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にじ

『ラララ にじが にじが 空にかかって きみの きみの 気分も晴れて きっと明日は いい天気 きっと明日は いい天気』

この曲のように今日も明日も明後日もきみの気分がずっと晴れているといい。
梅雨に入るかどうなのかわからないこの頃だけれど、ずっと晴れていてほしい。
季節と共に空の高さと透明度は変わるけれど、ふと見上げた空がいつだって綺麗であってほしい。

いつだってこの曲を口ずさむときは少し寂しさを感じる。
きっと空の広さと狭さの両方を知っているからで、
誰かが言った「みんな同じ空の下にいる」が信じきれないからで、
やっぱり青空よりも夜空が好きだからなんだと思う。

ウッドデッキに寝そべりながら見た夜空はちょっと東京らしくなくて泣きたくなった。
新宿のネオンを縫って歩いた時に見上げた夜空は明るくて少し安心した。
この明度も彩度も人によって違うからきっとずっと交われない。
人間は7年掛けて細胞が入れ替わるから全く違う人になるんだよ、って教えてくれたきみとは出会ってもう7年以上経つけれど違う人になったかい?

空はやっぱり同じように見えるけれど毎日違うもので、
きみも毎日どこか変化しているのだろう。
次会った時に気がつくのだろうか。

「変わらないでいてね」というのは相手の不幸を願うことだよって教えてくれたきみはきっと今日も変化し続けている。
だから、次会った時に「変わったね」なんて言わないよ。

生きづらさを感じている時、地面ばかり見ていて
そんな時に空を見上げると心底ホッとする。
「いつか未来的に空中散歩とかできる時代くるんだろうね」なんて話していたきみは空に魅せられてしまった。
手を繋ぎながら歌ったこの曲は私にとって儚いものになってしまったよ。

息をする日を重ねれば重ねるほどに大切な人たちは増えていく。
生きることが変わり続けることなら、それをやめないでねと思う。


今日は雨も風も強くて低気圧に押しつぶされそうになっていたけれど、多分、きっと明日は晴れるからにじが見えるかもね。

そしたら、きみの気分も晴れるのだろう。

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