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夜に2人で弾くギターの音色は愛おしい

初めてギターを弾いた。赤いピックを持って、ドレミファソを一つずつ教えてもらって。話すと間違えてしまうから、無言で真剣に弾いた。それに合わせてピアノとクラシックギターを合わせてくれて、ヘタクソなわたしのドレミファソが音楽になって、空中に拓いていった。

「すごい…!」

そういうとまた、音階を間違えてしまって、また、無言で弾いた。

音楽を奏でるときは、誰よりも相手の音に耳を澄ませて、相手の気持ちを知ろうとして、少しづつ音が重なり合って、なんだかエモい物語の中に入り込んでしまったかのような気がした。

久しぶりに小説でも書こうかな。

音楽に愛された青年の話でも。

それはきっと、キラキラしながらも、人間臭い物語であると思う。

わたしはそんな話が何よりも好きだ。

今日も雨が降っている。

あなたが傘を忘れないように、寒くないように、優しい歌が聞こえるようにいつも祈っている。

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