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ドラマみたいな不倫話⑬(スーツが似合う紳士なおじさまは、中身も紳士、ずっと胸に残るほど素敵な男性でした)


私は昔から男の人のスーツ姿が好きでした。
シュッと引き締まった背広に
ピシッとシワのないワイシャツの襟
背広に合わせたネクタイと
チラッと袖口から見えるカフス。
その下からスっとしたズボン

それを着こなす姿に惚れない女がいるのでしょうか。
私はそんなかっこいい正装姿を見ていたくて、街のスーツ店に入社しました。
ある日、お店に来店したお客様。
それが彼との始まりでした。
実は出会った時すでに彼は50代でした。
でも。
本当に素敵だったのです。
何年もスーツを着こなしてきたからか、
あまり合わせづらいようなストライプのスーツに
アクセントで合わせてあるネクタイ。
控えめなカフスだけど、その小ささがまたオシャレで。
そこそこの身長にスラッと伸びた手足。
少し先の尖った、でも先は丸いデザインの
よく磨かれた靴。
歩いている音だけで私は、彼だとわかることができるほど、一目惚れしてしまいました。

お客様だとは頭で理解していたのにもかかわらず
私は第一声
好きです。
と言ってしまいました。

最初、困ったような、でも少し喜んだような、
そこに今までの経験を積んできたような
含んだ苦笑い。

私は慌てて、ごめんなさいと言いつつ、
とても素敵な着こなしについ。
と言いました。
スーツ一式を購入いただき、後日ご来店されることに。
すると。
彼の方から、ぜひ食事にでもどうか?とのお誘い。
本当に嬉しくて、ぜひ!!!と言いました。

彼とは不倫と言うべきかわかりません。
私はその後彼と食事に行き
そのままホテルへも行きましたが
本当に彼は大人な方で。
ホテルでも、お互いの事、興味、好きな事
生活について、いろんなことを一晩語り明かしただけだったのです。
私の人生の中であんなに紳士な方は
今でも彼しかいません。

それからも月に1度程度ですが、
たまに会って、いろんな話をしました。
たまにお金の援助をしてもらいながら
私は独り暮らしを始めました。

それって愛人と言われればそれまでかもしれませんが。
それでも、月に1度、彼といろんな会話をし、
美味しい食事をした時間は
とても幸せでした。

何年かその関係が続いた頃、、、

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