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アクティブニート美術館めぐり 理想の女性を探し求める 2024年1月【4】

【1月5日】
国立西洋美術館(台東区)の常設展を鑑賞。昨年9月以来、4ヶ月ぶり。今回はグイド・レーニ「ルクレティア」(制作年、1636~1638年頃)が心に残った。この表情、この乳房、この白い肌。美しい。心惹かれる。

それからマリー=ガブリエル・カペ「自画像」(制作年、
1783年頃)。なんと自信に満ち溢れた表情。快活で饒舌な人だったのではないか。胸にも目が行く。心惹かれる。

西洋のドレスは胸が大きくあいている。谷間まで見せても下品ではない。このあたりが不思議だと常々思う。こんなに開け広げでいやらしく見えないなんて。

もし私が胸に見惚れていると知ったら、彼女は上記作品のような笑みを浮かべて「野暮な人」と言い放ち、格の違いを見せつけるだろう。そんな想像が膨らんで楽しい。

【1月22日】
早稲田大学構内(新宿区)の博物館や記念館を訪れた。概ね楽しめたのだが、歴史館の監視員一名が気になった。

彼女は常に私を監視する。私が死角に入ると即座に見える位置に移動。私が別室に移ると一緒についてきて様子をうかがう。

重要文化財が展示されている博物館ですら、ここまであからさまな警戒はしない。過去に悪質な行為をする者がいたのかもしれないが、それにしても露骨すぎる。仕事熱心とも言えるが、はっきり言って気分が悪かった。

一番良かったのは演劇博物館。まず外観からして心躍る。

案内板によると、坪内逍遥の古稀と「シェークスピヤ全集」の完訳を祝って1928年に建設された。

英国のエリザベス朝(16世紀後半)の様式で、シェイクスピア時代の劇場フォーチュン座を模した設計とのこと。バルコニーはないものの、ふと『ロミオとジュリエット』を想像してしまった。

歩くたびに床がギシギシと鳴る。それぐらい古い。こんな撮影スポットもあった。

パネルはマリー・アントワネットらしい。

私はお姫様に憧れる。演劇をやるならお姫様になりたい。演劇に限らず、振り袖も着たいしウェディング・ドレスも着たい。でも男性なので、それはギャグやジョークになってしまう。私は女性に対して羨望と嫉妬を抱いている。

【関連動画】(私が話している)
「女性への羨望と嫉妬、男性の美の追求」

【1月23日】
埼玉県立近代美術館(さいたま市)を訪れた。北浦和公園の中にある。入り口に素敵な女性の像が設置されている、素敵な公園だ。

像はエミリオ・グレコ「ゆあみ(大)No.7」。後ろの建物が埼玉県立近代美術館。

常設展と各種展示を鑑賞した。大学OB・OG展の受付に座っていた女性が印象深い。袖口の広がった白いドレスを着ていた。

鑑賞後、アンケート用紙を渡す。こちらの目をしっかりと見て、心のこもった笑顔で「ありがとうございました」と言われた。

背が高く、声も上品で、息が止まりそうになった。メルヘンの世界から出てきたお姫様のようだったからだ。この世にこんな人がいるのか。

私は人の目を見ることはおろか、顔すら見られない。だから彼女の顔は知らない。ただその雰囲気に心を奪われてしまった。

一般公募作品の展示室では、ぬり絵を楽しんだ(体験コーナーがあった)。そこにいた女性と少し会話。

私にとって浦和と言えば、別所沼のヒヤシンスハウス。設計者は詩人の立原道造。私は彼を愛してやまない。しばし彼について語った。

偶然にもこの数日後、テレビで特集が放送された。

【1月24日】
東京国立近代美術館(千代田区)を訪れ、常設展を鑑賞。去年6月以来、半年ぶり。閉館1時間20分前に入館したのだが、後半が駆け足になってしまった。鑑賞に2時間は必要であることがわかった。

清水多嘉示の彫刻「裸婦」が心に残った。ヴィーナスのような抜群のプロポーションではないが、頭から爪先まですべてが愛おしいと感じた。ずっと観ていたかった。抱きしめたい衝動にさえ駆られた。

私はいつも、芸術作品の中に理想の女性を探している。またひとり、そんな女性に出会うことができた。

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著者は1985年生まれの男性。 不登校、社会不適応、人付き合いが苦手。 内向型人間。HSP。エニアグラムタイプ4。 宗教・哲学(生き方)…

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