仙堂りえい

ムーンライトノベルズhttp://xmypage.syosetu.com/x1662h…

仙堂りえい

ムーンライトノベルズhttp://xmypage.syosetu.com/x1662h/ にて大人的表現のある小説を書いてました。そちらからの転載になります。米津玄師・猫・姉が好き過ぎる成人式を2回終わってる人。

最近の記事

  • 固定された記事

小説一覧表

※他投稿サイトより少し手直しをした物を投稿しております。 ※性的表現🔞が出てきます。ご注意ください。 完結済【あらすじ】※R18表現があります。 瓶底メガネで地味な女の子、屋嘉比智風。苛められていた過去がある為、人と上手く付き合えなかった。しかし、高校2年生になりクラス長を無理やり押し付けられた上、クラスメイトの鮎川匠馬にプリントとノートを届ける仕事をさせられ約半年。徐々に鮎川と仲良くなっていくが、強引な彼と夕食を摂る羽目になる。そしてある日、智風のバイト先が移転する事に。

    • 【小説】醜いあひるの子 18話

      ーーー2月14日。 「ね、鮎川君にあげる?チョコ。私買って来たんだけど、これ、色気無さすぎるかなぁ?」 きゃあきゃあと女生徒達がチョコレイトを持ち、意中の匠馬に何時渡そうかと、騒いでいる。 一応、智風もチョコを準備するつもりだったが、『チョコはいらない』と断りを入れられた。 その代り、匠馬がチョコレートケーキを作って来るという。 智風も自分が作ればぼそぼそのボール球みたいなのが出来る自信があるので、これ幸い、なのだが。 夜、智風のアパートに泊まり、学校が終わればバイトに直

      • 【小説】醜いあひるの子 17話

        「ショッピングモールで逢った時、俺はすぐに分かったんだけど、智風ちゃんかなり体調悪そうだったし、何か、言いづらくなって。それで、印象つけようと思ってストラップ買ってこっそりあの袋に入れて…。電話でも掛けてきてくれたら、ちゃんと話そうと思ってたんだけど…」 聖也の言葉に、智風は何と返してよいか分からずに、ただ、謝る事しか出来ず、俯きながら声を絞り出した。 「ごめんなさい…」 「いや!智風ちゃんが悪い訳じゃない!袋に見覚えの無い物が入っていたら、不審に思うよな」 ストラッ

        • 【小説】醜いあひるの子 16話

          ※聖也視点の回想です。虐め表現有。 ある日、兄と遊んでいる最中に呼ばれた俺は、家の前の公園に連れて行かれた。 『智風ちゃんって言うんですって。聖也と同じ4歳って』 メガネを掛けた少女は 『…やかび、ちかじぇれす…』 そう言いながら母親の後ろに隠れて、少し顔を出すと頬を桃色に染めてにっこりと笑った。 笑顔がとても可愛いくて、日本人形のような髪。 ワンピースから伸びる手足の色が白くて、印象的な子。 これが、智風とはじめて会った日。 俺が4歳になってすぐの事だった。 公園で遊

        • 固定された記事

          【小説】醜いあひるの子 15話

          「知ってた?貞子が波瀬辺さんに友達になろうって言われたの、あれって担任にお願いされたんだって」 「来週からグループ勉、始まるから?」 「そ。何処にも入れて貰えないから担任が波瀬辺さんに頼んだって。“声掛けてやってくれ”って」 「ガキじゃあるまいし。あんな奴、放っておけばいいのに」 「波瀬辺さんて除け者を放っておけないタイプっぽいじゃん?」 「ま、先生も上手い事、押し付けたわよね。私なら断る。絶対!」 「アタシもやだ~!勘弁!!」 「あ、鮎川君も大河原君も彼女の幼

