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四月一日

今日は四月一日ですね。

みなさんは「四月一日」と見ると、なんと読みますか?

「しがつついたち」と読む方ばかりでしょう。

じつはこの「四月一日」は別の読み方があります。その読み方は、人の苗字などにいまだに残っているんですが、ご存じですか?

それは「わたぬき」です。

なぜ、「四月一日」と書いて「わたぬき」と読むのか不思議ですよね?

それは、日本の古くからの伝統行事「衣替え」が関係しているのです。

今日の投稿では、その「衣替え」について書いていきたいと思います。

衣替えとは?

衣替えとは、季節に応じて衣服や調度品を変えることを言います。

身に着けている洋服だけではなく、クローゼットの中にある洋服を入れ替えるという意味でも使われたりします。

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余談ですが、「ころもがえ」の漢字の表記には2種類あるんです。「衣替え」「衣更え」です。

「衣替え」の表記のほうが一般的ですね。「衣更え」の表記はあまり見たことがない方も多いのではないでしょうか?

「更」という字は、「かえる」「あらためる」といった意味のある漢字です。

「ころもがえ」は「衣(洋服)をかえる」ということですから、本来はこちらの漢字のほうがただしいのかもしれませんね。

衣替えの歴史

さて、ここからは衣替えの歴史について触れていきたいと思います。

衣替えは元々、中国の風習でした。それが日本へと伝わり、日本独自の形に進化して根付いていったものなのです。

そんな中国の風習が日本に伝わってきたのは平安時代のこと。ここから日本の衣替えの歴史は始まるということです。

平安時代の衣替え

平安時代に日本に伝わった中国の風習「衣替え」は、まずは宮中行事として定着していきます。

宮中での衣替えは、平安時代の中期ごろから始まったといわれています。

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この時代は言うまでもなく、衣装というと着物だったわけですが、まだ季節に応じた衣装というのはなく、下着などで調節していたようですが…

このころ、衣替えは「更衣」と呼ばれ、旧暦の4月1日と10月1日の年に2回行われていました。

・旧暦4月1日は、冬装束から夏装束へ

・旧暦10がつ1日は夏装束から冬装束へ 

という具合です!

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「更衣」と呼ばれていたこの行事が、「衣替え」に変化していったのは、当時の女官の役職に「更衣」というものが存在していたからだそう。

ちなみに、この「更衣」という役職は、天皇の着替えをお手伝いする役回りをしていました!

役職としての「更衣」、宮中行事としての「更衣」。確かに、漢字まで一緒ですし、全然違うものなのに紛らわしい…変化していくのも納得といえますね。

江戸時代の衣替え

江戸時代になると、衣替えが庶民の間でも定着し、幕府が衣替えの日着物の種類まで定めるようになったんです!

日にちと種類が決められてるって、なんか学生時代の衣替えを思い出しますね(笑)

・旧暦4月1日~:「袷(あわせ)」(裏地のついた着物)

・旧暦5月5日~:「単衣」「帷子」

・旧暦9月1日~:「袷(あわせ)」

・旧暦9月9日~:綿入り

といった具合です。

明治時代以降の衣替え

明治時代になると、日本人も和服から洋服へと変わっていきます。明治政府は礼服でも和装ではなく、洋装を義務づけました。これが明治5年のことです。

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その翌年に、新暦が施行され、その時に

・6月1日~9月30日が夏服

・10月1日~翌年5月31日が冬服

と定められたのです!

それが今でもまだ変わらずに続いているというわけなんですね。

ぶっちゃけ、10月はまだ暑いし、4月も後半になってくれば暑くなってくるし、で現在の環境とは少し合わないような気がしてしまいますが…

「四月一日」=「わたぬき」という理由

ここで冒頭の話に戻るわけなんですが、なぜ「四月一日」と書いて「わたぬき」と読むのか。

その理由は江戸時代にさかのぼれば、わかります。

旧暦の4月1日から袷を着るということを先ほど書かせていただきました。という着物は、冬用の着物から綿を抜いた裏地付きの着物のことを言うんです!

そのことから、旧暦4月1日の衣替えのことを「わたぬき」と呼ぶことがあったのです。

そこからあの苗字の「四月一日」=「わたぬき」が誕生したというわけですね!

まとめ

今回の投稿は、今日が4月1日であることにちなんで「衣替え」について書かせていただきました。

昔からある風習を大事にしないといけない気持ちもわかりますが、最近の暑さを考えると、衣替えの時期はそろそろ変えてもいいんじゃないかなぁとはおもってしまいますね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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