日を祝おう〜!とはならなかったし誘えなかった)
私の好物ばかりが並ぶ母親の手料理と、リクエストした初アイスケーキでお祝いしました。
好物ばっかり!さすがおかん!しかも念願のアイスケーキ!
と思う反面、世の中には20歳の誕生日を盛大に祝ってる人たちもたくさんいるわけで、やっぱ私はそっち側の人間(=愛される人間)にはなれないんだろうなぁと、感じずにはいられなかった瞬間でした。
でもその年の年末に、私の考えが180度変わります。
年末は毎年恒例で、父方の祖母の家にあつまります。
祖母、父、伯父、いとこ家族たち7,8人集まって、家で寿司とか焼肉とかをつつく。
両親は私が10歳の時に離婚しているので、祖母に会うのは毎年1回だけ。
父とは、ご飯に行ったりするくらい仲はいいけど、まぁやっぱりたまにという感じ。
20歳になったから今年はお酒が呑めるよなんていいながら、年末のなんでもない時間を家族と過ごす。毎年、毎年、同じで、何も変わらない。
と、ふと父親が、お酒のグラスを片手に、私の目を見ていいました。
「…あいか、大きくなったなぁ…」
え?と思ってお父さんをよく見たら、ちょっと目がうるんでいる。
え??泣いてる??
勝手なイメージですけど、
"大きくなった"なんて、小さい子にしか言わないんじゃないでしょうか。
年頃のハタチの女の子に、そう言う人ってあんまりいないと思う。
その時、私にわかったことが2つあります。
1つは、
お父さんの中で、私が10歳の女の子のままで止まっているということ。
ずっと、離婚してからも年に数回は一緒に遊びに行ってたし、成長して体が変わったり、顔つきが変わったり、話す内容が変わってきたのを知ってるはずなのに、
お父さんの中では、かわいいかわいいまだ小さい女の子のままで止まっていたようです。
大きくなったなんて、今更すぎて、ここ数年は別に、ほとんど変わらないはずなのに。
そして、2つ目は、
"大きくなった"だけで、
ただ"生きてる"だけで、
涙ぐむ人が私の人生にいるということ。
その涙には、切なさとちょっと後悔があったかもしれないけど、確実に、ただ私が生きていることに幸せを感じているという涙でした。
「あ、自分はこれ以上にないほどに愛されてるわ。」
これまで、母親からの愛情を疑ったことは一切ないし、離婚はしたけれど家族とはいい関係でいい環境で育ってきてるな、と思いつつ、
それでも晴れない心があったのに、
それでも絶対自殺しないなんて言えないくらい自分に自信がなかったのに、
なぜかその年末の父親の涙で、今までもらった愛情がストン、と腹落ちして、そこからは自分の人生の幸せを疑うことがなくなりました。
そう、生きてるだけで幸せで泣いてくれるような両親がいたら、私はやっぱ生きなきゃいけないのです。
そして、しかも「超絶幸せに」生きなきゃならんのです。
だって、苦しんでる姿見せて、不幸な姿見せて、両親を泣かせられない。
「絶対に絶対に絶対に」私は不幸にならないし、自殺もしない。
生きてたら、なんとでもなるし、それってつまり、生きてるだけで幸せということ。
この先、辛いことがあっても、何か大事な物を奪われそうになっても、
他人に自分の人生を明け渡すようなことはしない。
私は私自身で、しっかり幸せに生き続ける。
死ぬ瞬間は、平凡なりに最高な形で、両親に「ええ人生やったな」と思ってもらえるような締め括りにする。
そんなわけで、私は自殺はしません。
仕事でこどもたちと会う時、
どの子もきっと、気づいてはいなくても、
それくらいの強い愛情を持っている方がその向こうにいるんだということを忘れずに、私も愛情を持って接して行こうと思います。
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