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【遠距離→復縁】自分磨きは愛の発見

 「自分磨き」って、最高に難しいですよね。

 私は遠距離の彼と距離を保ちながら連絡を取り合うよりも、別れた翌日にLINEをするよりも、なんなら復縁を達成するよりも、「自分磨き」に悩まされました。こんな記事を書いてしまうくらい。

 ここで言っているように、私は「自分磨き」という行為を「自分の気持ち磨き」として捉え直すことで、納得できる「自分磨き」の形を見つけました。

 今日は、自分磨きを経て得ることができた愛情の向け方と、そこに辿り着くまでの思考回路をなぞってみようと思います。

「自分磨き」ってなんだろう。

 そもそも、「自分磨き」って何ですか? 
 「weblio」の『実用日本語表現辞典』によれば、「自分磨き」は次のように定義されます。

主に異性に良く見られたいなどの目的で、自分の魅力を高める努力をすることを意味する語。具体的には、ダイエットや習い事に精を出すことを指すことが多い。ほぼ専ら、女性の行動を指して用いられる。
https://www.weblio.jp/content/自分磨き

 つまり「異性に良く見られたい」という目的で、「ダイエット」や「習い事」をすること。
 いろんなサイトを渡り歩いてみた結果、生活を見直したり、筋トレをしたり、具体的な行動で取り組む人が多いようです。

 私も御多分に洩れず、トレーニングをしてみたり、食生活を見直したりと外見的な「自分磨き」をしてみました。そうしているうちに、内面もちょっと変わってきたりして。

 でも、遠距離だとこのモチベーションを維持するのは難しい。

 そもそも、「自分磨き」の目標は「魅力的な人間になって、彼の存在や復縁関係なしに私自身が幸せになること」であるべきなのでしょう。途方もないゴールです。
 とはいえ、「自分磨き」の動機は彼との復縁にあるはず。やっぱり分かりやすいゴールは、彼に「変わったな」と思ってもらうことにあるのではないでしょうか。

 遠距離ではどんなに努力をしても、一度は「だって会えないんだもん」という壁にぶち当たります。遠距離である以上、偶然に彼が私の姿を目にすることもなければ、職場で「なんか変わったな」と思わせることも出来ません。

 遠距離から復縁を目指す場合の「自分磨き」は、遠距離ではなく復縁を目指す場合の「自分磨き」よりも、もっとゴールがありません。
 目標となる体重を達成したけど、その先は? 綺麗になったっていろんな人に言われるけど、それを知らない元彼は? と、どんどん虚しくなっていくのです。

 この虚しさを払拭するには、目標を達成した私をいつでも見せられる距離、綺麗になった私を彼がちゃんとわかる距離であるための「自分磨き」が必要になります。

 この「自分磨き」が、「自分の気持ち磨き」。正解のない自分磨き沼から脱出しましょう。

恋愛に対する価値観の理解

 私は元彼と別れを選んでから、2人の男性とお付き合いをしました。
 元彼との恋愛において得た、「愛情表現が豊かな人がいい」「ちょっと重いくらいがいい」という学びを活かして、彼らと付き合うことを選びます。

 結局、私は彼らとお別れをしたうえに元彼と復縁することを選びました。
 人生は神様がどこかで見ていて、その時々で私のゆく先を決めていると思う性質なので、2人の男性との交際期間は必要なものだったと思います。私はこの2人との交際の中で、自分の恋愛における価値観(つまり恋愛観)を理解することが出来ました。

 一つは、私も私で楽しいから、あなたもあなたで楽しんでほしいということ。たまに連絡する時に、「帽子付きのどんぐりとか、変な形の石とか持って公園集合ね」という気持ちでお話出来る人が好きです。本来の私は、お互いの世界観を尊重し合って生きていたいのです。

 もう一つは、追われる恋愛よりも、追う恋愛が好きだということ。これを人に話すと「無理してる」と言われますが、追われる恋愛に飽きること数回。付き合った人たちに「私のことをちょっと不安定にしてくれない?」と頼んでみたこともある。私は相手を追いかけるときにこそ、とんでもなく楽しく、豊かに恋が出来るのだ、ということを知りました。

 つまり、それまで恋愛観のようにとらえていた「愛情表現の豊かな人」「ちょっと重い人」が好き、というのは、非常事態時の恋愛観。本来なら自分の趣味や仕事を満足いくまで追及させてくれる人がいいということに気が付いたのです。

