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生成AIで作る映画の未来:法務問題をどう回避するか?
#映画解説 が専門のnoteを書かれているプルンパーゴさまから『映画はお好きですか?』とコメントをいただきました。私には自分が『 #アニメ が好きな #オタク 』であるという自覚はありましたが、映画が好きかどうかはこれまで考えたことがなく、非常に興味深い質問です。そこで本日は、私の映画鑑賞の基準がどこにあるのかについて、 #自己分析 してみたいと思います。
現代人の大半は、WEB閲覧履歴やクッキー情報、LINEなどから漏洩する個人情報、スーパーなどでの購買履歴などから、プライバシー侵害され、情報産業やAIから勝手に性格や人格まで機械で『無断分析』されています。このような現代社会だからこそ、『自己分析』してみると面白い発見があるかも知れません。
私はこれまでに少なくとも映画を1万作品以上は観ています。1万作品というと物凄い量だと思うかも知れませんが、私の年代だと小学生の大半は、水野晴郎の水曜ロードショーと、淀川長治の日曜洋画劇場を観ていました。つまり、映画の放映が週に2回あるので、一年間を52週とすると、その2倍で最低でも年間に100本は映画を観ていたことになります。最近はODVで好きな時に映画鑑賞できるので、年間200~300本くらい映画を観ている小中学生も多いでしょう。
寝る前に毎晩一本映画を観る習慣がある人なら、10年もすれば3650作品は観ていることになるので、1万作品はそれほど多いと言える量ではありません。私は機内映画だけでも2000作品以上は観ています。しかし、映画を観た数だけでは、映画が好きかどうかは判断できません。
私はハリウッド映画以外にも様々なジャンルの映画を観ていますが、『スターウォーズ』、『アバター』、『タイタニック』、『ロード・オブ・ザ・リング』、『ハリー・ポッター』、『フォレストガンプ』など、絶対に観ないと決めている作品がかなりあります。これらの作品の共通点は、何れも映画史上に残っているヒット作だということです。
多くの人は大ヒットした作品なら面白いか、感動する作品だと思う傾向が強いので、映画の宣伝では、興行収入記録突破、観客動員数記録突破、上映館数といった数字につられて映画を観てしまう傾向があるかも知れません。
しかし、私はひねくれ者なので映画だけでなく、音楽や小説などでも、ベストセラー作品は避ける傾向が強いです。この傾向はアプリでも同じで、日本ではLINE利用率が94%でも、否、94%だからこそ、私はLINEだけは絶対に使わないと決めています。同様に、日本でのシェアが50%を超えるiPhoneだけは使いません。
去年は日本のテレビドラマで #VIVANT が大流行したそうですが、私は『流行っている物はくだらないものである』と定義しているので、VIVANTも当然観ていません。
このように自分が映画好きかどうかは、意外と判断が難しい質問なのです。ここまでの自己分析で分かったことは、私は『商業主義や迎合主義が嫌いな傾向がある』ということだけです。
ところが、私は別のペンネームで、漫画やアニメの原作も書いているので、どこまで低予算で映画が作れるかは、非常に興味のあるテーマです。これは #生成AI やSNSとの関係もありますが、今後はどこまで低予算で映画を制作して、興行収入を上げることができるかを競う時代になってくると思います。
ちなみに、私はハリウッドの近所に住んでいたので映画のプロデューサーをやったこともありますが、当時の常識では100万ドル(当時のレートで1億円)以下の映画を作ることは極めて困難、或いは、製作しても上映することは不可能でした。これは実際に映画製作をしてみると分かりますが、映画製作には以下のような法務費用だけでも、1億円を超えるのが常識だからです。
映画製作に最低限必要な法務内容
1.契約書の作成とレビュー
出演契約:俳優、監督、プロデューサーなどとの契約。
スタッフ契約:撮影スタッフ、編集者、作曲家などとの契約。
ロケーション契約:撮影場所の使用許可と関連契約。
2.権利クリアランス
著作権のクリアランス:使用する音楽、映像クリップ、スクリプトの著作権。
商標のクリアランス:ブランド名やロゴの使用許可。
肖像権のクリアランス:実在する人物やキャラクターの使用許可。
3.保険
制作保険:映画制作中の事故や損害に備える保険。
エラー&オミッション保険 (E&O保険):著作権侵害や名誉毀損に対する保険。
4.法的助言と相談
法務顧問料:弁護士へのコンサルティング費用。
契約交渉:法的交渉の支援。
5.労働法関連費用
労働契約:労働時間、賃金、労働条件などの契約書作成。
労働組合との交渉:労働組合との交渉と合意書。
6.税務関連費用
税務アドバイス:税務戦略の策定と税金関連の助言。
税金申告費用:税務申告の準備と提出。
7.配信契約とライセンス契約
配信権の契約:映画の配信権に関する契約。
ライセンス契約:二次利用や商品化に関する契約。
どこまで低予算で映画製作が実現できるか?
近年では、スマホで自己撮影した映像をYouTubeにアップロードしている人は大勢います。そのため、以下の説明は『劇場公開できない作品は映画ではない』という前提条件で書きます。
#低予算映画 で有名な『 #CUBE 』の製作費は約35万カナダドル(CAD)でした。この #映画 は1997年に公開され、限られたセットやキャストを効果的に使って製作されたことから、低予算ながらも高い評価を得ました。CAD 350,000を当時のレートで換算すると、約USD 252,000で約JPY 31,070,000になります。
なぜ、日本語版をリメイクする必要があったのかが最大の謎の映画です。
以下の記事で取り上げられている映画は、100万ドル以下と言う限られた予算でも創意工夫と強いビジョンがあれば、高い評価を得ることができることを証明しています。
しかし、近年では法務費用を無視して、自分で #シナリオ を書いて、 #生成AI で音楽と映像とナレーションを組み合わせると、ハイクオリティな90分映画が数万円で作れる時代です。ここで問題なのは生成AIの法務能力と、著作権違反などの回避能力でしょう。
はじめての映画解説
武智倫太郎
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