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【応援ブランディングvol.7】予測不可能な時代で唯一予測できるのは応援の力

生成AIを始めとするデジタルテクノロジーの進化や消費者ニーズの多様化など、私たちを取り巻くビジネス環境は先行きが不透明で、将来の予測が困難な時代に突入しています。

いわゆる VUCA(ブーカ。「Volatility(変動性)」、「Uncertainty(不確実性)」、「Complexity(複雑性)」、「Ambiguity(曖昧性)」)と呼ばれる時代です。

そんななか、唯一予測できるのが〝応援の力〟です。


2021年のコロナ禍、朝日新聞の「天声人語」に次のような記事がありました。

JR三鷹駅(東京)から歩いて5分。雑居ビルの地下1階に「中華そば みたか」はある。
10人も座れば満席の小さなラーメン店だ。

全国の飲食店と同じくコロナという強い逆風にさらされた。
最大の試練は春と夏に出された緊急事態宣言で、お酒を出せなくなったこと。

いわゆるラーメン居酒屋で、夜になれば客たちはビールを楽しむ。
宣言下で1日7ケース分あった注文が消え、客足も遠のいた。

「自分で3代目。経営して12年目ですが、売り上げが半減するのは初めてでした」と店主の橋本重光さん(40)。

支えは常連客だった。

「ビールの代わりに」と、あえてサイダーやノンアルコールビールを注文して助けてくれる人。

「店がなくなったら困る」と毎回お釣りを受け取らない人もいた。

お土産用の麺を買って帰る客も絶えない。

橋本さんは「コロナ下で人情の連鎖が心に染みました」と話す。

(2021年12月27日付 朝日新聞朝刊より一部抜粋)


このラーメン居酒屋さんだけでなく、コロナ禍では全国で同じような応援消費が行なわれたと思います。

私も少額ながら、地元で立ち上がった飲食店を応援するクラウドファンディングで支援をさせていただきました。


このような応援消費という行為は、言葉を変えると下の図にある「イミ消費」と言えます。


消費者のニーズは「モノからコト」「コトからトキ」、そして時代は消費することに対してイミ(意味)まで考えるようになりました。

イミ消費は、社会的意義のある活動を応援するという意味もありますが、もっとシンプルに「自分にとって大きなイミ(意味)を持つブランドだから応援する」ということでもあります。

先程の新聞記事にもありましたが、そのお店がなくなったら自分が困るのです。

好きなブランドが苦境に立たされていれば応援する。

これは予測するまでもなく、人としてもっともシンプルで当たり前の行動ではないでしょうか。


ブランドが苦境に陥っていなくても応援する心は同じです。

自分にとって大きなイミ(意味)を持つブランドだから、購入(消費)というカタチで応援したり、まわりに紹介したり、ブランドが脱線しそうになっている時には苦言を呈したり、適切なフィードバックをしたりします。


そのようなイミ(意味)をブランドに付加することが、応援されるブランドにとっては必要不可欠な要素であり、そのイミを持ったブランドこそが応援され、愛され、そして選ばれ続けるのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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