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ベーシックインカムは日本で実現できるのか

298円で4食おいしく食べる生活をしている今日この頃。


緊急事態宣言が解除になり、休業要請も緩和され、早速昨日から満員電車だった東京。

日常はどこまで戻ってくるのだろうか。

わたしは6月末まではテレワークなのでしばらく静観していくことにしよう。


先日、わたしはテレワークで日本いけちゃうねって記事を書いた。

いけちゃうんですよ。

でも、それは雇用される側が基本正規雇用の場合。

テレワークになったことにより派遣切りにあったり、シフトに入れず働けなくなったひともたくさんいる。

国の特別給付金もほとんどの自治体でまだ振り込まれていない。

本当にひっ迫しているひとは、いまどう暮らしているんだろう。


今回のこのコロナ禍により露呈した経済の脆弱さと経済格差。

ベーシックインカムの導入を検討してはという声が挙がっているようだ。

そこでわたしなりにベーシックインカムについて考えてみた。

すると災害大国日本にとっての「お金」と「豊かさ」が見えてきたのでつぶやいてみたいと思う。

あくまで素人の理想論であるとご理解いただいたうえで読んでいただきたい。


①そもそもベーシックインカムとは

政府がすべての国民に対して最低限の生活ができる額を支給するという政策。

富の分散といえばいいのかな?(近いもので負の所得税ってあるけど、あれはちょっと意味合いが違うと思う)

財源はもちろんその税金なので、年金や生活保護、雇用保険は撤廃が前提にはなる。

でも、最低限の生活は保障される。

そう、今回、その最低限の生活ができないくらい収入が落ちてしまったひとがいたから、ベーシックインカム導入の声が挙がったのだ。


②ベーシックインカムのメリット

・災害、有事の時もひとまず生活ができる

たとえば今回のコロナの件で飲食店やサービス、娯楽業従事者は働くことができなくなり、著しく収入が減ってしまった。

業種問わず、倒産や業績悪化による減俸やリストラはいつ起こるかわからず、不安はいつもどこかにあると思う。

ましてやAIに仕事を奪われていく時代になろうとしている。

そして、災害や有事の際には貯金がない世帯や非正規雇用の場合、あっという間にたちゆかなくなっていしまう。

その不安が払しょくされる。

贅沢はできずとも、最低限暮らすことができる。

現状の社会保障は貧困を救う「救貧」

ベーシックインカムは貧困を防止する「防貧」

「救貧」では、自立支援には結びつかない。

ひとまず生活できる 
という安心感は生きていく上で大きい。


・東京一極集中解消・地方分散化も見込める→地方創生

東京都心での正社員収入と地方での正社員収入の差は大きい。

そのため、大学で東京に出てきた学生が地元に帰り就職するという選択は少ない。

たとえばベーシックインカムで国民1人当たり月7万支給されるとする。

東京で暮らすとするとそこまで大きな額ではないかもしれない。
一人暮らしの家賃くらいだもんね。(それでも家賃払えたら大きいよね?)

しかし、地方だとどうだろう?

家賃を払ってもお金が残る。

そこに就労所得が加わるとなると、かなり豊かな暮らしもできるし、将来のための貯金もできる。

そしてテレワークの要領を得た日本人。

地方でビジネスを始めることも可能になる。

ITと昔ながらの農業、ITと昔ながらの漁業、今の若者が参入して、温故知新のビジネスが生まれるかもしれない。

地方創生が叶う

※地方創生のためにベーシックインカムを導入した地方移住支援なんかはすでに結構進んでるんだよね!!!

ちなみにわたしは、ベーシックインカムが導入されたら100%地方に行く。

わたしには地方でやりたいことがある。

でも、その足かせになるのが収入面だから踏み出す勇気が出ない。

そんなひと、きっと多いと思う。

地方が元気になれば日本が元気になる。

災害大国日本ではいつ、どこでなにが起こるかわからない。

どこかが困ればどこかが助けられる。そんな社会が実現できる。


・【好きなこと】を仕事にできる

たとえば、あなたが本当は芸人を夢みて上京したとする。

でも、売れるのは一握り。生活できないよなぁ。

あきらめて就職しよ。ってなるかもしれない。

しかし、最低限の生活が保障されたらどうだろう?

贅沢しなければ暮らせるし、やり続けてみよう!!!

夢をあきらめずに済むひとも多くなる。

たとえばあなたが素敵なビジネスを思いついたとする。

でも、失敗したらどうしよう?生活できなくなったらどうしよう?

普通にサラリーマン生活していけばいいか・・・。ってなるかもしれない。

でも最低限の生活が保障されたらどうだろう?

失敗してもいいから頑張ってみよう!!!

