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出奔旅行記3(ギリシャ/アテネ編B)

前作はこちら

実はギリシャ料理があんまり口に合わなくて(外食続きだったからかなのか、味が濃くてが多くって、胃にきて、ニキビまでできたので)、サクっと食べるものが増えたアテネ編。
ちなみに後輩は、大好きな国ギリシャに来たことでエナジーを得たのか、日に日に食べる量が増して、初日は「この子こんなに少食だったのか……」って思ってたのに旅行終了間際には別人になってた。


人気店と聞いて来訪したらガラガラだったピタサンド


λευτερης ο πολιτηςのシンタグマ広場店

ピタに肉を挟んだ、ケバブのような食べ物がギリシャではよくみられる。中に串焼きの肉(これをスブラキと呼ぶ)が入っているとスブラキピタサンドといい、ミンチにして焼いた肉を挟むとまた名前が少し変わるんだけど、そっちの名前は覚えてない。
ここのお店で食べたのは、その覚えてない方のピタサンド。

ピタサンド

その場で作ってくれるし、味の好みも聞いてくれて、フレンドリーなお店だった。食事のお店はたいてい後輩任せなのだけれど、このお店は私が「流石に私も何か調べるか……」と思って調べていったので美味しくてホッとした。(人気店で行列が絶えない、とネットで読んでいたにも関わらず、店舗には人がほとんどいなかったので焦っていた。実際はデリバリーを中心にしているみたいで、現地民の人たちがたくさん注文をしていた。)

ピタが肉に合うような味で作られていて、柔らかくてどんどん食べれた。スパイスの味が効いていて、どちらかというとトルコ系の味付け。確か、トルコから引き上げてきた人たちが作ったお店だとかなんだとか。以前の記事でも書いたゴマのリングパンのように、ギリシャとトルコでは似ている食べ物があるが、ちょっとずつ名前や味付けが違ったりする。ピタサンドやケバブのそのうちの一つで、ギリシャの方だと肉肉しさが強く野菜少なめ、ヨーグルトソース推しが多い印象、反対にトルコは野菜が多めでより刺激的(獅子唐とか入ったりする)、お肉はそこそこで、スパイスの複雑な混ざりを味わうものが多い印象だった。
私はトルコ系の味付けが好きだし、お肉も美味しかったので、このお店はあと2回くらい食べに行けばよかった。また行きたい。日本にもきてくれ。

ΛΕΥΤΕΡΗΣ Ο ΠΟΛΙΤΗΣのシンタグマ広場店にいったけど、オモニア店が本店らしい。本店の味も気になるが、オモニアは治安があまりよくないという理由でおすすめしにくいところ。

高級住宅街ピタサンド

アリストテレスの学堂、リュケイオンの近くにはいくつか博物館が並んでいる。博物館を軽く梯子する際に訪れたのが、このお店。カラマキ・コロナキという店名だが、コロナキはお店のある通りの名前から来ているらしい。

ティファニーブルーのテーブルがすごくかわいい。持ち帰りたいくらいだった。

アテネは街の落書きがひどい街なのだけれど、この住宅街は高級住宅街なので、そういった落書きはほとんどなかった。爽やかな風がテラス席を通り抜けていく。ここではピタサンドを食した。博物館を歩いただけで、そこまで空腹じゃなかったのもあるし、高級住宅街プライスだったからっていうのもある。

Kalamaki Kolonakiのピタサンド

シンタグマ広場のお店、ΛΕΥΤΕΡΗΣ Ο ΠΟΛΙΤΗΣで食べたピタサンドとはまた違った味がして美味しかった。ΛΕΥΤΕΡΗΣ Ο ΠΟΛΙΤΗΣがスパイスで肉の魅力を引き立ててるとしたら、こっちは素材勝負という感じ。野菜も特にトマトが美味しかったし、ヨーグルトっぽいソースもほどよかった。ピタは薄め。
上のお店のような、スパイス系が好きなのであればパンチには欠けるかもしれない。

ただし、住宅街は坂を登ったところにあったので(少し歩く)、あらかじめ博物館を梯子することがわかっているのであれば、軽食を持ってって博物館に集中するのも良いかも。

有名そうなオシャレストラン飯

シンタグマ広場には資本主義が侵食していて、広場の真向かいにはマクドナルドやスタバ、ケンタッキーが中央に並んでいたんだけれど、そのすぐ近くで賑わっていたのがこのオシャレストラン、 The Greco’s Projectというお店。

