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朗読しんいち、とか。

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stand.fmの「しんいち情報局(仮)」チャンネルにて、朗読の回を担当させていただいており、その元の音源をこちらでまとめています。どんな朗読が良いのか悩みすぎてこちらものんびり…
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2023年7月の記事一覧

智恵子の紙絵

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青空文庫より、 高村光太郎の「智恵子の紙絵」 を読みました。 《ふわっとあらすじ》 智恵子…

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青空文庫より、 横光利一の「妻」 を読みました。 《ふわっとあらすじ》 雨上がり、 私は家…

暑くない夏

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青空文庫より、 山川方夫の「暑くない夏」 を読みました。 《ふわっとあらすじ》 大学時代の…

原爆小景

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青空文庫より、 原民喜の「原爆小景」 を読みました。 《目次》 ・これが人間なのです ・燃…

ざしき童子のはなし

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青空文庫より、 宮沢賢治の「ざしき童子のはなし」 を読みました。 《ふわっとあらすじ》 私…

走れメロス(最終回)

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青空文庫より、 太宰治の「走れメロス」 を4回に分けて読みました。 その最終回です。 《ふ…

走れメロス(第三回)

青空文庫より、 太宰治の「走れメロス」 を4回に分けて読みました。 その第三回目です。 《ふわっとあらすじ》 メロスは川に飛び込んだ。 濁流に流されつつも、 どうにか向こう岸まで泳ぎ切った。 もう日が傾きだしていた。 メロスは先を急いだ。 峠を登りきったところで 今度は山賊が躍り出た。 山賊は王の差し金で、 メロスの命を狙っていた。 ここで諦めるわけにはいかない。 正義のため、メロスは山賊を殴り倒し、 一気に峠を駆け下りた。 しかしもうメロスには 先に進む力が残っていなかった。 疲労と暑さで立ち上がることさえ できなくなった。 日没までに間に合うまい。 メロスは泣きながら心の内で懺悔した。 体を横たえるとこれまでのことが巡った。 自分を叱責し、労い、家族を想う。 友を想い、詫び、しまいに開き直った。 そしてそのまま眠り込んでしまった。 水の流れる音でメロスは目覚めた。 起き上がってみると 近くの岩から水が湧き出ていた。 それを一口飲むと、疲れが飛んだ。 歩ける、行こう。 メロスに希望が生まれた。 日没までにはまだ時間がある。 私を待っている人がいる。 命の問題ではない。 信頼に報いなければならない。 走れ、メロス。 《語句解説》 めくらめっぽう:見当をつけないで、やみくもに事をすること。 獅子奮迅:獅子が奮い立って、猛進するような激しい勢い。 憐愍(憐憫)を垂れる:目上の人が目下の人に対してあわれむこと。 山賊:山中に根拠地をかまえ旅人や民家などをおそう盗人。 棍棒:太く長い棒で武器などとして用いる棒 猛然一撃:強烈に一撃を加える。 韋駄天:仏法の守護神。足の速い神とされ、     足の速い人のたとえにされる。 稀代:世にもまれなこと。 不信:誠実でないこと。不実。 不信の徒:信仰心がない者。 ひとり合点:自分だけで、よくわかったつもりになること。 放免:からだの拘束を解いて自由にすること。 定法:こういう場合にはこうするものと、決まっているやり方。 やんぬる哉:今となっては、どうしようもない。 潺々(せんせん):浅い川などの水がさらさらと流れるさま。 滾々(こんこん):水がさかんに流れるさま。         また、尽きることなくわくさま。 斜陽: 西に傾いた太陽。また、その光。夕日。 ~・~・~・~・~・~・~ 音声配信アプリstand.fmにて、 「しんいち情報局(仮)」の 「朗読しんいち」を 担当させていただいています。 しんいち情報局(仮) 広島県福山市新市町の情報をお届け! https://stand.fm/channels/623f0c287cd2c74328e40149

走れメロス(第二回)

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青空文庫より、 太宰治の「走れメロス」 を4回に分けて読みました。 その第二回目です。 《…

走れメロス(第一回)

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青空文庫より、 太宰治の「走れメロス」 を4回に分けて読みました。 その第一回目です。 《…

おいてけ堀

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青空文庫より、 田中貢太郎の「おいてけ堀」 を読みました。 《ふわっとあらすじ》 本所の七…

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青空文庫より、 芥川龍之介の「蛙」 を読みました。 《ふわっとあらすじ》 今自分が寝転んで…

幸福

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青空文庫より、 島崎藤村の「幸福(しあわせ)」 を読みました。 《ふわっとあらすじ》 幸福が…

夢十夜(第十夜)

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青空文庫より、 夏目漱石「夢十夜」の 第十夜を読みました。 《ふわっとあらすじ》 こんな夢…

夢十夜(第九夜)

青空文庫より、 夏目漱石「夢十夜」の 第九夜を読みました。 《ふわっとあらすじ》 夢の中で母からこんな話を聞いた。 今にも戦が起こりそうな世の中だった。 家には若い母と三歳の子供の二人きり。 父は戦に出かけてしまって、 ずっと帰ってきていない。 母は毎日子供に 「お父様はどこ?」と聞く。 やはり、母の期待通りの 答えはなかった。 夜になると、母は短刀を帯に差し 背負った子供を細帯でくくる。 八幡宮へお参りに向かうのだ。 お宮に着くと拝殿の前に座り、 夫の無事を祈る。 辺りが真っ暗なので、 子供が泣くこともある。 それが済むと 子を背負っていた細帯を解いて 紐の片端を拝殿の欄干に括り付ける。 もう片端はしっかり子供を縛っておく。 すると子供は広縁の中を紐の長さ分だけ 自由に這いまわれる。 母は拝殿を降りて 二十間の敷石の間で 御百度参りを始めるのだ。 子が機嫌よくしている日 ばかりではない。 ひどく泣く時は途中で止めて どうにか泣き止ませてから、 御百度をやりなおすこともある。 こんなに母が毎日苦労をして 夫の帰りを待っていたのだが、 実際夫は、とうの昔に浪士になって すでに殺されていたという話である。 《語句解説》 足軽:ふだんは雑役を務め、戦時には歩兵となる者。 雪洞(ぼんぼり):灯をともす部分の周囲に紙または         絹張りのおおいをつけた手燭 (てしょく) 。         また、柄と台座をつけた小さい行灯 。 四隣(あたり):しりん。前後左右の家や人 鮫鞘: 鮫皮を巻いて作った刀の鞘。 洗い出し:板の表面をこすり、      洗って木目 (もくめ) を浮き出させたもの。 家中:家族全員。    江戸時代の大名の家臣の総称。藩士。また、藩 金的:まん中に金紙を張った弓の的 。 冷飯草履:緒も台もわらで作った粗末なわら草履 一図(いちず):一途。ひたすらに。 二十間:一間が1.82m。36.4mほど。 御百度:病気平癒または念願成就のために社寺に参り、     その境内の一定の距離をはだしなどで 100回往復し     そのたびに礼拝・祈願を繰り返すお参り。 広縁:寝殿造りで庇の外側に一段低く設けた板張りの吹き放し部分。 夜の目も寝ない:一晩中眠らない。夜も休息しない。 浪士:主家を離れ、禄(ろく)を失った武士。 また、仕える主君を失った武士。浪人。 ~・~・~・~・~・~・~ 音声配信アプリstand.fmにて、 「しんいち情報局(仮)」の 「朗読しんいち」を 担当させていただいています。 しんいち情報局(仮) 広島県福山市新市町の情報をお届け! https://stand.fm/channels/623f0c287cd2c74328e40149