やってみたら年商10億企業に躍進するかもしれない。

本当に好きなことを仕事にできているひとは少ない。

したい仕事で得られる収入が少なくてあきらめるひとも多いから。

生きていかなきゃいけないから仕方ない。。

でも、生活できるなら多少収入が下がっても好きな仕事を選ぶことも可能だ。

これは個人的にすごいメリットだと思う。

好きな仕事なら、頑張れるよね。

・ワーキングプアが減る

昨日、ひとり親の実情について記事を書いた。

この中で児童扶養手当について書いた。

児童扶養手当は、収入によって段階的に受給額が減っていくので、

受給されない世帯がかなり多いのが実情。

日本の社会保障はこのように働けば働くほどもらえるものは減り、引かれるものは増えてしまう仕組みになっている。

なのでワーキングプア、プチ貧困が生まれてしまう。

最後の砦といわれる生活保護も、結局はそこからの脱却を目指して働くけど、その分保護費も引かれてしまうから、結局手元に残るお金は増えない。

ならば働かないほうがいいじゃないかと思ってしまう受給者が多い。

これが健全な社会保障とはとても言えない。

ならばそんな保障とは関係なく一律で保障しましょうねっていうのがベーシックインカム。

働いたらその収入がちゃんと手元に入る。生活水準の底上げが可能。


・少子化対策

世帯ではなく個人単位の支給になるので、子供を産み、育てることにポジティブになれる。

子育てにかかるお金をしっかり貯めることができるよね。

・ワークライフバランスの向上

そこまで贅沢志向のひともいない昨今、そこそこの生活水準で暮らせたらいいと思う。

そうなると、生活のためのダブルワークや、自分のキャパを超えた仕事量をこなす必要がなくなる。

家族と過ごす時間、趣味に費やす時間、自分磨きの時間、睡眠時間が増える。

今回の自粛生活でわたしは収入よりも安心と平穏を選びテレワークをしている。

贅沢しなければ生活できる収入で、ワークライフバランスのとれた毎日は、

仕事の効率がとてもいい。

疲れがたまらないので集中ができるのだ。

それが日常的、恒常的に日本で浸透するとかなりの生産性のアップにつながるのではないだろうか。


③ベーシックインカムの懸念点

もちろん懸念点も山ほどある。現実的じゃない部分も多々ある。

だからこの制度は実現が難しい。

・財源に問題あり

もちろん財源は血税だ。日本政府の主導になっている公共事業予算や社会保障の予算をここに充てればある程度は確保できる。

でも累進課税に近い税収構造となると高所得者から反発の声が挙がるだろう。

消費増税も必須になるのでこれも大きな問題となる。

・福祉がおざなりになる

社会保障がなくなることで、障がい者や高齢者の生活への不安が大きな問題になるので、いままでの保障に代替するものを考える必要がある。
支給額に障害等級でパーセンテージ決めて上乗せとかね。

年金制度もきっとなくなるから、そこは個人で貯金なり確定拠出年金なり考えておきたい。

・労働意欲の低下

これは個人差があると思うけど、お金が入ってくるならそんな働かなくていいや!そう思う人も少なからずいると思う。

いてもいいと思う。本人がそれでいいのなら。

でも、日本人はきっと働く。

ちなみにわたしはしっかり働く。

・賃金の低下

これはしかたない。

ここはかなり慎重にいくべきかなと思う。


④災害大国 日本

前述したが日本は災害大国。

地震、火山、台風、大雪、大雨洪水。

去年の秋は、台風で千葉や長野に激甚な被害が出てしまった。

わたしは今年38歳なのだけど、これまでに、

阪神大震災、中越地震、東日本大震災、熊本地震、胆振地震という大きな震災をみてきた。

東日本大震災は、関東もかなり揺れたし、あまり報道されなかったけど、千葉の旭市なども津波の被害があった。

職を失ったひとや、仕事が再開できず収入が減ってしまったひともいた。

これからも災害のたびにそういうひとがたくさん出てくる。

そんなとき、生活が保障されていれば多少は救いだと思う。


首都東京

日本経済の中心は東京にある。

ふと思う。

東京がダメになったらどうなってしまうんだろう?

今後30年以内に首都直下型地震が起こる可能性は70%という高確率。

東京が機能しなくなったとき、日本の機能はどうなるのか。

そう思うと、早くに人口も権限も地方に分散化したほうが安全なんだろうなと思う。

地方が東京を助けるためには、地方に体力がなければ助けられない。

なんにせよ、首都直下型地震がきてしまった場合の物理的、人的被害とともに経済被害がとても心配。

早いとこ、地方創生と地方格差の是正が望まれる。



⑤シェアする社会

ここまでですでに3600文字。

長々と書いてしまったんだけど、書きたかったことはコレ。

ベーシックインカムにより、生活、心の余裕が生まれるとする。

ひとにやさしくなった日本を想像してみる。

好きなことがやりやすい日本を想像してみる。

地方創生が進み、自治体に体力がつくことで、地域の交流、コミュニティができる。

いま、子育てや介護はとても孤独だ。

それは、余裕がない、他者とのかかわりが面倒、変なひとも多い。

いろいろな理由からそういう状況を生んでいる。

ひとにやさしくなった日本ならどうだろう?

地域で地域の子供を育てられるんじゃないかな。

地域で地域のお年寄りを支えていけるんじゃないかな。

ベーシックインカムの根本は「シェア」だ。

ということは、結果としてもたらされることは、「シェア」し合う社会構造。

力のシェア。やさしさのシェア。教育のシェア。

仕事のシェア。技術のシェア。アイデアのシェア。

結局のところ、やさしい国になってほしいんだ。

長いスプーンで他の人にスープを飲ませて生きていけるやさしさをもった社会。

ベーシックインカムは今の日本では正直、非現実的な制度

でも、この制度について考えることは有意義だと思う。

就労関係なく毎月お金が振り込まれるとしたら、どんな風に使うのか。

どんな生活をするのか。

自分にとってお金ってなにか。豊かさってなにか。


お金は大事に使うもの。

今、毎日お昼に2切298円の激辛紅鮭(焼くと塩吹くくらいしょっぱい)でお茶漬けして食べている。

あまりにしょっぱいので、1切れで4回お茶漬けができる。

塩蔵なので日持ちもする。

1人1お茶漬け37円。

今日もわたしがお金を大事に使えたことをここに報告する。














子供と美味しいお肉を食べる貯金にさせていただきますっ!!