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「ココロのイロ」を学んで自信がついた高校教員~本来の自分のまま生徒に接してもいいんだ!

AIFAプラクティショナー、高校教員の平田健夫さんにとっての「ココロのイロ」、インプロ、ファシリテーションについてご紹介します。

プロフィール

学生時代は考古学を専攻し、遺跡調査に明け暮れる。大学3回生次、ひょんなことから教員を目指すこととなり、2007年現勤務校に奉職。生徒の主体性を育むため、授業やクラブ活動(ゴルフ部)、課外活動においてファシリテーションやコーチングを積極的に導入。2013年に樋榮ひかる氏と出会いインプロに魅了される。学校教育の中でインプロを活かすべく日夜活動中。

AIFAとの出会い

インタビュアー:AIFAで学ぶきっかけとなったことを教えてください。
 
平田健夫さん:本校は推薦で内部進学する生徒が400名ほどいるんですが、その生徒たちは3年生の3学期で大学進学に向けて、受験勉強ではなく、何か付加価値をつけるために講座で勉強しています。その講座をひかるちゃんに持ってもらったのが最初です。2日間講座を持ってもらいました。今から7〜8年前です。講座の前にひかるちゃんから「講座中、先生方は何もしなくていいので。」と伝えられていました。しかし、「進学先も決まった高校3年生が人の話をまともに聞くわけないやん。どうせ僕ら教員が注意をしてまわることになるやろ。」と思っていました。でもいざ講座が始まると、びっくりするくらい生徒がひかるちゃんの話を聞くし、世界観にのめり込んでいるというか、知らん間にひかるちゃんの手のひらで転がされている感がすごくあって。ひかるちゃんの講座を受けている生徒たちを見て、手品か何かかと思いました。怒鳴るわけでも強制するわけでもないのに、生徒は話を聞いているし、楽しそうに講座に参加している姿を見て、すげー!と思いました。

これまでの自分の教育は、自分の話術で楽しませるというものでした。日本史が専門なんですが、歴史の面白い話や今使える話を自分の話術で面白く伝えて、なんとか生徒に聞かせているというスタイルだったんですけど、そうじゃないよなとそこで思って、何かこの人持ってるな、この人のこともっと知りたいな、この人のもとで学びたいなと思ったのがきっかけです。

インプロを活用した授業で生徒が変化した

インタビュアー:ひーやんはインプロも積極的に学ばれていますよね。何か、インプロをしている中で感じることはありますか?

平田健夫さん:インプロってみんな1つのストーリーを紡ぐものじゃないですか。授業もそうだなって。50分の中で生徒主体でYes,Andしながら1つのものにむかっていく。これが教育だな、と思いました。今までは自分が演者、生徒がオーディエンス、という感覚でしたが、インプロを学んでからは生徒も含めて全員が演者だ、という意識を持っています。

インタビュアー:授業のスタイルも変わりましたか?

平田健夫さん:めちゃくちゃ変わりました!特に内部進学の生徒たちにはレクチャーを減らし、1つの問いに向かって一緒に考えていく、というスタイルになりました。今はアクティブラーニング、ということも言われているし、遅かれ早かれこのスタイルにたどり着いたかもしれませんが、ひかるちゃんと出会ったことで一気にスタイルを変えることができました。アクティブラーニングという言葉が導入されて、最近はうわべだけのアクティブラーニングになっている授業も多く見られます。一見うまくやっているように見えて、あまり生徒がアクティブになっていない、みたいな。Yea,Andを学んだおかげで、ファシリテーションの本質がわかったような気がしています。

インタビュアー:その授業を通して生徒は変わりましたか?

平田健夫さん:変化しています。クラスでも「こんなことに挑戦したい。」とか、「こんなことを課題に感じている。」という生徒が増えました。例えば、生徒が高校1年生の現代社会で学んだ問題に関して、どう解決まで導くか、生徒が考えられるような授業を設計しました。その中で、臓器移植に関して課題意識を持っていたグループは、授業が終わっても動き続けています。楽しみながら臓器移植について学んでもらうために、大学の医学部と連携して、自分たちが臓器移植について調べて作った絵本を大学の小児科においてもらえるように活動しています。

「ココロのイロ」を学んで自信がついてきた

インタビュアー:授業が終わっても自ら探究が進むのはすごいですね。こういう探究の力は今後とても大切になってきますね。次に「ココロのイロ」について伺いたいです。ココロのイロの魅力は?

平田健夫さん:自分の中では2つあります。1つは自分を受け入れられるようになったこと。先生になったときは先生としての自分に自信がなくて、先生ってこうしなきゃ、というイメージで行動していた。無理して赤色を出していく、みたいな。自分では違うな~と思っていたものの、どうしたらいいかわからなかったんですね。本来の自分は黄色7割、残りは緑、という自己認識です。以前は、それでは先生は勤まらないと感じていましたが、今は本来の自分のままで生徒に接してもいいんだと感じられるようになりました。
2つ目は、他者に対して。今、目の前の生徒にとって必要な支援や、生徒が求めているものを「ココロのイロ」を通じて考えることで、一人ひとりに合った指導や声掛けができるようになったと感じています。

インタビュアー:多くの先生は「先生はこうあるべき」という先生像を持っていて、それでつらくなっている先生も多い気がします。先生こそ「ココロのイロ」を学んでほしいですね。

平田健夫さん:ホントにそうです。先生としてこうあるべき、というのと本当の自分とのギャップに悩んでいる先生は多いと思います。僕もこのまま行ったら心を壊していたかもしれない。そういった先生こそココロのイロを学んでほしいですね。自分のためにも生徒のためにも。

インタビュアー:生徒をある種掌握したり統制したりしなくてはいけない、という不安から無理やり自分とは違う自分を出して辛くなってる先生も多そうですね。「ココロのイロ」やファシリテーションを学ぶことで、ホントの自分として生徒とかかわることができそうですね。

平田健夫さん:そうだと思います。「ココロのイロ」やファシリテーションを学ぶことは自信につながります。以前は先生としての自分に自信がなかったのですが、今は少し自信がついてきました。

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