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About "About Time". 映画「アバウト・タイム」を観て。

随分前の映画が、リバイバル上映されていた。2013年の「アバウト・タイム」。「ラブ・アクチュアリー」の監督・脚本のリチャード・カーティスが撮った映画だ。BSの昼の時間帯にやっていたのを、横目で見ていたことがあったのだが、とてもよい映画だったので、きちんと見たいと思っていたのだ。たまたま当日の上映時間の都合が合い、だったら!と行ってきた。

やっぱりいい映画だった。私はイギリスに何度も仕事で行ったり、語学留学をしたことがあるので、イギリスの風景や、ロンドンの雰囲気、セリフの言い回しなどはとても嬉しくて、それだけで大好きだ。というか、この人の映画はそれをすごく強調していて、「イギリス人!」的なステレオタイプ感すらあるので、きっと意図的なんだろう。ちょっとおかしみに変えているところがある。

そして「ラブ・アクチュアリー」の時も思ったが、この監督さんの映画は俳優がとてもとてもチャーミングに見える。主人公たちが魅力的なのはもちろん、それほどいい役回りの人ではなくても、かわいらしくて「なんだ、いい奴じゃん!」と、できることならハグしたくなってしまう。

これから見る方がいるといけないので詳細は書かないのだが、この映画は設定がかなり突飛で、それだけで「はぁ?」となる人もいるかもしれない。しかし、ここではそのSF的要素はあまり重要ではないのだ。矛盾や破綻をみつけて取り沙汰しても意味がない。

毎日を丁寧に生きる、自分にとっての幸せってなんだろう、相手も幸せかしら?と思う日常の大切さを描いていると思う。そして主人公の成長感。ダサダサなボンボンでも、自分で一生懸命考えてもがいて、素敵な出会いを心から大切にして・・・かっこいいじゃん。ハンサムじゃん。大変微笑ましい。

リバイバルのそんなに派手な映画ではない上映だったが、映画館は結構人で埋まっていた。若いカップルが多くて、いいなぁ、こういう映画をデートで見ると、見終わってからいい気分だろうなぁ、と思う。おばさん一人、ポップコーンをつまみながらなんて、私しかいなかった。

最近集中力がだいぶ安定してきた気はしていたのだが、映画館で集中して、見終わってもそれほど疲れることなく楽しめたのは、とてもよかった。これで長い本も読めるといいのだが・・・。読みたいけれど、なんとなく読み始めていなかった本、開いてみるかな。

続く


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