見出し画像

レオナルド・ダ・ヴィンチと解剖学

ルネサンス期の有名な偉人レオナルド・ダ・ヴィンチは、画家であると同時に、解剖学の研究もしていたようで、約30遺体を解剖して、解剖デッサンを200枚ぐらい残しているようです。

そんなレオナルド・ダ・ヴィンチの代表作である「最後の晩餐」でも、解剖学の知識を表現に活かしているとの事です。

ココロとカラダは、繋がっています。
カラダの動きを表現する事によって、ココロの動きを表現することが出来るのも納得です。

「最後の晩餐」では、手の動きで、ココロの動きを表現している事が分かるです。

中心にキリストがいて、左側に6人、右側に6人、キリストの弟子たちがいます。

それぞれ個性的な手の動きをしていて、手や腕の位置や動きで、キャラクターやココロの状態を表現しているんだと思いますが、その中でも、左側と右側で、それぞれ共通点があったようです。

それが、前腕の回内(かいない)、回外(かいがい)という違いです。
人間というのは、肘を動かさずに、手のひらを上にしたり〈回外〉、下にしたり〈回内〉出来ます。

これは、手首が動いて見えますが、解剖学的には、前腕の骨が動いているんです。

前腕には、2本の骨が並んでいます。
親指側(青)が、橈骨(とうこつ)で、小指側(緑)が、尺骨(しゃっこつ)といいます。

手のひらが上の回外(かいがい)の時は、この2つの骨は、真っ直ぐ平行になっていて、手のひらが下になる回内(かいない)は、2つの骨がクロスします。

レオナルド・ダ・ヴィンチも解剖デッサンの中で、前腕2本の骨で行われているこの回内・回外を忠実に描いており、作品が残っています。

という事は、橈骨・尺骨の前腕の動きも、理解出来ていた事が予想されます。

その上で、「最後の晩餐」の絵を見ると、あらゆる手や腕の動きがあるものの、橈骨・尺骨だけでみると、向かって左側の6人は、全て回内で、右側の6人は回外になっています。
さらに、真ん中のキリストは、向かって左側の腕が回内で、向かって右側の腕が回外になっているんです。

ちなみに、猫背の人は、回内気味ですし、落ち込んだ時も回内。
自信がある時、元気な時、明るい時は、回外ぎみ。

先ほどお伝えした通り、
ココロとカラダは、繋がっています。
回内・回外で、ココロの動きを表現しているのかもしれませんね。

最後の晩餐を心の底から楽しんでいたのは、右側(回外)の方々なんじゃないのかなーって、勝手に思っています。(あくまでも僕の感想です。)

とにかく、レオナルド・ダ・ヴィンチの凄みを感じる事が出来ました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?