アテネの観光地で何ヶ所か同じ暖簾を見たので手広くやっている印象。(サイトを確認したら、シンタグマ広場の他に2ヶ所展開していた。観光中にどちらも見たので、有名な場所を巡っていれば巡り会える)

奧はピタサンド、手前はお店オリジナルのムサカ

普通に美味しかった。観光客用に味が整えられている、という印象がある。
銀座の東急プラザにもアポロというギリシャ料理屋さんがあるけれど、そこと似ている雰囲気だった。ギリシャ初心者にはおすすめだけど、ギリシャプロにはもしかしたら物足りないかもしれない。

デザートにいただいた甘いシフォン系の何か。

ギリシャは、デザートがサービスで出てくることが多く、ここも例に漏れずサービスでデザートが出てきた。

余談だが、カードでお会計する時に、機械でチップを払うかが選べるシステムになっていて焦った。ギリシャではそこまでチップを求められなかった(タクシーがおつりを持っていく程度)から困惑したのもあるけれど、店員に直接渡すわけじゃないチップが何になるのかが若干疑問だった。サーブした店員は一人ではないし、お店の収益に加算されるだけかもしれない。ただ逆に、直接チップを渡すわけではないので、いくらに設定しても嫌な感じがしないっていう利点はあった。
私たちは学生貧窮旅行をしているからそれまで気づかなかったけれど、多分こういうタイプのレストランのクレカ決済ではチップを選ぶのは当たり前になっているのかもしれない。普段からチップは何%って決めておいた方が会計時にスマートに済ませられるかもと思った。なおその後の旅ではチップを選ぶ機会は一度もなかった。

一か八かのアクロポリス飯

ニキビができて辛かったのでサラダで夕飯を済ませた

後輩の行きたかったレストランが閉まっていたため、その隣にあったレストランに一か八かで突撃したときのご飯。私はギリシャ料理で胃が参ってたので、お腹に優しそうなゲミスタか(野菜にリゾットが詰まっているやつ)、それがないならサラダと決めていたのでサラダを食す。
サラダは、Pandaisia/Feastというメニュー名のサラダなのだが、いまいちこれがどんなメニューの名前なのかがわからなかった。ケイパーとバルサミコソースがかかったサラダで、あとはラスク、トマトやチーズという普通のサラダ。この内容のサラダをみんながPandaisia/Feastと呼んでいるわけではなさそうだ。
オリーブオイルが美味しいからか、野菜が美味しいからか、私がケイパーとバルサミコが好きだからかはわからないが、サラダはめちゃくちゃ美味しかった。そして、前菜で人と分けて食べる前提だろうから(こんな食べ方をして店には本当に申し訳ない)、量がすごくあって、満腹になった。美味しかった。ベローチェとかで、700円くらいで朝モーニングサラダとして提供してほしい。
ちなみに、ギリシャ料理ではミートボールも有名らしいのだが(写真中央のポテトと一緒に出てきているやつ)、重すぎて私は断念。旅を通して食べずに終わったかもしれない。次回ギリシャに行く時には、胃をっょっょにして行きたい。

美味しいけれど、観光地向きの雰囲気重視でちょっと高めのレストランなので、そういう気分を味わいたい人にはおすすめだが、さらなる美味しさを追求するならここではないかも。
あと、隣の後輩が行きたかった方のレストランが気になるので、もしアテネに次行く機会があればそこを狙いたい。

何かで金賞を取ったらしいジェラート!

Solo Gelatoのシングルアイス

アテネの街は、アクロポリス(小高いところ)に向かって歓楽街(?)になっていて、お土産やらスイーツがたくさん売っていた。これは、街歩きを楽しんでいる時に、後輩が操られるかのように店に近づいてジェラートを買ったお店。私はお腹空いてなかったけれど、看板に謎の金賞の文字を見つけて、金賞なら食べとくか! と思って食べた。ティラミス味、だったはず。いつもはチョコレートばかり食べているんだけど、たまには新しいのに挑戦しなきゃねって思って選んだら、すっっっっごくおいしかった。ナフプリオでジェラート食べた時には、もうこれ以上美味しいジェラートはないかもしれないって思ってたけれど、ここも全然美味しかった。味の深みを感じるというか、舌が楽しい。

ちなみにギリシャのジェラートは、ダブルにもトリプルにもできるけれど、暑い日にはすぐに溶け始めてしまって、食べるのが大変だった。ジェラートはコーンの中にもぎっしり詰まってるので(溶けてそうなってるのかもしれない)、シングルでもかなりの満足感があった。

コーンも色々選べるMONA LISA

続いて、幾つものスイーツショップが並んだ通りにあったのがこのMONA  LISA。最初はオシャレすぎて、「アテネにこんなオシャレなものがあるはずない……ニューヨークとかから来たのかな」と思っていたんだけど、全然アテネ産だった。アテネを甘く見ていた。

チョコレートの壁は、実際にトロトロ溢れていた!