          【小説】醜いあひるの子 15話

          【小説】醜いあひるの子 14話

          『じゃあ、学校でね』 匠馬は額にキスを残すとアパートを出た。 彼が出て行くのを見送ると、智風は準備を済ませ学校に向かう。 マフラーと手袋を着けて白い息を吐きながら自転車を漕ぐと、下ばかり向いていた自分がいつの間にか顔を上げて景色を楽しんでいた。 見えなかった物が見え、心を刺激する。 とても新鮮で、笑みが零れた。 ほんの少しの変化だが、自分とっては大きな変化に感じられる。 嬉しい。只、その一言だ。 しかし、顔を露わにして匠馬と人目を気にせず、話す事が出来る日が来るのだろうか。

          【小説】醜いあひるの子 14話

          【小説】醜いあひるの子 13話🔞

          1月3日。 朝食を摂ると先日、匠馬のお婆さんに貸して頂いた青地の拗梅柄の着物を着させてもらって毎年行くらしい神社へ初詣に行く事に。 初詣、といっても近所の小さな神社に行く程度で、これといった思い出はない。 正月といっても両親共、貧乏暇なしで家にいない事の方が多かった。 そんな少しだけ悲しい思い出を振り返りながら、着物に袖を通した。 着慣れない着物と化粧は少し、疲れるけど匠馬が行くのを楽しみにしてくれているので、頑張ろうと顔を上げた。 着替えをすまし、車を見て智風は固まる。

          【小説】醜いあひるの子 13話🔞

          【小説】醜いあひるの子 12話

          「出来ましたー!鶏のたたきに鶏皮の味噌煮。厚揚げのキノコあんかけと貧血予防にひじきと豆の梅和え。それに今日は寒いからポトフで躰を暖めてね(ハート×3)デザートは抹茶のパウンドケーキと焼きプリン!勿論、ちーがいらないって言った小豆は抜いてるよ~!で、で、明日は何が食べたいですか〜?」 テーブルに所狭し、とばかりに並べられる料理。 料理を作るのが苦手な智風はこんなスゴイ物を短時間でこんなに作る匠馬は凄い、と感嘆のため息を吐いた。 すると、そのため息を違う意味で取らえた匠馬は慌て

          【小説】醜いあひるの子 12話

          【小説】醜いあひるの子 11話🔞

          自分が何をしたと言うのか。 謝れば反対に怒られ、不機嫌になられ、服を剥ぎ取られて、あんな事迄させられ。 思い返すだけで段々と腹立たしくなっていく。 『自分が一緒に買い物に行けなかったからって、仲間はずれにされたからって、八つ当たりする事無いでしょ!』 そう考えが纏まると、段々、腹が立って来る。 『あの女の人がしてる事、ちーにして貰おうか』という匠馬の莫迦にしたような台詞。 『やればいいんでしょ?やれば!』と、口を一文字に結び、彼の立ち上がっている塊(アレ)を掴み上げた。

          【小説】醜いあひるの子 11話🔞

          【小説】醜いあひるの子 10話🔞

          “社会科見学”と言う言葉に完全に釣られ、結局、匠馬の思い通りにラブホテルに行く事になってしまった。 ラブホテルは休日料金らしく、1泊31.500円という値段に智風は目が飛び出しそうになった。 なのに、匠馬はその部屋を躊躇ちゅうちょせずに選び、再度、目が飛び出しそうに。 部屋を一時的に借りるだけなのに、何故こんな料金がかかってしまうのか。 そして、こんな値段を気にせずに選べる匠馬の金銭感覚が智風には理解出来なかった。 部屋に入るなり上着とネクタイを椅子に掛けると天蓋付きのベッド

          【小説】醜いあひるの子 10話🔞

          【小説】醜いあひるの子 9話

          12月25日。本日はクリスマス。 サンタのコスプレをした店員や、お洒落して男性の腕にしがみ付き微笑んでいる女性。 恋人を待っているのかスマホの画面を気にしている男性。 クリスマスプレゼントを買ってもらって燥(はしゃ)ぐ子ども達。 たくさんの人・人・人に酔いそうになりながらも、智風はショッピングモールを歩いていた。 「智風ちゃん、私は孫のプレゼントを買いに行ってくるからその間に買いに行っておいで。1時間後にそこの喫茶店で待ち合わせでいい?」 「はい、大丈夫です。では、1時間

