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怪物

滑り込みで見てきました。
ほんとはもっと早く観に行くはずだったのに😅
是枝監督と坂元さんが共作すると知ってからずっとワクワクしてました。
是枝監督の映画は高校生の時、幻の光やワンダフルライフを見てからずっと好きで見続けてきました。
坂元さんの作品を初めて見たのは小学3年生。
東京ラブストーリーでしたねw
子供ながらに過激な台詞が多いなぁと思ってました。
カルテットや最高の離婚、大豆田とわこ等々、坂元さんの書く脚本は辛辣でありユーモアがあって好きです。
そんな二人が共作!?
最高ですよ、そら。
と思って見に行きました。
すこしネタバレになるとこもありますが…

ほんとに子供たちが伸び伸びと芝居してて、素敵な表情が沢山有りました。
是枝監督は子供を撮らせたらピカイチだと思ってます。
花よりもなほという作品を見たとき、感動しました。
坂元さんの紡ぐ台詞もどれもリアルで嘘がなかった。
特に田中裕子さん演じる校長先生の

しょーもないしょーもない

と言う台詞。
あのシーンは泣けました。
何か取り繕った感動的な言葉が並ばないのがよかった。
カンヌで脚本賞をとったことで、この作品が多くの人に見てもらえるようになったのは凄くよかった。
もしかしたら偏見のある人たちから、子供たちを使ってLGBTの映画を撮るなんて!と批判があってもおかしくない。
もしかしたらどこかであったのかもしれない。
でも私はこの作品に出てくる子供たちを1人の人間として見れた。
大人だから、子供だからと世界を分けてしまうから視点が変わって問題の本質が見えなくなるんだなとこの作品を通じて感じました。
自分も子供の頃があったのに、大人になったらその時の感覚や考えていたことを忘れてしまう。
小学5年生の頃、何を考え、何を見てただろう?と思い出そうとしてもなかなか思い出せない。
ただ、思ってるほど子供ではなかったなと思う。
親に気を遣ったり、友達に気を遣ったり、人間関係で悩んだり、自分の性格に悩んだり。
運動場を駆け回って笑ってるだけの子供時代ではなかったなと思う。
きっと誰しもそう。
子供がつく嘘にはちゃんと理由がある。
それを大人が理解しなきゃいけないと思いました。
この作品を、未だ頭が固い、同性婚なんて認めたら社会が変わってしまうとか言ってるおじさん、おばさんたちに見て欲しいと思います。

社会は必ず明るい方に変わる。
自由になれる人が増えるならそれほど幸せなことはないから。
時代が少しでも早く進みますように。
性的マイノリティー、という言葉がこの世からなくなりますように。
そう切に願います。

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