これはダークチョコ味のコーンで、ホワイトチョコのコーンやミルクチョコのコーンなど、コーンもいくつか選べるお店だった。アイスとの色合い考えるとインスタ映えしそうな写真が撮れそう。

https://www.instagram.com/monalisa.experience/

本家のインスタグラムもすごくおいしそう。
アイス自体は予想通りの美味しさ。
というかお値段に妥当な味だった。美味しいけれど、もう一度食べるのであればSolo Gelatoかも。
うーん、美味しそうに見える店が普通に美味しくても「あーわかるー」ってなる。やっぱりふらって入った店が美味しいときの方が俄然テンションあがる気がする。

わがままファッションガールズモード

Zaraの系列店 stradivarius!

高校時代大好きだったStradivarius、コロナ禍を耐えきれず日本からは撤退してしまったが、アテネで再会!
「わ〜い、爆買いしよ〜!」って思っていたけれど、あの頃の自分には戻れずに服ではなく小物を購入して狩り終了。
好きな服は好きな時にいっぱい着なきゃダメだなと実感した。ちなみに今年の私のヘビロテワンピは、台湾で100元で買ったこのイカれミニーちゃんワンピース。重宝した。多分上げてる写真の中でもたまに来ているはず。

十分高校生みたいな服を着ている。

お土産にぴったり、ギリシャの布製品

私はお土産では食べ物ではなくアイテムを買っていきたい派。なぜなら食べ物はその環境でしか感じられないものがあるから、限界があると思っているから。(一度ギリシャに来たことがある人にギリシャのお菓子を買っていくならまだしも、ギリシャを全然知らない人にいきなりギリシャのお菓子を買っていっても、変な味付けの不思議なお菓子やなあ……ってなりがちだと思っている。自分自身が普段からお土産の食物を持て余しがちなので)
となると、どうせギリシャの風なんて感じられないのだから、お土産とか関係なくもらって嬉しい物を探したいなと思って、街を練り歩いた結果、気の強そうなマダムが売ってるお土産屋さんを発見。
中華製の謎マグネットや謎栓抜きばかりが並ぶ街並みで、徹底したトラディショナル感を醸し出していた。マダムによれば、店のものは全てギリシャメイドらしい。確かにサイトを見てもそんな感じだった。

写真の上にいる鳥は、本物の鳥なのだろうか……?フクロウは夜行性だし置物か……

ちょうど、お手頃な感じの布があったのでいくつか購入してお土産にした。私自身はこういう丁寧な生活はしていないので合わないけれど、こういう生活ができるようになればいいなと思ってウィンターカラーのランチョンマットを買ってみた。これの上に酒を置いて今年はこたつで飲もう……。

買った布と、その上に並べたギリシャのお酒「ウゾ」たち

通販もあるっぽい。

すきぴミッション「本を買ってきて」

ウマが書いてある本。

好きだと告白したのに、付き合ってくれないまま何度も一緒にご飯に行っているイケズな男友達がいる。かれぴではないので、単なるすきぴである。
すきぴは、旅行は行かない派なのだが、旅行の風を感じたいタイプなのか、ギリシャに行くって言ったらお土産の指定をされた。なんでもいいから本が欲しいらしい。
んなこと言ったってなんでもいいって困る。
ということで、アテネで有名な本屋を探してそこでホメロスの棚から表紙の馬が可愛かったので買った本がこちら。
そういえばこの店で会計をしているとこに、レジのレシートの紙が切れて印字ができず、すごく待たされた。かなり急いでいた私は「レシートいらないんで行ってもいい?」と聞いたのに「1分待ってくれ」と言われ3分くらい待たされた。どうしてそんな執拗にレシートを渡そうとするのか不思議だったが、ギリシャにはレシートを発行して渡す義務があるようだった。
ギリシャが財政破綻した頃は、レシートを発行しないで商品を売り脱税を図っている店が多く存在していたらしい。(その際レシートを発行しない分安くで売られることもあったそうな。)そのような脱税を防止するために、レシートの発行が強制されることになり、客もレシートを貰わなければいけなくなったようである。

出奔旅行記4(ギリシャ/テサロニケ編)へ続く。


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