          【小説】醜いあひるの子 9話

          【小説】醜いあひるの子 8話🔞

          『友逹以上の関係』とはどのような関係なのか。 眩しい程美しいプラチナの歯車は、継ぎ接ぎだらけのみすぼらしい歯車を支えるように歯車を回す。 一見、綺麗に噛み合っているようにみえるが不釣り合いな歯車は、微妙に噛み合っていない儘、回っていた。 *** 昨日は目が覚めると時計は10時半を指しており、尚かつ腰骨辺りを舐められていた。 そして、そのまま…。 それだけでも恥ずかしいのに、それから半日匠馬のパーカーのみで居させられた。 漸く解放(といっても逃げ出した)されたのは、夜の9時半

          【小説】醜いあひるの子 8話🔞

          【小説】醜いあひるの子 7話🔞

          何が起こったのか。 頭が真っ白になり、そして、躰が一瞬だけふわりと浮いたような感覚に脳がついていかない。 保健体育の授業で性教育は習ったが、こんな事は書いていなかった。 「イッちゃった、ね。ちー」 嬉しそうに鮎川は微笑み目尻にキスを落とす。 「イく…?」 「うん。ちょっと疲れるけど気持ち良くない?心地よい疲労感っていうか」 「…う?…うん。…そう、かも…」 「ちゃんとイけないと体に良くないし、辛いんだよ」 「そうなの?」 「うん。だからちゃんとイけた事はいい事

          【小説】醜いあひるの子 7話🔞

          【小説】醜いあひるの子 6話🔞

          6・7・8話はエロの回となってます。 目の前に鮎川の顔。 鮎川の切れ長の目が智風の瞳を捉える。 何が起こっているのか理解出来ない智風は、大きく瞬きを繰り返していた。 「君の負け」 輪郭をなぞる様に顔を撫でられ、長い指が頬からゆっくりと唇に移動し、下唇を撫でる。 鮎川の指が唇に振れ、今度はゆっくりと顔が近づいて来る。 そこで漸く先程、鮎川にキスされたのだ、と気づき智風は慌てて躰を離した。 「あ、鮎川君!な、な、なんで、」 「何でって…賭け、したよね?」 「賭け…、あ

          【小説】醜いあひるの子 6話🔞

          【小説】醜いあひるの子 5話

          次の日。 1限目の授業は担任。 皆が席に着いたと同時、教室のドアが開き、クラスの女子の黄色い悲鳴が響き渡った。 「おはよ〜!せんせ〜今日からボク、真面目に登校しま〜す」 ネクタイを緩く締めた鮎川が登校して来たのだ。 一番後ろの席が鮎川の席で、そこまで行くのに彼は皆に声を掛けられている。 女の子達は嬉しそうに顔を赤くして、きゃあきゃあと騒ぐ。 登校予定で無かった為、喜びは一入(ひとしお)だ。 「ね!ね!どうしたの!?急に登校してくるなんて!」 スカートの短い女生徒が振

          【小説】醜いあひるの子 5話

          【小説】醜いあひるの子 4話

          次の日。 いつも以上にテンションが低い状態でバイトに出掛けた。 すると、着くや否や塾長に呼ばれ、事務所に行くと 「土地の所有者が亡くなってね。この場所が売りに出される事になったんだよ。それで、駅の貸店舗に12月に移転する事、決定しちゃってさぁ。屋嘉比さんそっちの方に来れない?」 塾長は困った様に“頼むよ”と両手を合わせた。 「え、駅、の方…ですか…」 「そう。駅の方だからこことは正反対の場所になっちゃうんだよね。…正直、来るにも時間がかかっちゃうから無理だったら断って

          【小説】醜いあひるの子 4話