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エスプレッソの話

こんばんは、アニエスです。

今日はエスプレッソマシンを買った話をしたいと思います。(ちょっと長いです)


エスプレッソってジローラモが飲むやつ?

エスプレッソと聞くと、陽気なイタリア野郎のジローラモをいちいち思い浮かべてしまう。ちっさいカップに砂糖をたっぷり入れてドロっとした濃ゆいコーヒーを小粋に飲む。カップが小さいから持ち手の穴も小さい。親指と人差し指でつまむようにして持つんだけど、いちいちおしゃれだからカーディガンを純一巻き(プロデューサー巻きともいう)しちゃってる小ぎれいなおやじしか本気で美味しいと思ってないようなちょっとビターなイメージよ。

エスプレッソの広告塔、ジョージ・クルーニーだって無精髭や白髪がむしろ年齢を受け入れた余裕がおしゃれだったりしてさ。だからなんていうか、エスプレッソって金持ちおやじのイメージだったりしたよね。


すぐ自分で作りたくなっちゃう

エスプレッソの金持ちおやじ感とは別次元で、エスプレッソがわたしの生活にも根付いていたことに気づいた。スタバにはじまりコンビニで美味しいラテが買えるようになって、なんていうか、無性にラテが飲みたい!!と思う時があるんだよね。

もっと手軽にアイスラテを飲めるようになりたい!主婦目線だとつい「自分でアイスラテを作りたい」と思ってしまって。というか、件の自粛期間中にいちいちコンビニに通うのがめんどくさくなったんだよね。家でアイスラテ作れたらいいのに、って。


手作りの限界

普通にドリップしたコーヒーに冷たい牛乳を入れてみて欲しい。何を食べてもそこそこの美味しさで満たしてくれるこの国で激マズ!を体験できる。うっすーいコーヒーでも牛乳でもないまずい飲み物。一体どうしたらコンビニのアイスラテ的なものが家で飲めるようになるのかしばらく悩んで、スマホゲームか手動のグラインダーで挽いた豆をドリップするかしか楽しみのない夫に「アイスラテを作りたいんだよね」と打ち明けた。

後日夫が買ってきたのはコーヒー液が入ったポーション。ひとまず素直に牛乳を入れて飲んでみたけどやっぱりあの味じゃない。焙煎した風味がとがって牛乳のまろやかさを殺してしまっている。夫には申し訳ないけどこれじゃねぇ!


セミオートか全自動かカプセルか

Google先生に相談したところエスプレッソマシンの購入を勧められた。そういえば、店に来るお客さんに出すのに昔実家でも使ってたっけ。コーヒーの粉を小さい柄杓のようなハンドルに入れて、粉を押し固める丸い文鎮みたいやつに下から上にギュッと粉の断面を押し固めてからセットするんだよね。苦すぎて飲めなかったけど喜んで手伝ってましたわ。

エスプレッソマシンには大きく3種類ありましてな、

●セミオートタイプ
 実家で使ってたような自分で粉をセットして抽出するタイプ。
 粉をセットする際に押し固める“ダンパー”などこだわりはじめると
 道具が必要になるらしい。
「おいしい」に至るまでにコツがいりそう(時間がかかりそう…)
   値段は1万円くらいからある。
 ビアレッティ、イリー、ボンマック、デロンギ、アスカソ…など
 カフェポッドと呼ばれる専用の粉がパックになったものをセットする
 タイプもある。
●全自動タイプ
 文字通りボタン1つで抽出する。操作のイメージとしてはファミレスの
 ドリンクバーにあるコーヒーマシン。
 豆をセットして挽きたてのエスプレッソが楽しめる。
 カプチーノまで全自動にするかとか水タンクの容量などで値段や大きさが
 変わる。5〜10万円。
 デロンギかガジアで、デロンギはラインナップが豊富。
●カプセルタイプ
 ジョージ・クルーニーのやつ。
 カプセルタイプから全自動タイプにしました、っていうレビューが多かった
 からエスプレッソマシンの入門機って感じか。
 専用のカプセルを買い続けるランニングコストがかかる。

雑なまとめですがこんな感じらしい、とわかりました。


全自動、高すぎない?

マシンの種類を理解したところで圧倒的に「全自動がいいっしょ!」と思ったが、欲しい機種が7万、いや消費税入れると8万?!ちょっと待って、「コンビニのカフェラテ」の値段じゃなくない?

価格を調べるたびに値上がりしていくのにはテレワークの爆発的な広がりが要因らしいと半ば諦めかけていた頃に、新モデル発売のお知らせが届いたのでした。しかも本体価格5万円くらいでお手頃になっている。普段おすすめされる商品に「全然いらないし!」とAIのターゲティングを小バカにしていたが、この時ばかりはありがとうしかなかったよ。


エスプレッソへの誤解

エスプレッソマシンが来てから1ヶ月。完全にエスプレッソを誤解していたなと気づいたのでした。金持ちおやじのいやらしさなんてどこにもありません。というよりただただ「手軽でおいしいコーヒー」なのです。

エスプレッソとはつまり、抽出方法の1つであってハンドドリップやフレンチプレス、サイフォン…の同列にあるものだった。なんでもその昔ヨーロッパで政治的な輸入禁止令によりコーヒー豆が不足し、コーヒーを少ない量で提供するようになったのがあのちっさいカップ(デミタスカップ)の起源だそうです。そのカップの大きさに合わせた量のコーヒーを抽出する技術の追求により生まれたのが圧力をかけながらコーヒーを抽出するエスプレッソのはじまりとか。

ナポレオンに振りまわれた民が苦肉の策に編み出したスタイルが生き続けているってことか。

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このクレマっていう泡がいいよね。

暴君に苦しめられて今後100年も200年も生きつづける文化が誕生しちゃったりするかもって考えたら、他人事じゃないよね。

エスプレッソとは民の苦しみから生まれた飲み物である。

(たぶん。)


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