 自分の恋愛観をわかることは、相手に向ける愛情の方向性を決める事でもあります。とくに、恋愛にかんする情報があまりに多い現代では、少しの異変に敏感なってしまいがちです。

「推し事」のような恋もある

 恋愛観が明確になると、今度は恋愛コラムや周りの声に違和感を覚えるようになってきます。色々な言葉に「ちがうな」「そうかな?」と思えるようになってきたら、いい感じに「自分磨き」ができているのかもしれません。

 私の彼は、連絡不精で仕事人間。デートの数も少ないし、電話は半年に2回あるとかえって心配になるレベル。一度目の交際では、そんな彼の付き合い方に疑問を抱き続けました。

 「友達の彼氏は毎日電話するんだ」、「本当に気があっていたらLINEが途切れないものなんだ」、「好きなら会いに来るってコラムで読んだ」etc……。あらゆるコラムやSNSの投稿が突き付けてくる〈正しい恋愛〉を彼に求めて、そのどれにも当てはまらないことを怒ったりして。

 つまり、私じゃない誰かの声に耳を傾けすぎて、その声が恋愛の正解だと思い込んでしまったところに別れの原因があるのです。これはとても悲しいこと。自分たちの問題じゃなく、第三者に引き裂かれたも同然です。

 恋愛に割く時間や意識が元々少ない人に、「毎日の電話」「気が合うから途切れないLINE」「好きなら会いに来る」を求めるのは酷でしょう。

 彼の恋愛観をよそに、期待を寄せているのは私でした。連絡頻度や愛情表現の方法は、私が勝手にどこかから仕入れてきたバイアスなのであって、彼と私の恋愛には必要ありません。

 恋愛に割くことのできる時間や意識の少ない彼には、お手本みたいな恋愛が難しい。そう気づいたとき、目の前には二手に分かれた道が出現します。一方は正解のない恋を突き進む道、もう一方は「そんなお付き合いは望んでないわ」と復縁を辞める道。

 私はここで正解のない恋を突き進むことを選びました。「それなら勝手に愛情表現させてもらうわ」という道。まだ復縁も達成していないうちから愛情を存分に表現する、〈推し事恋愛〉の幕開けです。

 別れてからも時々来ていた彼からのLINEに、愛情を込めて返信していたら、まるで気持ちの変化を見抜いていたかのようにLINEの回数も増えました。私の愛情表現は、うまく彼にハマったようです。

 放ったらかしでも気まぐれでも、敬意と好意を示しながら返信をする。相手に愛情で返してもらうことは、全く考えていません。

 彼を推すようになると、知らないうちに表現や態度も変わります。これこそが、「自分の気持ち磨き」のゴール地点。
 自分の愛情の向け方を理解し、実践することで、考え方や感情の動きが別れる以前からアップデートされていることは自ずと彼に伝わります。

 恋愛に割くことのできるリソースを持ち合わせていない彼の場合は、彼に過剰な期待を寄せることで自分が辛くなってしまいます。
 期待はあくまで自分の感情であり、自分の勝手なバイアスであることを知れば、期待に応えないことを彼の罪にせずに済む。

 よく言われる、「相手に期待しない」が難しい場合には、「相手を推す」を意識してみるといいのかも。

最後に

 恋愛についてたくさんの人が発信するようになってから、私たちはとても困るようになりました。

 今までは、女友達の恋バナや家族の意見、有名人のちょっと比較にならない恋愛しか目に入らなかったのに、たくさんの人の考えがものすごい説得力を持ってしまったのです。

 こうなってしまった世界では、恋愛とは自分と彼だけの世界を作った人の勝ち。だとしたら、彼が嬉しい方法を見つけ出してしまえば、そしてそれを私自身が理解し、納得できてしまえば、私の愛情表現は有利に働きます。

 言うなればこれが「自分磨き」の正体。「自分磨き」にゴールを設定するなら、それは相手にとって心地のいい接し方ができるようになること、そしてその接し方が自分にとって心地よいものと思えるかどうかの判断をすること、ではないでしょうか。

 自分が責任を取らなくて良い状態で与えられる愛情は、大半の人にとって心地の良いもの。特に遠距離の場合には、こちらが示す愛情に行動が伴いづらいので、リアリティが生まれません。

 「推す」ということは彼の日常を侵さない範囲で愛情を示し続けるということ。相手が求める前に現実味を帯びてしまうと、「推す」仕草は良くない方向にはたらきます。

 一度は愛し愛された仲だからこそ、その愛情をリアルなものとして獲得したいという欲求を育てていくべく、自分なりの愛のかたちを見つけていきましょう。

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